日本で10月の第2月曜日は「スポーツの日」と定められており、国民の祝日です。スポーツの日の前後には運動会などのイベントが多く行われていることから、秋はスポーツをする季節というイメージが定着しています。ここでは「スポーツの秋」といわれる由来について詳しく解説。また運動するメリットやさまざまな秋の過ごし方も紹介するので、参考にしてください。
目次
- なぜ「スポーツの秋」といわれるのか?
- スポーツの秋に運動するメリット
- スポーツの秋におすすめの運動
- 秋のスポーツで気を付けること
- スポーツの秋を英語にすると?
- スポーツの秋以外にもある「▲▲の秋」
- まとめ
なぜ「スポーツの秋」といわれるのか?
日本では、1961年に制定されたスポーツ振興法において、10月の第1土曜日は「スポーツの日」と定められていました。「スポーツの日」は、スポーツを楽しみ、精神面や健康面において活力ある社会の実現を願う日とされています。さらに、1964年10月10日に東京オリンピックの開会式が行われたことをきっかけに、「スポーツの日」から名称が変わり「体育の日」となりました。「体育の日」の前後には、学校や地域などで運動会が開催されるため「秋はスポーツに励む季節」という印象が定着したといえるでしょう。
2000年より、10月の第2月曜日が「体育の日」と定められ、「体育の日」から「スポーツの日」に再び名称が変わりました。「スポーツの秋」は、もともと10月に制定されていた「体育の日(旧称)」による影響で、認知が広まったことにより生まれた言葉といえるでしょう。
参照元 内閣府「各「国民の祝日」について」
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スポーツの秋に運動するメリット
秋は、日本の四季の中では過ごしやすい季節であり運動に適しています。また、運動は生活習慣病の予防や身体機能の維持、不眠などに効果的です。体力をつけることで身体が疲れにくくなり、持久力や免疫力の向上にも繋がります。身体を動かすことで緊張がほぐれ、ストレス発散もできるでしょう。秋はスポーツイベントも多いため、運動を楽しむにはおすすめの季節です。積極的に身体を動かしてみましょう。
スポーツの秋におすすめの運動
スポーツの秋には、個人で出来る運動がおすすめです。個人で出来る運動は、球技などの団体スポーツに比べると取り組みやすく、思い立ったときにすぐ始められるというメリットがあります。ここでは個人で気軽に楽しめる運動を紹介するので、参考にしてください。
ランニング
ランニングは、シューズさえあればすぐに始められる手軽なスポーツです。空いている時間を使い、家の近所や公園など好きな場所で行える点も良いでしょう。ランニングは、球技などのスポーツとは違い、運動用具の準備や人数集めをする必要もなく、個人で気軽に始められる運動です。過ごしやすい季節に、走って体力づくりをしておくと、冬や夏に体調を崩しにくくなります。
サイクリング
サイクリングは、自転車に乗りながら筋力アップや体力向上が目指せる運動です。自転車で移動範囲を広げ、紅葉などの自然を眺めながら秋の景色を楽しむこともできるでしょう。いつもとは違う場所で運動したい方や、気軽に運動を始めたい方は、サイクリングに挑戦してみてください。
ハイキング・ウォーキング
ハイキングとは、山などで自然を楽しみながら一定の距離を歩く運動のことです。ウォーキングは、気軽にどこででも行えます。ハイキングもウォーキングも自分のペースで行えるため、体力面が心配な人にもおすすめのスポーツです。秋にしか見られない景色を、ハイキングやウォーキングを通して楽しむのも良いでしょう。
ヨガ
ヨガは室内で行うため、天気を気にせず楽しめる運動です。ゆっくりとした動作で有酸素運動を行いながら姿勢を正し、体幹を鍛えることができます。また、代謝を促す動作により、冷えやむくみ、不眠にも効果的です。ヨガ教室が近くにない人は、家で動画を見ながら行うこともできます。
水泳
水泳は、ダイエット効果の高い運動です。全身に水圧がかかるため、筋力アップや新陳代謝の向上にも繋がります。また、水中を歩くだけでも運動不足解消には効果的です。水泳は、年齢や経験を問わず、健康づくりを目的とした人が気軽に始められるスポーツといえるでしょう。興味のある人は近所の市民プールや、スポーツジムのプールを探してみてください。
日本の伝統的なスポーツについて知りたい方は「武道の種類まとめ!始め方や道具の値段も解説」の記事も参考にしてください。
秋のスポーツで気を付けること
秋はスポーツに適した季節です。しかし、安全に運動を行うにあたっていくつか注意点もあります。ここでは、秋にスポーツをする際に気を付けることについて解説。スポーツを安全に行ううえでの参考にしてください。
天気と気温を確認する
秋は、夏に比べると過ごしやすいものの、朝晩の気温差もあります。朝は涼しいと感じても、日中は気温が上がり暑く感じたり夜は冷え込んで寒く感じたりするなど、不安定な季節ともいえるでしょう。安全にスポーツを楽しむためにも、天気や気温を確認し、適した服装で行うことが大切です。
無理なく安全に行える運動をする
スポーツの秋とはいえ、急に激しい運動を行うことは、怪我に繋がる恐れも。特に普段運動をしていない人は、注意が必要です。運動を始める際は、自分の体調や体力を理解したうえで無理なく取り組めるスポーツから始めましょう。1日短時間でも継続していくことが大切です。ハイキングやサイクリングで遠方に出かける際は、天候や交通などの安全確認を行い、家族にも行き先を伝えたうえで行うようにしましょう。
クールダウンやアフターケアを行う
運動後のクールダウンやアフターケアは、準備運動と同じくらい大切です。運動後アフターケアを行わず、そのまま放置すると、激しい筋肉痛や翌日の体の不調に繋がる恐れも。運動後は、ストレッチをしたり、水分補給をしっかり行うなど、クールダウンを忘れずに行いましょう。
スポーツの秋を英語にすると?
「スポーツの秋」は、日本で生まれたフレーズであるため、英語に直訳することはできません。英語で伝えたいときは、以下のように説明すると良いでしょう。
- In Japan, fall( autumn) is the best season for sports(exercise).
日本では、秋はスポーツに最適な季節です
- Fall( autumn) is a great time for sports(exercise).
秋は、スポーツをするのに良い(機会)でしょう
国民の祝日である「スポーツの日」は英語で「Health and Sports Day」といいます。「スポーツの秋」を説明する際に「スポーツの日」についても伝えると良いでしょう。
日本の四季について詳しく知りたい方は「日本の四季は海外とは違う?春夏秋冬それぞれの特徴や魅力を知ろう」のコラムも参考にしてください。
スポーツの秋以外にもある「▲▲の秋」
日本には「スポーツの秋」だけでなく、秋にちなんだフレーズがいくつかあります。運動が苦手な人は「スポーツの秋」以外のことに取り組み、充実した秋を過ごすのも良いでしょう。ここでは「▲▲の秋」について解説します。自分に合った秋の楽しみ方を見つけ、充実した時間を過ごしましょう。
読書の秋
秋は過ごしやすく、集中力も持続しやすいことから、読書にも適した季節です。日本で「読書の秋」と呼ばれるようになった理由は、諸説あります。一説では、日本の著名な小説家である夏目漱石が、秋の読書のしやすさを表した漢詩を自著で紹介引用したことが影響しているようです。
また、1947年から書店や図書館を中心に読書週間が始まったことも大きな理由といえるでしょう。秋の読書週間は、10月27日から11月7日までとされ、学校や図書館でも読書活動が推進されます。「読書の秋」にさまざまな本と出会い、読書を楽しむのもおすすめです。
食欲の秋
秋は収穫の季節なので、旬の食べ物を見かけたり食べたりする機会が増えます。夏の暑さや夏バテなどで食欲がなかった人も、過ごしやすい秋になると体調が回復することも。美味しいものを食べたいという気持ちが増すことから「食欲の秋」と呼ばれるようになりました。秋にしかない旬の食べ物を味わい、味覚を楽しむのも良いでしょう。
芸術の秋
秋には、発表会や美術展などが多く行われ、芸術を楽しむ機会が増える季節であることから「芸術の秋」と呼ばれています。また、1918年に発行された「新潮」という雑誌の中に「美術の秋」という言葉があったため、認知度が広まり「芸術の秋」と呼ばれるようになったという説も。秋は、紅葉など美しい自然や景色を目にすることも多く、創作意欲が生まれやすい時期といえます。自分で絵を描いたりイベントを通して芸術鑑賞したりするのもおすすめです。
ほかにも日本の秋について知りたい方は「日本の秋は魅力がいっぱい!旬の食べ物や人気の観光地を紹介」や「十五夜と十三夜はいつ?お月見の意味や食べ物を紹介!」のコラムも参考にしてください。
まとめ
「スポーツの秋」のほかにも「読書の秋」「食欲の秋」「芸術の秋」など、日本には秋を楽しむために生まれたさまざまなフレーズがあります。過ごしやすい秋に、運動や芸術などさまざまなことに挑戦してみるのも良いでしょう。自分に合った方法で、無理なく日本の秋を楽しんでください。