2020/03/16

外国人労働者のうち、外国人留学生アルバイトの割合は?

近年、日本で仕事をする外国人の数が増えていますが、具体的にどのくらいの人が働いているか知っていますか?
外国人留学生のなかには、資格外活動許可を得てアルバイトをしている方もいると思われます。
アルバイトをしている留学生は、どのくらいいるのでしょうか。

当コラムでは、日本で働く外国人数を、出身国別や在留資格別などの項目別にまとめています。
外国人労働者のうち留学生の割合はどのくらいなのか、留学生はどのようなアルバイトをしているのかも紹介。
アルバイトをするうえで注意したいポイントも記載しているので、参考にしてください。

日本で働く外国人

ここ数年で、日本で働く外国人を取り巻く環境が変化しています。
政府は外国人労働者の受け入れを拡大する法案を決定し、技能実習制度などを制定。
それに伴って、日本で働く外国人数も急激に増加していると言われていますが、留学生に限らず、日本で働く外国人はどれくらいいるのでしょうか。

厚生労働省の調査によると、日本で働いている「外国人労働者数」は2018年10月の時点でおよそ146万人。
2016年の統計では約108万人だったことから、数年で急増していることが分かります。
これは、日本の人口に対する生産年齢人口(15歳~64歳)が減少しているのに対し、有効求人倍率(求職者に対する求人数比率)が上昇し続けていることが要因。
働ける日本人が減っており、各業界で人手不足が続いているため、外国人労働者の数を増やして対応している…というのが実情でしょう。

外国人労働者を出身国別に見てみると、最も多いのが中国(全体の約27%)。
そのあとに、ベトナム(約22%)、フィリピン(約11%)と続いています。
一方、対前年比で調べると、ベトナムが前年比約32%と急増しており、次いでインドネシア(前年比約22%)、ネパール(前年比約18%)。
技能実習制度で得られる月給がベトナムの大卒初任給よりも高いことが、ベトナムの方が急増している理由と考えられます。

在留資格別の割合は、高い順から以下のとおりです。

・身分に基づく在留資格(永住者、日本人の配偶者など)…約50万人
・資格外活動(主に留学生のアルバイト)…約34万人
・技能実習生…約31万人
・専門的、技術的分野の在留資格…約28万人

2018年のデータでは、専門的・技術的分野の在留資格(就労目的の在留資格)を持つ人は、およそ28万人。大学などの教授や医療関係者、研究者、教員などが当てはまります。
一方で、資格外活動の在留資格を持つ人は34万人ほど。このうち約30万人が留学生です。
2014年の時点では「専門的・技術的分野」よりも留学生の方が少なかったのですが、翌年の2015年には逆転。以降、年々留学生の割合が増えています。

参照元:厚生労働省 - 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成30年10月末現在) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03337.html
参照元:内閣府 - 外国人労働力について https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0220/shiryo_04.pdf

外国人留学生はどんなアルバイトをしている?

前項と同じデータによると、留学生のアルバイト先は36.6%が「宿泊業、飲食サービス業」、 20.6%が「卸売業、小売業」。
では、留学生は具体的にどのようなお店で仕事をしているのでしょうか。
人気のあるアルバイト先を以下にまとめました。

【コンビニ】

店舗が多く通勤しやすかったり、24時間営業なので学校の都合に合わせて働けたりといった理由で行う人が多いアルバイト。
特に夜勤は、深夜割増賃金が適用される、日中に比べて来店客が少ない、授業の後に働けるという理由から、留学生からの人気は高いようです。
難しい日本語を必要としないことや、日常的に利用する店舗なので働きやすいという点もポイント。
コンビニで働く外国人が増えていることも、挑戦しやすい理由の1つでしょう。

【飲食店】

ファストフードや居酒屋などの飲食店で働く留学生も多くいます。
コンビニに比べてお客様との会話が必要ですが、日本語を使ったり学んだりするのに最適な環境です。
生きた日本を学びたいと考える方には向いているアルバイトと言えるでしょう。
飲食店も深夜営業をしているケースが多いため、学業と両立しやすいという利点もあります。

【宿泊施設】

語学力を活かしてホテルでアルバイトをする留学生もいるようです。
ホテルはコンビニや飲食店に比べて時給が高く、高収入を期待できる可能性も。
ただし、ホテルには外国人だけでなく日本人も訪れるため、正しい日本語やマナーが求められるので注意しましょう。
語学力を活かしたい、日本語に自信があるという方はベルやフロントなどの接客スタッフがおすすめ。
日本語に自信がない場合は、ハウスキーピングや清掃などの仕事に挑戦できるかもしれません。

上記以外にも、観光地でガイドをしたり、工場や倉庫で軽作業をしたりと留学生が行っているアルバイトはさまざま。
自分のスキルや働ける時間に合わせ、学業に支障が出ない範囲でアルバイトをすることが大切です。

アルバイトをするときの注意

留学生がアルバイトを行う際は、「資格外活動の許可」というものを得る必要があります。
留学生の在留目的は「留学」のため、この許可を得ずに就労することはできません。

「資格外活動の許可」があれば、週28時間(長期休暇中は週40時間)を上限にアルバイトをすることが可能。
ただし、許可を得ずに働いたり、上限時間を超えて勤務をしたりすると不法就労になるため注意しましょう。

資格外活動の許可で認められている「週28時間」というのは、実際に働いた時間。
残業時間も含まれるため、シフト上の時間と勘違いしないよう気をつける必要があります。
また、すべてのアルバイトの合算時間となるため、複数のアルバイトを掛け持ちしている方も注意。
それぞれのアルバイト先の勤務時間を調整するなどして、上限を超えないようにしましょう。

資格外活動の許可では、行えないアルバイトもあります。
キャバクラやホストクラブ、スナック、バーなどの接待飲食店やゲームセンター、パチンコ店など風営法に関わるアルバイトはできないので注意が必要。
接客スタッフはもちろん、清掃やチラシ配りなど裏方の仕事でも罰則の対象となります。

上記のルールを守らないと不法就労とされ、最悪の場合は強制送還を命じられます。
強制送還でなくても、経歴に不法就労が明記されてしまうため、留学を終えて就職するときにネックになることも。
留学中にアルバイトをする場合は、ルールをしっかりと守ったうえで行いましょう。

ルールを守って行えば、アルバイトは非常に有意義な時間となります。
賃金を得られるだけでなく、日本語を習得したり日本人の考え方を学んだりと、メリットは多数。
ただし、留学生の本分はあくまでも学業であることを理解し、「アルバイトを優先して授業を休んでしまった」ということのないように取り組みましょう。

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