十五夜と十三夜はいつ?お月見の意味や食べ物を紹介!

WeXpats
2023/08/31

十五夜とは、旧暦の8月15日の夜(新暦9月29日)のことです。十五夜に行うお月見の風習は中国から伝わりました。また、日本で生まれた十三夜は、旧暦の9月13日の夜(新暦10月27日)のことを指します。このコラムでは、十五夜と十三夜の意味を解説します。十五夜の過ごし方やお供えする食べ物についても紹介するので参考にしてください。月見団子作りに挑戦したり、お寺の行事に参加したりして十五夜イベントを楽しみましょう。

目次

  1. 十五夜の歴史と中秋の名月の意味
  2. 十五夜と十三夜はいつ?【2023年】
  3. 十五夜にお供えする食べ物や植物
  4. 十五夜の過ごし方
  5. まとめ

十五夜の歴史と中秋の名月の意味

十五夜の歴史と中秋の名月の意味の画像

日本人が十五夜(じゅうごや)に月見をするようになったのは、平安時代(西暦800年)からだといわれています。もともとは中国の中秋節が発祥であり、月を見ながら餅を食べるという風習が日本の貴族の間でも宴会行事として親しまれるようになりました。庶民に広まったのは、江戸時代(西暦1600年)以降といわれています。貴族のように宴会を楽しむのではなく、収穫を祝い感謝する祭りとして広がりました。

十三夜

十三夜(じゅうさんや)は、収穫を祝う日とされています。十五夜が中国発祥であるのに対し、十三夜は日本発祥の風習です。十五夜は芋の収穫時期でもあることから「芋名月」と呼ばれ、十三夜は、秋が旬の栗や豆の収穫を祝うので「栗名月」「豆名月」とも呼ばれています。

十五夜と十三夜のどちらか片方の日だけ月を見るのは、片見月や片月見と言われ縁起が悪いこととされてきました。できるだけ両日のお月見を楽しみましょう。

十日夜

十日夜(とおかんや・とおかや)は、「刈り上げ祝い」とも呼ばれ稲刈りが終わる日を指します。旧暦の10月10日は、田の神が山へ帰る日と言われ、東日本では収穫祭の行事などが行われてきました。西日本では、豊作や無病息災の祈祷ほか、多産なイノシシにあやかり子孫繁栄を願った「亥の子祭り」なども開催されています。

十五夜と十三夜はいつ?【2023年】 

十五夜と十三夜はいつ?【2023年】の画像

十五夜は、旧暦の8月15日の夜を指します。2023年の十五夜は、9月29日(金)です。新暦と旧暦では1ヶ月から2ヶ月ほどの日付のずれがあり、十五夜は9月初旬から10月初旬の間にあります。十五夜にあたる旧暦の8月15日は、月が美しく見える日であるといわれていることから「中秋の名月」とも呼ばれるようになりました。

十三夜は、旧暦の9月13日の夜を指します。十五夜同様に新暦と旧暦の日付の違いがあり、2023年の十三夜は、10月27日(金)です。月の満ち欠けの周期により、十三夜には十五夜のような満月は見られないものの、丸みを帯びた月も美しいとされ、日本人に親しまれてきました。

十五夜にお供えする食べ物や植物

十五夜にお供えする食べ物や植物の画像

十五夜や十三夜に供え物をするのは、月を司る神である「月読命(ツクヨミノミコト)」への信仰心からだといわれています。日本では、秋の収穫に感謝するとともに、食べ物を供えてお月見をするのが十五夜の一般的な過ごし方です。

月見団子

月見団子は、十五夜の定番の食べ物です。十五夜では15個、十三夜では13個のお団子をお供えします。秋に収穫される米を粉状にし、丸めて作ったことが月見団子の始まりです。月見団子は、三方と呼ばれる木の台に白い紙を敷き、三角形になるように並べます。かつては、大きい団子が縁起が良いとされ、一寸五分(4.5 cm)の大きさで作られていました。秋の収穫を月読命に感謝するとともに、長寿や健康、翌年の豊作を祈願します。十五夜をイメージするイラストにも月見団子がよく使われていることから、お月見には欠かせない食べ物の一つといえるでしょう。

旬の農作物

十五夜は収穫を祝う日なので、旬の農作物が供えられます。十五夜は「芋名月」、十三夜は「豆名月」「栗名月」と呼ばれることもあり、サトイモやサツマイモ、大豆、栗などの獲れたての食べ物を供えるのが一般的です。果物では、柿や梨、葡萄なども供えられます。供え物としてだけでなく、料理の具材として使うなど秋の味覚を楽しむのも良いでしょう。

水や酒

日本では、仏前や神前に水や米が供えられます。祝いの席では、米と水から造られた日本酒も飲まれることから、供え物としても用いられるようになりました。お月見の際は、新酒や秋酒が多く供えられています。

ススキ

ススキには、病気や災害を追い払うという魔除けの意味があるといわれています。ススキは、米と同じイネ科の植物であり、豊作や子孫繁栄などの象徴ともいわれ縁起物とされてきました。十五夜に飾るススキの数は、3本もしくは5本など奇数が良いとされています。

秋の七草

秋の七草と呼ばれる植物は、「萩(はぎ)」「葛(くず)」「桔梗(ききょう)」「女郎花(おみなえし)」「藤袴(ふじばかま)」「撫子(なでしこ)」「ススキ(尾花)」です。お月見の際は、食べ物と一緒に秋の植物を飾るのも良いでしょう。

日本の秋について知りたい方は「日本の秋は魅力がいっぱい!旬の食べ物や人気の観光地を紹介」のコラムも参考にしてください。

十五夜の過ごし方 

十五夜の過ごし方の画像

十五夜の過ごし方は、昔と今では変わってきています。農家では今でも収穫に感謝する日として十五夜や十三夜を毎年祝うところもあるでしょう。一方で農業に携わっていない人は、十五夜を特別に意識して過ごすことはあまりありません。また、地域によってもお月見のやり方や、お供え物には違いがあります。お供え物は食べても良いとされているので、旬の野菜や果物を食べながらお月見を楽しんでください。

月見団子を作ろう 

月見団子は、団子の粉と水があれば簡単に作ることができます。十五夜や十三夜の前にお団子を作ってお月見を楽しんでください。

【作り方(15個分)】
1.団子の粉(上新粉や白玉粉)100gと水80gを混ぜ、こねる
2.耳たぶの固さになったら15等分に分ける
3.丸める
4.沸騰した鍋に、丸めた団子を入れる
5.団子が浮き上がってきた後、3分ほど茹でたらお湯を切る
6.冷水にさらして団子を冷ます
7.水気を切り、三角形になるよう盛り付ける

盛り付けは、下から9個、4個、2個とピラミット型になるように団子を積み上げます。

お団子には、きな粉や砂糖、みたらしたれなどを付けて食べるのも良いでしょう。手作り団子を食べながら、友人や家族とお月見を楽しんでください。

行事やイベントに参加しよう

十五夜には、日本各地の神社やお寺で行事が開催されています。三味線や、踊り、竹灯籠が灯されるなど、十五夜の雰囲気を体験できます。お月見を外で楽しみたいという方は「十五夜祭り」や「十五夜月見会」などで調べてみてください。

十五夜のほかにも日本の季節の行事について知りたい方は「日本の年中行事や伝統行事を一覧で解説!特別な日の風習や行事食とは?」のコラムも参考にしてください。

まとめ

まとめの画像

十五夜は中国から伝わった後、平安時代から今日まで続いてきた日本の伝統行事です。現在では、月読命への信仰や、豊作祈願に関係なく、十五夜の過ごし方もさまざまです。十三夜は日本発祥ではあるものの、十五夜のほうが広く知られています。9月と10月は秋の味覚を味わいながら、十五夜と十三夜のお月見を楽しんでください。

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