日本の独特な雰囲気のファッションに興味のある人もいるでしょう。また、来日予定の方はどこで洋服を買おうか迷っているのではないでしょうか。
このコラムでは、日本のファッションの歴史や日本人の着こなしの特徴を紹介します。また、日本の首都、東京都にあるファッション街についても解説。内容を参考にして、日本のファッションについて理解を深めましょう。
目次
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日本のファッションの歴史
この項目では、日本のファッションの歴史を1960年代から辿っていきます。母国の同じ年代のファッションとぜひ比べてみてください。
1960年代
1960年代は日本が大きく発展した時代で、「高度経済成長期」と呼ばれています。海外からさまざまなカルチャーが入ってきて、ファッションにも大きな変化が生まれました。
当時の日本女性の間で流行したのが、ミニ丈ファッションです。イギリス人モデル「ツイッギー」がブームを牽引し、女性は足を隠すべきと考えていた日本人の感覚を一気に変えました。
男性の間では、ビートルズの人気とともにイギリスの「モッズファッション」が流行した時代です。モッズコートのM-51というモデルとスーツを合わせるスタイルが定番でした。
1970年代
1970年代の日本では、アメリカのムーブメントの影響を受け、奇抜なヒッピーファッションが流行しました。代表的なアイテムはパンタロンやベルボトムジーンズ、花柄シャツなどです。男性の間では長髪に口ひげを生やすスタイルも流行し、短髪が当たり前だった当時の日本ではとても目立っていました。
1980年代
1980年代は日本の景気が上向いた「バブル時代」です。ファッションにお金を使う余裕ができ、DCブランドと呼ばれる日本デザイナーが手掛けた高級な衣服が人気でした。女性の間では「ボディコン」と呼ばれる体のラインを強調したファッションが流行し、特にディスコで踊るときに好まれていたようです。また、肩幅を大きく強調した肩パット入りのスーツも流行りました。当時のファッションは特に特徴的で、現代の日本でも「あのころは凄かった」と語り継がれています。
1990年代
1990年代は派手でセクシーな「ギャルファッション」が大流行しました。ギャルファッションは洋服だけでなく、濃いめのメイクや明るく染めた髪色も大切な要素です。
男性の間ではヒップホップミュージックの影響を受けたストリートファッションや、グランジロックから派生したグランジスタイルが人気でした。ストリートファッションは、体に対してかなり大きいサイズのスウェットやデニム、キャップが特徴です。グランジスタイルでは、わざとくたっとさせたチェックのネルシャツやダメージデニム、エンジニアブーツが好まれました。
2000年代
1990年代までの日本は、とにかく流行のファッションを着るのが良いという価値観が一般的でした。しかし、2000年代からは各々が好きなスタイルを着はじめます。そのため、大きなムーブメントは起こりにくくなってきました。サーファースタイルやスケータースタイルなど、さまざまなスタイルを各々が楽しむようになります。女性の間では「美脚」に見せることが重要視され、スキニーデニムや厚底靴、網タイツが好まれました。
2010年代
2010年代になるとさらにファッションの多様化が進み、系などの区別がしにくくなります。若者はさまざまな雰囲気のブランドやアイテムを組み合わせ、自分だけのスタイルを確立させていきました。
人々の価値観や生活スタイルの変化にともない、ミニマルファッションやノームコアファッションなど、飾り立てないファッションジャンルが生まれたのもこの時代です。
日本のファッションに興味がある方は「80年代メンズファッションの象徴的なアイテムやスタイルとは」のコラムもぜひご覧ください。
バリエーション豊かな日本のファッションジャンル
日本のファッションジャンルは非常にバリエーション豊かです。ここでは特に個性の強いファッションを紹介するので、興味がある方はぜひ挑戦してみましょう。
ゴシック&ロリータファッション
ゴシック&ロリータファッションは、ロリータファッションのジャンルの一つです。黒を基調とした退廃的なイメージのゴシックファッションと白やピンクを基調とした人形のようなロリータファッションをミックスしています。「ゴスロリ」とも呼ばれており、海外でも人気の高い個性あふれるファッションです。
ギャルファッション
ギャルファッションは、1990年代に誕生してから現在まで健在のジャンルです。ギャルファッションには、「露出度が高くボディーラインを強調した服装」「可愛いよりも強くセクシーな服装」「派手な髪色やメイクと合わせる」などの特徴があります。
ちょいワルファッション
ちょいワルファッションとは、セクシーで危なげな雰囲気をかもし出したファッションジャンルです。中年男性の間で流行したので、「ちょいワルオヤジファッション」とも呼ばれます。「ちょいワル」とは「少しだけ悪い(雰囲気)」という意味で、イメージはイタリア人男性やアメリカのバイカーです。「いつまでもカッコよく見られたい」という美意識が高い男性を中心に、現在も人気があります。
Y2Kファッション
「Y2K」とは2000年ごろを表す略語です。Y2Kファッションとは2000年代に流行したファッションのことで、2022年に入り再度注目を集めました。具体的には、短くコンパクトなトップスやスリット入りのスカートなどで、適度な肌見せをするスタイルを指します。しかし、セクシー過ぎずカジュアルな雰囲気で着こなすのが特徴です。当時を知らない10代~20代前半の若者を中心に、日本のみならず世界中で流行しています。
日本の有名なファッション街【東京】
日本の首都である東京都には、有名なファッション街がいくつもあります。それぞれの街が違った雰囲気を持っているので、自分のファッションに合った場所に訪れてみましょう。
渋谷(shibuya)
渋谷はギャルファッションの聖地です。特にJR渋谷駅前にあるファッションビル「渋谷109」には、ギャル系ファッションブランドが集まっています。男性の場合は「MAGNET by SHIBUYA109」に行けば、ショッピングを楽しめるでしょう。
原宿(harajuku)
原宿は、個性的なファッションを好む若者に愛されている街です。原宿にはさまざまなジャンルのショップが集まっています。リーズナブルで個性的な洋服が欲しければ「竹下通り」に行くと良いでしょう。また、ファッションビル「ラフォーレ原宿」に行けば、ロリータファッションのブランドやカジュアルブランドまで、あらゆるショップで買い物が楽しめます。
銀座(ginza)
銀座は世界的なハイブランドや高級ブティックが立ち並ぶエリアです。世界的にも有名な街なので、名前を聞いたことがある人もいるでしょう。「東急プラザ銀座」には空港型免税店があり、お得に買い物ができます。
表参道(omote-sando)
表参道には高級ブランドの路面店やハイセンスなセレクトショップがあります。落ち着いて洗練されたファッションを好む人々に人気のエリアです。日本の最先端のファッションが気になる方はぜひ訪れてみてください。
下北沢(simo-kitazawa)
下北沢は古着屋の聖地です。古着系ファッションを着る人は「下北系(しもきたけい)」と呼ばれることもあります。ヨーロッパ系古着やアメリカ系古着などさまざまな雰囲気の古着屋が集まっているので、自分のお気に入りの一着を見つけられるでしょう。
東京のファッション以外の魅力を知りたい方は、「東京の魅力を外国人に向けて解説!有名な観光地も紹介!」のコラムを読んでみてください。
日本の有名ブランド
日本には、世界的に名が知れているブランドがいくつかあります。以下で一覧にしてまとめました。
・A BATHING APE(ア・ベイシング・エイプ)
・sacai(サカイ)
・COMME des GARÇONS(コムデギャルソン)
・Mame Kurogouchi(マメクロゴウチ)
・ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)
・YOHJI YAMAMOTO(ヨウジヤマモト)
・EVISU JEANS(エヴィスジーンズ)
・無印良品(ムジルシリョウヒン)
・UNIQLO(ユニクロ)
デザイナーブランドのほか、ユニクロや無印良品などのカジュアルブランドでも高い評価を得ています。
まとめ
日本の独創的なファッションは世界的にも注目を集めています。来日した際は、日本の有名なファッション街でショッピングを楽しみましょう。また来日が難しくても、昨今ではインターネットでいつでも日本のファッションブランドの洋服を購入できます。