Z世代とは何歳まで?特徴や定義をわかりやすく解説

WeXpats
2023/04/07

Z世代とはアメリカ発祥の言葉で、日本では1990年代半ば以降に生まれた人を指します。Z世代は各世代の中でも最も若く、これからの日本の将来を担う層として注目の的です。このコラムでは、生まれたときからインターネットが発達した社会に生きるZ世代の特徴や、ミレニアル世代との違いを解説します。Z世代という言葉を正しく理解し、ニュースや新聞の話題に付いていけるようにしましょう。

目次

  1. 日本のZ世代とは
  2. 日本のZ世代の特徴
  3. Z世代とミレニアル世代の比較
  4. まとめ

日本のZ世代とは

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日本のZ世代とは、1990年代半ば以降に生まれた若年層を指す言葉で、2023年時点で該当するのは25歳以下の人です。1つ前のミレニアル世代と同じように、生まれたときからインターネットが普及しているうえSNSが広く浸透したことで、Z世代は「ソーシャル・ネイティブ」な世代といわれています。Z世代はパソコンよりもスマートフォンを使うことが多く、ほとんどの行動をインターネットを通じて行うため、テクノロジーに依存した生活を送っているといっても過言ではありません。

また、日本のZ世代は多様性に富んでおり、それぞれ価値観や傾向が異なるグループに分かれているのが特徴です。たとえば、トレンドに敏感でSNSを使いこなす一方で人目を気にするグループや、物への執着が薄く人間関係を築くのが苦手で悲観的なグループなどがあります。そのため、一概に日本のZ世代の特徴を捉えるのは難しいでしょう。

日本のZ世代の特徴

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世代論で語るのが難しい日本のZ世代は、多様性に富んでいながらいくつか共通した特徴を持っています。

社会問題への関心が高い

日本のZ世代は、スマートフォンを活用して国内外問わず情報収集ができるため、社会問題への関心が高いという特徴があります。日本のZ世代はニュースサイトを閲覧するだけでなく、SNSを通して政治や環境問題などについてさまざまな議論を交わしたり、自ら発信したりする機会が多いのです。

インターネットの発達によって国境を越えたやり取りが簡単になり、さまざまな価値観に触れられるようになったことで、幼いころから社会問題への興味・関心が育まれているのでしょう。

生活にSNSが浸透している

「ソーシャル・ネイティブ」ともいわれる日本のZ世代は、SNSが日常生活の一部として浸透していることが特徴です。総務省が行った「令和元年度通信利用動向調査」によると、Z世代のインターネット利用状況は約80%から99%と非常に高く、パソコンよりもスマートフォンを利用しています。日本では「LINE」や「Twitter」、「Instagram」といったSNSが、コミュニケーションツールや情報収集ツールとしてZ世代に人気です。
Z世代はネットリテラシーへの意識が高く、個人情報漏えいやコンピュータウイルスへの感染、ワンクリック詐欺などに敏感な側面を持ちます。インターネットを積極的に利用する反面、一歩間違えれば危険なツールだと認識して、きちんと対策しているZ世代が多いようです。

今までになかった新しい価値観を持つ

日本のZ世代は自らの個性を重視する一方で、他者の多様な価値観を尊重するといった、今までにない新しい価値観を持つ世代です。情報社会に生きる日本のZ世代は、多種多様な価値観の中から自分に合ったものを選び、独自の個性を作り上げていきます。特に見た目で個性をアピールできるファッションやヘアスタイルで、自分らしさを前面に押し出したZ世代は多いでしょう。1つ上の世代であるミレニアル世代も特有の新しい価値観を持つ世代ですが、Z世代はより進化を遂げたニュータイプな世代といえます。

Z世代とミレニアル世代の比較

Z世代とミレニアル世代の比較の画像

ここでは、似た傾向を持つ日本のZ世代とミレニアル世代を比較し、類似点と相違点を解説します。2025年には日本の労働力の約50%を占めるといわれているミレニアル世代とZ世代ですが、2つの世代は同じような特徴を持つ一方で、価値観や考え方が異なる部分も少なくありません。

Z世代とミレニアル世代の類似点

日本のZ世代とミレニアル世代は、どちらもインターネットが普及してから生まれた世代です。テクノロジーやSNSへの造詣が深かったり、社会的な背景が似通っていたりすることから、いくつか同じような特徴を持ち合わせています。

経済面での保守的な考え方

日本のZ世代もミレニアル世代も、将来に向けて蓄えを作る傾向があり、上の世代に比べて消費活動は控えめです。この2つの世代は、「将来年金がもらえないかもしれない」「もしも働けなくなった特に備えがないと不安」という考えが強く、積立貯金をしている人もいます。
日本のZ世代とミレニアル世代は、大きな買い物を行うときは非常に慎重です。コストパフォーマンスやタイミングを考え、さまざまな商品と情報を比較してから購入します。
堅実な消費活動がみられるZ世代とミレニアル世代ですが、自分にとって価値がある物には積極的に消費を行うことも。無駄な消費を抑えつつ、自分の趣味や興味がある分野にはお金を使うのが、日本のZ世代とミレニアル世代の類似点といえます。

多様性や自分らしさを好む

Z世代とミレニアル世代はどちらも多様性や個性を重視する傾向にあり、持ち物や容姿にこだわり自分らしさを育む一方で、異なる価値観や考え方も柔軟に受け入れています。働き方やライフスタイルにも多様性を求めており、テレワークやフレックスタイム制の導入にも積極的です。また、収入を安定させたり複数の分野で活躍したりするために、副業を行うZ世代やミレニアル世代もいます
LGBTQや人種差別といった社会問題にも関心が深く、多様性や個性を認め合うことが大切だと考えているようです。

物よりも経験にお金を使う

Z世代やミレニアル世代は、「物」よりも「経験」にお金を使うことが特徴です。これまでの日本では自家用車やマイホームといった「物」にお金が使われていましたが、ミニマリズムの傾向があるZ世代やミレニアル世代にとっては、必要性が低く需要がありません。その代わりにZ世代やミレニアル世代は、旅行やライブといった「経験」にお金を使っています。SNSが普及してリアルタイムで出来事を伝えられるようになったのも、「経験」消費を後押しした一因といえるでしょう。
必要性が低いものや利用回数が少ない「物」は、サブスクリプションやシェアリングエコノミーの活用で補うのは、日本のZ世代とミレニアル世代の類似点といえます。

Z世代とミレニアル世代の相違点

年齢が近く世代差の少ないZ世代とミレニアル世代ですが、異なる特徴や傾向もあるようです。ここでは、日本のZ世代とミレニアル世代の相違点を解説します。

テクノロジーとの関わり方

日本のZ世代とミレニアル世代は、どちらもインターネットが普及してから生まれたにも関わらず、テクノロジーとの関わり方が異なります。ミレニアル世代は「デジタル・ネイティブ」と呼ばれており、テクノロジーとともに成長してきました。ITリテラシーが高く、パソコンを活用してテクノロジーと関わるのが主流です。一方で、Z世代は「ソーシャル・ネイティブ」と呼ばれており、既にテクノロジーが発達した時代に生まれました。ネットリテラシーが高く、スマートフォンを活用したテクノロジーとの関わりが主流です。

同じようにインターネットを利用しているものの、Z世代の中にはスマートフォンしか利用したことがなく、パソコンの使い方が分からないという人も少なくありません。SNSの使い方も世代によって異なり、ミレニアル世代は「不特定多数へのシェアと共感」を目的とする一方で、Z世代は「信用できる人とだけ関わりたい」と考えるようです。同じようにテクノロジーが生活に浸透した世代でも、それぞれ関わり方が異なることが分かります。

現実主義と理想主義

日本のZ世代とミレニアル世代は、根本的な考え方の軸が異なります。Z世代が堅実に物事を見極めて行動する「現実主義」である一方で、ミレニアル世代は楽観的に考える傾向が強いようです。日本のZ世代は現状に対して危機感を抱いている人が多く、何事においても実利や合理性を意識しています。健康や環境といった部分に関心が強く、将来を見据えて新しい行動を起こすことが多いです。

ミレニアル世代は何事においても受動的な姿勢が強いといわれています。現在を重視しているため、楽しさや利便性を追求する人が多く、Z世代とは対照的な印象です。同じ時代に生きる年齢の近い世代ではありますが、主な価値観は真逆といえます。

勉強や労働に対する考え方

日本のミレニアル世代とZ世代は、2025年に労働力の約50%になるといわれていますが、勉強や労働に対する考え方は大きく異なります。
日本のZ世代は仕事における成功を重視し、新規事業の立ち上げや独立に関する意識が高い一方で、仕事の報酬や昇進機会が十分でないと感じると不満を覚えるようです。また、自分が信用のおけるコミュニティでの活動が中心だったせいか、職場の文化になじめないと退職を考えるZ世代もいます。

日本のミレニアル世代は「何事もほどほどに」といった安定志向が強いといわれています。しかし、自分のキャリアやスキルを上げることを重視しているため、報酬や昇進の機会が少ないとより良い職場を求めて退職を考える人が多くなります。転職に対する抵抗が少ないのは、ミレニアル世代特有の特徴といえるでしょう。企業に求めるものは同じでも、世代によって経緯や背景が異なるようです。

ミレニアル世代については「日本のミレニアル世代はアメリカと違う?外国人向けに特徴を解説!」のコラムでも詳しくまとめているので、ぜひご覧ください。

まとめ

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日本のZ世代はテクノロジーが浸透した情報社会で生活しており、これからの社会をけん引するニュータイプな世代として、期待と注目を集めています。
「Z世代」という言葉の意味を正しく知っておくと、日本社会の状況を知るのに役立つでしょう。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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