外国人留学生のなかには、「日本語に自信がないけれどアルバイトできるのかな?」と不安な方もいるでしょう。そこでこのコラムでは、日本語が苦手でもできるアルバイトを紹介します。また、日本でアルバイトを行うために必要な資格外活動許可の申請方法も解説。働くうえでの注意点もまとめているので、アルバイトを検討している外国人留学生は参考にしてください。
目次
日本語が苦手な外国人留学生でもアルバイトできる
日本語が上手く話せない外国人留学生でも、アルバイトは可能です。外国人留学生のなかには、学費や生活費のためにアルバイトを検討しているものの、日本語が上手く話せず「自分には無理かも…」と諦めてしまう人もいるでしょう。しかし、日本語が苦手でもできるアルバイトは数多く存在します。アルバイトの種類によっては日本人とコミュニケーションを取る機会が多く、日本語の上達にも役立つでしょう。日本語に自信がない外国人留学生は、まずはコミュニケーションを必要としないアルバイトから始めてみるのがおすすめです。
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日本語が苦手な外国人留学生におすすめのアルバイト
ここでは、日本語に自信がない外国人留学生でもできるアルバイトを紹介します。まったく日本語を話さないわけではありませんが、簡単な日本語のやり取りができれば問題ありません。以下の内容を参考に、アルバイト先を探しましょう。
清掃
ビルやショッピングモールの清掃アルバイトは人と接する機会が少ないため、日本語が苦手な外国人留学生におすすめです。清掃のアルバイトでは、主に窓拭きやごみ捨て、トイレ掃除などを行います。1人で作業することが多いので、黙々と仕事に取り組める人に向いているアルバイトです。
軽作業
倉庫で商品の箱詰めや組み立て、ピッキングなどを行う軽作業は日本語を使う機会が少ないアルバイトです。ただし、職場の人と会話したり作業を確認したりする際は、日本語で会話する必要があります。
警備員
警備員のアルバイトは、日本語に自信がない外国人留学生でも挑戦しやすいでしょう。駐車場やショッピングモールなどで警備を行い、事故や盗難を防ぐのが仕事です。イベント警備や交通誘導警備といった仕事もあります。ただし、人に道を聞かれたり落し物の問い合わせを受けたりすることもあるので、ある程度の日本語能力は必要です。
飲食店のスタッフ(キッチン)
ファミレスや居酒屋、カフェなど、飲食店のキッチンスタッフは日本語を話す機会が少ないです。主に調理や皿洗い、片付けなどを行います。日本語が苦手でも働けるため、外国人留学生のアルバイト先として人気が高いようです。
語学教師
語学教師は母国語を活かして働けるため、日本語が苦手な外国人留学生におすすめです。アルバイト先によっては日本語を使わずに授業を進めます。日本語に自信がない、母国語を活かして働きたい外国人留学生は語学教師のアルバイトを検討してみましょう。
日本語の上達に役立つアルバイト
「日本語に自信はないけれど、ネイティブ並みに話せるようになりたい!」という外国人留学生は、接客を伴うアルバイトを行うのも良いでしょう。職種によっては日本語能力の向上だけでなく、日本での働き方のコツやビジネスマナーも身に付きます。日本語の上達が期待できるアルバイトは以下のとおりです。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアのアルバイトは接客を伴うため、日本語の上達が期待できます。主な仕事内容は商品の販売やレジ打ち、宅急便の受付、興行チケットの発券などです。長くアルバイトを続ける場合は、発注や新人教育といった責任ある業務も任されるようになります。日本では多くの人がコンビニを利用するため、接客を通じて正しい言葉遣いや敬語の使い方を学べるでしょう。
飲食店のスタッフ(ホール)
日本語を上達させたい外国人留学生には、飲食店のホールスタッフのアルバイトがおすすめです。接客中は同じ日本語を使うことが多く、練習を重ねれば上達につながるでしょう。飲食店のホールスタッフは、お客さまを座席に案内し、オーダーを取って料理を運ぶのが主な仕事です。飲食店は最初に研修を行う店が多いので、初めてのアルバイトでも安心して働けます。
ホテル
ホテルのアルバイトは多くの人と接するため、日本語能力の向上が期待できます。また、外国人観光客が多いホテルであれば、母国語を活かして働けるでしょう。仕事内容はフロントでの受付や電話対応、客室の清掃など多岐にわたります。接客スキルや正しい言葉遣いを身に付けるために、ホテルでは厳しい研修が行われることが多いです。社会でも役立つスキルを身に付けたい外国人留学生は、ホテルでのアルバイトを検討してみましょう。
観光案内
観光案内のアルバイトでは、日本人や外国人観光客を相手に観光名所を案内します。案内所に訪れた観光客とコミュニケーションを取る機会が多いため、母国語を活かしつつ、日本語能力の向上が期待できるでしょう。また、日本文化に対する知識を深められるのも魅力です。
外国人留学生に人気のあるアルバイト先を知りたい方は、「外国人留学生のアルバイトで人気の職種を紹介!就労の制限についても解説」や「外国人留学生に人気のコンビニのアルバイトとは?仕事内容や労働条件を解説」のコラムも、チェックしてみてください。
外国人留学生が日本でアルバイトを行う際の注意点
外国人留学生がアルバイトを行うには、資格外活動許可が必要です。資格外活動許可の申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で行います。外国人留学生の場合、用意するのは申請書のみです。必須項目を記入して申請を行いましょう。申請後は審査が行われ、問題なければ約2週間から1ヶ月後に資格外活動が許可されます。なお、以下の就労制限を守らないと不法就労になるので、アルバイトを行う際は注意しましょう。
アルバイトは原則週28時間まで
外国人留学生がアルバイトできる時間は、週28時間までと定められています。学則による長期休暇中は1日8時間、週40時間までのアルバイトが可能です。掛け持ちでアルバイトする場合、合計就労時間が上限に収まらなければいけません。上限を超えると不法就労になるので注意しましょう。
風営法に関わるアルバイトはできない
外国人留学生は風営法に関わるアルバイトはできません。たとえば、キャバクラやパチンコ店、ゲームセンターなどは、風俗営業を行わない裏方の仕事であってもアルバイト禁止です。不法就労した場合、在留資格の取り消しや出国命令などの厳しい罰則を受けるため、留学生活は続けられません。アルバイトを行う際は、不法就労にならないようにルールをしっかり把握するのが大切です。
「外国人留学生のアルバイトはビザだけではNG!押さえるべき注意点を解説」では、アルバイトをする際に気をつけるポイントを解説しています。ぜひご一読ください。
まとめ
日本語に自信がない外国人留学生でも、コミュニケーションが少ない清掃や軽作業のアルバイトは挑戦しやすいでしょう。また、アルバイトは日本語を上達させる良い機会なので、あえてコミュニケーションが多い接客業に就くのもおすすめです。飲食店のホールスタッフやコンビニ店員として働く外国人留学生は多いので、興味がある方はチャレンジしてみましょう。ただし、外国人留学生のアルバイトにはさまざまな制限があります。不法就労にならないように、ルールを把握してからアルバイトを行いましょう。