日本のアルバイトの面接を受ける前に、何を準備したら良いのか知りたい外国人留学生もいるでしょう。面接に合格するには、履歴書の準備のほかに、面接にふさわしい服装の用意や必要な持ち物の確認も大切です。このコラムでは、日本での面接に必要な準備や基本的なマナーを解説。外国人留学生がよく聞かれる質問や、受かるために意識するポイントもまとめているので、参考にして面接に臨みましょう。
目次
日本のアルバイトの面接準備とは?
外国人留学生はアルバイトの面接を受ける前に、履歴書の準備や必要な持ち物の確認をする必要があります。ここでは、日本のアルバイトの面接準備について解説するので、参考にしてください。
履歴書を書く
履歴書は、丁寧に誤字がないように書きましょう。応募先から指定がない場合、手書きとパソコンのどちらで作成しても問題ありません。手書きで作成する際は、黒いボールペンを使用するのが一般的です。もし、誤字をしてしまった場合は、二重線を引いたり修正テープを使用したりするのはやめましょう。訂正するのではなく、新しい用紙に書き直すのがマナーです。また、志望動機は、誰かの文章を真似をしたりWebサイトの例文をコピーしたりせず、自分で考えた内容を書くのが大切です。
面接にふさわしい服装を準備する
外国人留学生が日本のアルバイトの面接を受ける際は、面接官に好印象を与える服装の準備が必要です。企業によっては、面接時の服装を指定している場合があります。もし、服装の指定がない場合は、オフィスカジュアルを意識しましょう。黒やグレーなど落ち着いた色味の服を選び、シンプルな靴や鞄を身に着けるのが無難といえます。
男性の場合は、顔周りがすっきりして見えるような髪型が好印象です。また、無地のシャツやパンツを着用しましょう。Tシャツやジーンズは、カジュアルなイメージになってしまうのでおすすめできません。清潔感も重要なため、服にしわがないようにしっかりとアイロンをかけましょう。
女性の場合も、髪型はすっきりまとめ、表情がよく見えるようにするのがおすすめです。派手なメイクやアクセサリーは避け、清楚な見た目を心掛けます。スカートを着用する際は、丈の長さに注意が必要です。短すぎる丈は歓迎されない傾向があるので、ひざ丈くらいのものを選びましょう。もし、アパレル企業の面接を受ける際は、個性や華やかさが求められる可能性が高いため、ブランドに合った服装を意識するのが大切です。
面接に必要な持ち物を確認する
日本のアルバイトの面接では、一般的に下記の持ち物が必要です。
・履歴書
・筆記用具(ペンやメモ帳)
・在留カード
・学生証
・銀行通帳
・パスポート
・マイナンバー
面接に合格した場合、その場で入社手続きができるように、上記の書類を持参するのがおすすめです。なお、アルバイト先によって必要な持ち物が異なります。募集要項や応募先からの連絡を確認して、忘れ物がないように準備しましょう。
質問に対する回答を用意しておく
外国人留学生は、面接日までに面接官の質問に対する回答を準備しておくと、安心して面接に臨めるでしょう。日本のアルバイトの面接では、「志望動機」「長所・短所」などをよく聞かれます。「面接時に頭が真っ白になってしまい答えられない…」という事態を防ぐためにも、シミュレーションをしておくのが大切です。
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日本のアルバイトの面接で聞かれやすい質問
ここでは、日本のアルバイトの面接でよく聞かれる内容について詳しく紹介します。
一般的な質問
外国人留学生に限らず、日本のアルバイトの面接で聞かれやすい質問は以下です。
・志望動機
・長所と短所
・今までのアルバイト経験
・勤務可能な日数と時間
面接官は、特に志望動機を重要視しています。「家が近いから」や「友達が働いているから」などの単純な理由ではなく、仕事内容に魅力を感じた理由を伝えるようにしましょう。
短所を話す際は、「その短所を改善するためにどのような努力をしているか」や「今後、どう改善したいのか」など、前向きな話をすると好印象です。
外国人留学生ならではの質問
外国人留学生の面接では、上記で挙げた一般的な質問のほかに、下記のような質問をされる場合があります。
・日本への留学を決めた理由
・日本の好きなところ
・日本の滞在年数
・日本語のレベル
・日本人の友人がどのくらいいるか
面接官は、外国人留学生の日本語のレベルや性格を知りたいと思っています。日本語のレベルに少し不安がある場合は、できるだけ自信を持って話し、努力している旨をアピールすればカバーできるでしょう。質問の意味が理解できなかったり、聞き取れなかったりした場合はごまかさず、面接官に「◯◯という解釈で問題ないでしょうか。」や「すいません。聞き逃してしまったためもう一度お願いできますか。」などと聞き直すのが賢明です。
外国人留学生が聞かれやすい質問は、「外国人留学生必見!アルバイト面接でよくある質問を紹介」や「外国人留学生必見!アルバイト面接の流れやよくある質問を紹介」でもまとめていますので、ぜひお役立てください。
面接を受ける際の入退室のマナー
アルバイトの面接を受ける場所によって、入退室のマナーも異なります。ここでは、店舗で面接を行う場合と、オフィスで面接を行う場合の入退室のマナーを紹介するので、参考にしてください。
店舗で面接を行う場合
コンビニや飲食店の面接は、店舗の一角やバックヤードで行う場合があります。入退室は以下のように行いましょう。
1.指定がない場合は正面口から入室をする
2.店舗にいるスタッフに面接で来た旨を伝える
3.面接が終了したらお礼を言って退出する
面接の前に、「◯◯の入り口から入ってきてほしい」という具体的な指示がない場合は、正面入り口から入って問題ありません。入店し、面接官が来たら「よろしくお願いいたします」と挨拶をし、面接終了後はお礼を述べるようにしましょう。
オフィスで面接を行う場合
オフィスで面接を行う場合は、店舗と比べ入退室に関するマナーが多いです。以下の4つのポイントを意識して、面接に臨みましょう。
1.ドアを3回ノックして「どうぞ」と声がかかったら入室する
2.入室したら「失礼します」と一礼をしてドアを閉める
3.椅子の左に立ち挨拶をして「お掛けください」と言われたら座る
4.面接が終了したらお礼を言って退出する
入室の際は、ドアを後ろ手で閉めないようにしましょう。一度、ドアの方を振り返ってから閉めると、丁寧な印象を与えられます。また、入室後椅子の横に立ち「◯◯(自分の名前)と申します。本日は、よろしくお願いいたします。」と挨拶をしましょう。
詳しい面接のマナーを知りたい方は「外国人留学生向け!必ず押さえておきたいアルバイト面接のマナーとは?」のコラムもご覧ください。
外国人留学生がアルバイトの面接で意識するポイント
日本語に不安がある外国人留学生も、丁寧な言葉遣いやはきはきとした受け答えを意識すれば、面接官に一生懸命さが伝わり好印象です。ここでは、外国人留学生がアルバイトの面接で意識する点を紹介します。
時間に余裕を持つ
面接会場には、時間に余裕を持って到着することが大切です。面接官は、面接の時点で時間を守れる人かどうかを見極めます。なぜなら、採用したあとに遅刻や無断欠勤をされると困るからです。面接会場へは、10分前には到着するようにしましょう。指定された時間ぴったりに到着すると、余裕がないと思われてしまう可能性があります。しかし、早く到着しすぎてしまうのも良くありません。面接官は、自分の予定を考慮して面接の時間を指定しています。面接官が組んだ予定を崩さないよう、早く到着してしまう場合は近くで待機しましょう。
丁寧な言葉遣いを心掛ける
外国人留学生は、面接時に丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。特に、接客業のアルバイトの面接では、お客さまと適切なコミュニケーションが取れるかどうかを重要視される場合が多いです。高い日本語能力がなくても、簡単な敬語が使えれば問題ありません。具体的には、「です」「ます」「はい」「いいえ」などです。多少使い方が間違っていても、敬語を使おうとする姿勢があれば、面接官にも一生懸命さが伝わるでしょう。
はきはきと受け答えする
面接では、はきはきとした受け答えが大切です。日本語に自信がない外国人留学生は、小声になってしまう場合があるでしょう。しかし、少し日本語の使い方を間違えても問題ありません。それよりも、面接官ははきはきと受け答えができる外国人留学生を採用したくなるのです。面接官の目を見て、笑顔ではっきりと自信を持って話すように意識しましょう。
外国人留学生がアルバイトの面接に受かるためには
外国人留学生は、面接官に明るい印象を与えたり、履歴書に誤りがないかよく確認をしたりすることで、アルバイトの面接に受かりやすくなります。ここでは、外国人留学生がアルバイトの面接に受かるためのコツを紹介するので、参考にしてください。
応募条件になるべく合わせる
アルバイトの面接に受かるには、できる限り応募条件に合わせることが大切です。たとえば、アルバイト先が求めている勤務日数が「週3日~」にも関わらず、週1日しかシフトに入れないと答えてしまうと、条件に合わず落とされてしまう可能性が高いでしょう。応募条件をよく確認し、なるべく応募先が求める勤務日数や時間に合わせると採用されやすくなります。
明るい印象を与える
面接官に明るい印象を与えると、アルバイトの面接に受かる確率が上がります。面接官は、外国人留学生の採用を考える際、日本語能力よりも印象や愛想の良さを評価する傾向があるのです。また、面接官は面接の段階で、アルバイト仲間や従業員と良好な関係を築けるかどうかの判断もします。わがままな態度を取る人や、自己主張が強すぎる人は採用されにくいです。面接では、笑顔で受け答えすることを意識して謙虚な姿勢で臨みましょう。
履歴書に誤りがないか確認する
外国人留学生が面接を受ける際は、履歴書に誤りや不備がないかをよく確認しましょう。アルバイトの面接では、履歴書でその人の印象が決まるといっても過言ではありません。内容に誤りがあったり、履歴書にしわや汚れがあったりすると、「確認不足」や「大雑把」という印象を与えてしまう可能性が高いです。内容や文字の誤りは、書き終えたあとに確認をすれば直せます。また、履歴書のしわや汚れも少し注意をすれば防げるため、面接を受ける前に再度確認しましょう。
まとめ
外国人留学生が日本のアルバイトの面接を受ける際は、履歴書の用意や必要な持ち物の確認など、念入りな準備が必要です。また、面接官の質問に対する答え方や面接時の入退室のマナーなども頭に入れておくと良いでしょう。日本語に不安がある外国人留学生も、丁寧な言葉遣いと明るさを意識して面接官に良い印象を与えれば、合格する可能性が十分にあります。