アルバイトをはじめる前に平均時給を知っておきたい!という人は多いのではないでしょうか?
まして、日本で初めてアルバイトをしようと考えている外国人留学生の方ならなおさらです。
当ページでは日本のアルバイトにおける時給や勤務時間の平均をまとめました。アルバイト選びのポイント、留学生に人気のアルバイトなどもご紹介しているので、ぜひチェックしてください!
目次
外国人留学生の時給はいくら?
外国人留学生のアルバイトの時給額は800~1000円が多いといわれています。その次に多いのは1000~1200円。独立行政法人日本学生支援機構が実施した「平成29年度私費外国人留学生生活実態調査」によると、アルバイトに従事する外国人留学生の約8割が、時給800円以上1200円未満で働いていることが分かります。
外国人留学生におけるアルバイト時給額
・800円未満 5.4%
・800~1000円 42.4%
・1000~1200円 39.4%
・1200~1400円 6.9%
・1400~1600円 2.1%
・1600~1800円 0.5%
・1800~2000円 0.5%
・2000円以上 1.7%
・不明 1.0%
アルバイトの時給額は地域によって差が出ることも。都心部や繁華街のアルバイトは地方に比べ比較的時給が高い傾向があります。また、同じアルバイトでも日中より高時給になるのが深夜の時間帯。労働基準法では雇用者に対し、22時~翌日の5時までの時間帯に労働させた場合、日中の時給の25%以上の割増賃金(深夜労働手当)を労働者に支払うことを定めています。効率よく稼げる仕事を探したい方は、日中1000円のアルバイトが深夜は1250円以上になることもある…ということを覚えておくと良いでしょう。
参照元 独立行政法人日本学生支援機構 「平成29年度私費外国人留学生生活実態調査」
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アルバイトの平均時間
留学生がアルバイトをする時間で最も多いのは週20~25時間程度。次いで、週15~20時間、週10~15時間の間で働く人が多いようです。
そもそも外国人留学生がアルバイトをするには資格外活動の許可が必須。「留学」の在留資格のみで働くことはできません。そして、この資格外活動は1週間に28時間まで(学則で定められた長期休暇の場合は1日8時間、週40時間まで)という労働時間の制限があります。残業をする際や複数のアルバイトをする場合でも、制限を超えて働くことは認められていません。違反した場合は不法就労になり、最悪の場合は強制退去を命じられることもあるので注意が必要です。
このような事情もあり、外国人留学生のアルバイト時間は25時間以内に抑える傾向があります。アルバイトをする理由は、日本での生活のため、日本人との交流の場を設けるためなど、人によってさまざまですが、本来の目的は就労ではなく学業。制限を超えて働き強制退去になれば、留学を続行できなくなります。学業の妨げにならないようアルバイトの時間に配慮することも、外国人留学生の大切な心構えです。
アルバイト選びのポイント
外国人留学生の方がアルバイトを選ぶ際に見るべきポイントをご紹介します。
最低賃金
アルバイトを探す際は、その地域の最低賃金を下回っていないかチェックしてください。最低賃金とは雇用者がすべての労働者に支払わなければならない賃金の最低額のこと。外国人留学生も例外なく「すべての労働者」に当てはまります。最低賃金は都道府県別に定められ、都市部はやや高い傾向。最低賃金以下で契約させる雇用者は法律違反をしているので気をつけましょう。
賃金相場や最低賃金については「外国人留学生のアルバイトにも適用される最低賃金とは?」のコラムでも詳しく解説しています。労働者の権利や法律の知識を身に付けてアルバイト先を探しましょう。
勤務時間
学業と両立可能な勤務時間かどうかを確認しましょう。何度も繰り返しますが、留学の目的は学業であってアルバイトではありません。勤務時間が授業と被っていたり残業が多すぎたりすると、学業に悪影響を及ぼす恐れがあります。勉強とのバランスを考え、無理のないシフトを組めるアルバイト先を選ぶことが大切です。
通勤時間
通勤時間が適切かどうかを考えましょう。時給や職場の雰囲気などが全て希望どおりのアルバイトであっても、通勤時間が長すぎれば通うのは大変。交通費が出ない場合はその全てを負担しなければなりません。通勤時間の理想は60分までという意見も。アルバイト先を選ぶときは、通勤時間はどれくらいか、交通費がいくらまで支給されるのかといった点も考慮しましょう。
外国人留学生に人気のアルバイト
外国人留学生に人気なのは次の3つのアルバイト。それぞれの特徴や向いている人をまとめました。
飲食店
居酒屋やファミリーレストラン、カフェなどの飲食店での仕事は、ホールスタッフ、キッチンスタッフの2種類あります。ホールスタッフの主な仕事は、お客さまのご案内、オーダー、配膳、会計など。接客業なので、基本的な日本語力やコミュニケーションスキルが必要です。キッチンスタッフは調理や盛り付けを担当します。食材の下ごしらえや皿洗いといった雑務がメインなので、日本語に自信がない人も安心です。
コンビニエンスストア
24時間営業のコンビニエンスストアで働くメリットは勤務時間の選びやすさ。学業とのバランスを意識してシフトが組めます。主な業務は、レジ打ちや商品の袋詰めといったカウンター越しの接客、品出し・陳列作業、店内清掃など。アルバイトがはじめての場合でも、業務にある程度きまった流れがあるので比較的早く慣れるでしょう。日本語初心者で接客が心配な方は、来客数が少ない深夜の時間帯を選んでみても良いかもしれません。
コンビニエンスストアでのアルバイトに興味がある方は「コンビニアルバイトは外国人留学生に人気!その理由や働く際の注意点を解説」や「外国人留学生に人気のコンビニのアルバイトとは?仕事内容や労働条件を解説」も参考になるでしょう。
語学講師
語学講師や家庭教師、塾講師といった母国語を教える仕事が人気です。日本では、ネイティブな発音を教えてくれる外国人講師の需要は高め。正しい言葉を教えるため、母国語に関する正しい知識はもちろん、ある程度の日本語スキルは必要でしょう。日本人とのコミュニケーションの場を増やしたい、自分の日本語力を試したいという方におすすめのアルバイトです。
他にも、工場や倉庫での軽作業やホテルの受付、クリーンスタッフといったアルバイトをする外国人留学生がいます。どのアルバイトを選ぶかは自由ですが、自分の語学力や性格に合った仕事を探すようにしてください。はじめてすぐに「やっぱり無理…」とならないよう、後悔しないアルバイトを選びましょう。