外国でショッピングする際は、ある程度言葉が分かったほうがお得な商品が購入できたり会計がスムーズにできたりします。また、困ったことがあっても対処しやすくなるでしょう。これから日本語を勉強するという方は、日常的に買い物で使う言葉から覚えるのがおすすめです。
この記事では、買い物時に覚えておくと便利な日本語のうち、なるべくネイティブに近い自然な言い回しのフレーズを紹介します。
目次
- 買い物でよく使う日本語の単語
- 買い物で役立つ日本語の例文【道を尋ねる】
- 買い物で役立つ日本語の例文【商品を探す】
- 買い物で役立つ日本語の例文【商品を試す】
- 買い物で役立つ日本語の例文【商品をレジで購入する】
- 買い物で役立つ日本語の例文【商品を返品・交換する】
- まとめ
買い物でよく使う日本語の単語
まずは、買い物でよく使う日本語の単語を覚えましょう。会話が難しくても、単語さえ読めればぐっと買い物しやすくなります。英語訳を載せているので、勉強するときの参考にしてください。
値段に関する日本語の単語
値段に関係する日本語の単語を理解できれば、計画的に買い物をできるようになるでしょう。
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価格:price
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値札:price tag
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消費税:consumption tax
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定価:list price
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お値打ち品:good value
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値引き:discount
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値下げ:pricer eduction
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特売:special offer
「sale」は日本語でも同じ発音で、意味も同じく安売りや特売という意味で使われます。
商品に関する日本語の単語
以下は、商品や商品の状態に関する日本語です。
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商品:product
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品物:goods
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在庫:stock
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新品:brand new
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中古:secondhand/used
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不良品:defective product
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賞味期限:best by date/best before date
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消費期限:expiration date/expiry date
賞味期限は味を損なわず食べられる期間です。消費期限は安全に食べられる期間を指します。
会計で使う日本語の単語
以下の日本語を覚えておくと、会計がスムーズに進むでしょう。
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現金:cash
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電子マネー:electronic payment
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クレジットカード:credit card
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合計:total
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おつり:change
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レシート:receipt
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領収書:receipt
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保証書:warranty
英語にするとレシートも領収書もreceiptですが、記入される内容が異なります。領収書には宛名がありますが、レシートにはありません。
電子マネーは、SuicaやPayPay、nanacoなどさまざまな種類があります。タッチする前に「××でお願いします」と言って、使う電子マネーの種類を伝えましょう。
買い物中に使う日本語の単語
買い物中、店内で目にする日本語は、以下のとおりです。
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営業時間:opening hours
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定休日:regular holiday
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臨時休業:occasional closure
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配送:delivery
場所にもよりますが、小さいス―パーやデパートには多言語訳がないこともよくあります。必要な日本語だけでも覚えておくと、買い物時の不安を解消できるでしょう。
日本語の勉強はコツを掴むのが重要です。「日本語の特徴とは?文法や漢字など言語学習において難しいポイントを解説」や「日本語初心者におすすめの勉強方法を紹介!間違えやすいポイントとは」の記事では、日本語の勉強方法を解説しています。
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買い物で役立つ日本語の例文【道を尋ねる】
行きたい店への道のりが分からなくなったら、周囲の人に尋ねてみましょう。なお、話しかけるときはいきなり本題に入るのではなく「すみません」と一言付けると好印象です。謝罪以外でも、「急に声をかけてすみません」の意味で頻繫に使います。
道を聞いても良いですか?
見ず知らずの人に話しかけるときは、驚かせないよう先に用件を伝えましょう。なかには、聞いた人が実は急いでいて道案内が難しい場合もあります。「道を聞いても良いですか?」と確認し、了承を得たら行きたい場所を伝えるのがスムーズです。
××はどこですか?
「市役所はどこですか?」「郵便局はどこですか?」などと聞けば、その場所に行きたいのだと分かります。自分より年上の人にへは「市役所はどちらにあるかご存知ですか?」「郵便局はどちらかでしょうか?」と聞くと丁寧な印象です。
××に行きたいのですが……
場所を聞くほかに、「県立病院に行きたいのですが……」のように、行き方を聞く方法もあります。余裕があれば、「県立病院に行きたいのですが、道を知っていますか?」「県立病院への行き方を知りたいのですが、ご存知でしょうか?」と聞いてみましょう。礼儀正しい印象を与えられ、親切に教えてもらえる可能性が高くなります。
××まではどれくらいかかりますか?
「最寄りの駅まではどれくらいかかりますか?」のように聞くと、目的地までの所要時間を確認できます。「(ここから)最寄り駅まではどれくらい(の時間が)かかりますか?」と、多くの言葉が省略されていますが、日本では自然な表現です。
これは××に行きますか?
バスや電車に乗る際、行き先が不安だったら「これは東京駅に行きますか?」「これは市民センターまで行きますか?」と確認してみましょう。最もスムーズなのは電車の車掌やバスの運転手に聞くことです。もし周囲にいなかったら、日常的にその交通機関を使っていそうな雰囲気の人に聞くと教えてもらえる可能性が高まります。
買い物で役立つ日本語の例文【商品を探す】
商品の場所が分からなかったら、店員に場所を聞いてみましょう。
××はどこにありますか?
商品のありかが分からないときは「ドライヤーはどこにありますか?」「お米はどこにありますか?」などと聞いてみましょう。案内してくれる場合もあれば、言葉で場所を説明してくれる場合もあります。
××売り場はどこですか?
広いス―パーやデパートでは、目当ての商品の売り場を探すのも一苦労です。また、意外なところに商品が陳列されている可能性も。自分で探すよりも、店員に「コーヒー売り場はどこですか?」「靴下売り場はどこですか?」のように聞いたほうが早いでしょう。
××という商品を探しているのですが……
言葉で全部を説明するのが難しい場合は、「××という商品を探しているのですが……」と言いつつ、商品の画像や品番を見せるのも良いでしょう。
「××という商品を探しているのですが、売っている場所を教えてもらえますか?」とまで言わなくても、十分通じます。
買い物で役立つ日本語の例文【商品を試す】
日本では、商品を試したり触ったりするときは店員に声をかけるのがマナーです。
試着してもいいですか?
服や服飾雑貨を試したいときは、店員に「試着してもいいですか?」と声をかけましょう。一部のファストファッション系のショップでは自由に試着できます。しかし、基本的には無断で試着してはいけません。
このほかに、「試着室に大量の商品を一気に持ち込む」や「長時間試着室を独占する」などの行為もマナー違反です。日本はものの扱いを丁寧にする文化があるので、商品を汚したり壊したりしないよう大切に扱いましょう。
もう少し大きい/小さいサイズはありますか?
違うサイズが欲しいときは「大きいサイズはありますか?」「小さいサイズはありますか?」と聞けば、対応してもらえます。日本のサイズ表記はUSA表記やEU表記と大きさが違うので、しっかり確かめて購入しましょう。
商品にもよりますが、一般的に日本のサイズ表記は海外の表記より小さくなります。また、サイズが大きくなればなるほど海外サイズとの差が大きくなるので、試すときは、通常より1~2サイズ大きいサイズからにするとスムーズです。
ほかの色はありますか?
「ほかの色はありますか?」と聞けば、カラー展開を教えてもらえます。「もっと明るい色はありますか?」「もう少し地味な色はありますか?」と具体的な質問をすると、より好みにあったものを見つけられる可能性が高くなるでしょう。
触ってもいいですか?
食器や雑貨、貴金属など、落としたら割れたり傷ついたりする恐れのある商品は、一度店員に「触ってもいいですか?」と確認を取ってから触りましょう。ホームセンターや量販店では自由に触れるものもありますが、むやみに手にしないのがマナーです。買う可能性が高いものだけ手にして確かめるようにします。
なかには、「お手を触れないでください」や「触らないでください」との注意書きが貼ってある場合も。そのような場合は展示物に手を触れず、購入が確定したら店員に声掛けをしましょう。
おいくらですか?
値段を知りたいときは「おいくらですか?」と聞きましょう。「何円ですか?」よりも丁寧な印象を与える言い回しです。
もし、聞いた金額が予想より高かった場合は「想像より高額だったので、辞めておきます」「予算オーバーでした」などと伝えればスムーズに断れます。
「食料品や日用品はどこで買える?日本のさまざまなお店を紹介」や「安いスーパーを知りたい方向け!家の近くの店舗でお得に買い物しよう」では、日本で日用品をスムーズに購入する方法を紹介しています。
買い物で役立つ日本語の例文【商品をレジで購入する】
商品の購入時はさまざまなやり取りが発生します。スムーズに会計をできるように、言い回しを知っておきましょう。
これをください
購入したい商品が手に取れない場合は「これをください」と伝えれば準備してもらえます。その際に、展示物以外の商品が欲しければ「在庫はありますか?」「新品はありますか?」と聞いてみましょう。
××(支払い方法)は使えますか?
日本でもキャッシュレス化が進んでいますが、今でも使える決済が限られている店はあります。レジ前に使える決済の案内があるのが一般的です。もしなければ、「クレジットカードは使えますか?」「銀聯カードは使えますか?」などと聞いてみましょう。
なお、現金決済のみの店舗も多いので、ある程度の現金を持ち合わせておくと安心です。
袋をもらえますか?
日本では買った商品を入れる手提げのビニール袋は有料の場合がほとんどです。また、紙袋も有料の場合があります。必要な場合は「袋をもらえますか?」と伝えましょう。
なお、ビニール袋は3円~7円ほどです。毎日積み重なると大金になるので、エコバッグを用意するのをおすすめします。
配送はできますか?
雑貨店やインテリアショップ、そのほか持ち帰りが難しいサイズの商品を売っている店では、配送サービスを行っている場合があります。もし、店舗から荷物を送りたい場合は「ここから配送はできますか?」と聞いてみましょう。
配送が可能な場合、レジで商品代金とともに配送料金を支払うのが一般的です。自宅のほか、プレゼントをしたい人の家へ送ることもできるので、ぜひ利用してみてください。ギフトシーズンには、配送料無料のキャンペーンを行っているところもあります。
ラッピングできますか?
プレゼント用にしてもらいたいときは「ラッピングできますか?」と聞きます。また、「ギフトにしたいのですが……」や「贈り物にできますか?」でもスムーズに通じるでしょう。
プレゼント向けの商品が売っている店なら、基本的にラッピングが可能です。スーパーの場合、サービスセンターがあるような店舗であれば、箱状の商品を包装紙で包む程度の対応ならできます。
レシートをもらえますか?
レシートは、基本的に会計が終わったらおつりやクレジット明細とともに渡されます。ただ、一部の店舗ではレシートを渡されない場合も。そのようなときは、「レシートをもらえますか?」と言えばもらえます。
なお、先述したとおり、日本語におけるレシートには宛名のある領収書は含まれていません。「領収書をもらえますか?」と聞くとレジ発行もしくは手書きのものが発効してもらえます。店員に宛名を聞かれるので、伝えて記入してもらいましょう。
おつりが間違っています
おつりを受け取ったら、財布に入れる前に合っているかその場で確かめましょう。もし間違っていたら、レジを担当した店員に「おつりが間違っています」と伝えてください。一度財布に入れてしまうと、おつりが間違っていたことを証明できません。
買い物で役立つ日本語の例文【商品を返品・交換する】
買った商品を返品・交換したくなったときに備えて、以下の日本語を覚えておきましょう。
返品できますか?
諸外国に比べて日本は返品のハードルが高めです。基本的に「不要になったから」「似合わなかったから」という理由の返品はできず、使用済みの商品もキャンセルできません。ただ、なかには買ってすぐであれば返品を受け付けているところもあるので、「返品できますか?」と聞いてみましょう。
なお、返品をする際は、レシートが必須です。日本で買い物をする場合は、レシートを必ず保管しておくといいでしょう。
違う商品と交換できますか?
返品はできなくても、色違いやサイズ違いとなら交換できる場合もあります。「色違いと交換できますか?」「ワンサイズ大きいサイズに交換できますか?」と聞いてみてください。もちろん、店側のルールによっては断られることもあるでしょう。
交換や返品が難しいケースを想定して、よく考えて購入するのをおすすめします。
不良品だったのですが……
買った商品に不備があったら、なるべく早く購入店に伝えましょう。「不良品だったのですが……」といえば、しかるべき対応を取ってもらえます。交換や返品、修理などの対応が一般的です。店側の不備のため、自分の要望をしっかり伝えれば、希望を叶えてもらえる可能性が高いでしょう。
まとめ
買い物をする際に店舗や売り場を尋ねる日本語を知っておくと、探す時間が短縮できます。また、商品について日本語で詳しく質問できれば、より納得のいく買い物ができるでしょう。