JLPT(日本語能力試験)の申し込み方法とは?期限や受験場所も解説

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2023/03/29

JLPT(日本語能力試験)を受けたい人のなかには、「申し込み方法や時期が分からない」「Nレベルの認定基準とは?」と疑問に思う人もいるでしょう。JLPTを受験する場合は、「日本国際教育支援協会」のWebサイトから、MyJLPTの登録をして申し込みます。このコラムでは、JLPTの申し込み方の詳細や時期、N1からN5までの認定基準を解説しているので、参考にして申し込み手続きを行いましょう。

目次

  1. JLPT(日本語能力試験)とはどのようなもの?
  2. JLPT(日本語能力試験)の申し込み期間
  3. JLPT(日本語能力試験)の申し込みをしよう
  4. JLPT(日本語能力試験)はどこで受験できる?
  5. JLPT(日本語能力試験)の証明書の申し込み方法
  6. JLPT(日本語能力試験)の認定を受ける5つのメリット
  7. まとめ

JLPT(日本語能力試験)とはどのようなもの?

JLPT(日本語能力試験)とはどのようなもの?の画像

JLPT(日本語能力試験)とは、日本語を母語としない人の日本語能力を測定する試験です。ここでは、JLPTの概要や試験内容を紹介します。

外国人の日本語能力を測定し認定する試験

JLPT(日本語能力試験)とは国際交流基金と日本国際教育支援協会が主催する、日本語能力を測定し認定する試験です。日本語の文法や語彙に関する問題はもちろん、コミュニケーション能力を測るための「読解」や「聴解」の問題もあります。
受験者の年齢や国籍に制限はないため、日本語を母語としない人であれば受験が可能です。

試験内容と試験時間

JLPT(日本語能力試験)の試験内容は、言語知識(文字・語彙・文法)と読解、聴解です。試験時間はレベルによって異なります。各レベルの試験時間は以下のとおりです。

  • N1
    言語知識(文字・語彙・文法)と読解:110分
    聴解:60分
  • N2
    言語知識(文字・語彙・文法)と読解:105分
    聴解:50分
  • N3
    言語知識(文字・語彙):30分
    言語知識(文法)と読解:70分
    聴解:40分
  • N4
    言語知識(文字・語彙):25分
    言語知識(文法)と読解:55分
    聴解:35分
  • N5
    言語知識(文字・語彙):20分
    言語知識(文法)と読解:40分
    聴解:30分

聴解は試験問題の録音の長さによって、試験時間が多少変わることがあります。

レベル

JLPT(日本語能力試験)のN1~N5の認定基準は、「読む」「聞く」で表されます。各レベルの認定基準は、以下のとおりです。

  • N1:幅広い場面で使われる日本語を理解できる
    【読む】幅広い話題について書かれた論説や複雑な文章、抽象的な文章を読んで内容を理解できる
    【聞く】自然なスピードの会話やニュースを聞いて話の内容や論理構成を理解できる
  • N2:日常的な場面で使われる日本語を理解し、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解できる
    【読む】幅広い話題について書かれた新聞の記事や、要点が分かりやすい文章を読んで内容を理解できる
    【聞く】日常的な場面や幅広い場面で自然なスピードの会話やニュースを聞いて、話の流れや要旨を把握できる
  • N3:日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる
    【読む】日常的な話題について書かれた文章を読んで理解できたり、新聞の見出しから概要を把握できたりする
    【聞く】日常的な場面でやや自然なスピードに近い会話を聞いて、具体的な内容をほぼ理解できる
  • N4:基本的な日本語を理解できる
    【読む】基本的な語彙や漢字を使って書かれた文章を読んで理解できる
    【聞く】日常的な場面でやや遅いスピードの会話であれば内容をほぼ理解できる
  • N5:基本的な日本語をある程度理解できる
    【読む】ひらがなやカタカナ、漢字で書かれた定型的な文章を読んで理解できる
    【聞く】日常的な場面で遅いスピードで話される短い会話であれば、必要な情報を把握できる

N1に近づくほど、【読む】【聞く】の認定基準が高くなります。N1~N5のなかから自分のレベルに合ったものを選びましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「日本語能力試験とは

自分に合ったレベルがわからない方は、各レベルの目安を把握できる次の記事もご参考ください。

また、合格点や合否の判定方法については「JLPTの合格点は何点?合否の判定方法や各レベルの難易度を解説!」でも解説しています。

ピックアップ記事

JLPT(日本語能力試験)の申し込み期間

JLPT(日本語能力試験)の申し込み期間の画像

JLPT(日本語能力試験)は、例年7月と12月の年2回開催されます。7月の試験を受ける場合の申込期間は3月下旬から4月中旬で、12月の試験を受ける場合の申し込み期間は8月下旬から9月中旬です。詳しい試験の日程は、「日本国際教育支援協会」のWebサイトから確認できます。試験の日程や申込期間を把握して、期間内に手続きを行いましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「受験手きの流れ

JLPT(日本語能力試験)の申し込みをしよう

JLPT(日本語能力試験)の申し込みをしようの画像

JLPT(日本語能力試験)を日本で受験する際は、インターネットから申し込みます。「日本国際教育支援協会」のWebサイトから、MyJLPTの登録を行いましょう。登録後申し込み手続きを行い、受験料の6,500円をクレジットカードもしくは銀行振込、コンビニエンスストア払いで支払います。受験申し込み完了後、「日本国際教育支援協会」から受験票が届くため、試験当日まで大切に保管しておきましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「受験申込みの流れ

JLPT(日本語能力試験)はどこで受験できる?

JLPT(日本語能力試験)はどこで受験できる?の画像

JLPT(日本語能力試験)は、日本でも海外でも受験が可能です。ここでは、JLPTを受けられる場所を紹介します。

日本の47都道府県で受験が可能

JLPTは日本の47都道府県で開催されています。毎年同じ会場で開催されるわけではないため、郵送された受験票に記載されている会場を確認しましょう。JLPTの受験会場は、申し込みの際に選択した地区のなかから指定されます。郵便番号が受験会場を決める基準になるので、受験者は自分が住んでいる場所から比較的近い会場で試験を受けられるでしょう。

海外での受験も可能

JLPTは海外での受験も可能で、2018年には日本以外で85の国と地域、249都市で開催されました。2021年9月時点で、JLPTの受験者数が多い中国では45都市、韓国では24都市での開催を予定しています。ただし、海外では第1回の7月の試験のみ開催する都市や、第2回の12月の試験のみ行う都市があるため、事前に実施都市を確認しましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「海外の実施都市・実施機関一覧

JLPT(日本語能力試験)の証明書の申し込み方法

JLPT(日本語能力試験)の証明書の申し込み方法の画像

JLPT(日本語能力試験)の成績証明書は、教育機関や会社に提出する正式な証明書です。ここでは、JLPTの成績証明書の申し込み方法について解説します。

日本で受験した場合

日本でJLPTを受験した場合はMyJLPTにログインをして、「受験結果・証明書発行」を押して手続きを進めます。手続きが完了したら、成績証明書の発行手数料1,000円を支払い到着まで待ちましょう。成績証明書が届くまでは1~2週間程度掛かります。提出期限があり間に合わない場合は、申し込み時に速達希望の手続きを行いましょう。

2019年以前にMyJLPTからではなく紙願書で試験の申し込みをした人は、成績証明書申請用のMyJLPTにログインをして、「成績証明書申請発行」を押し申込者情報を入力します。申込者情報の入力が完了したら、成績証明書の発行申請が可能です。日本で受験した人が成績証明書の発行を申請する際は、MyJLPTの登録が必要であることを頭に入れておきましょう。

海外で受験した場合

韓国もしくは台湾でJLPTを受験した場合は、Webサイトから成績証明書に関する項目を選んで発行申請をしましょう。韓国と台湾以外の国で受験した場合は、国際交流基金または受験した都市の実施機関に申し込みます。国際交流基金で成績証明書を申し込む際は、「証明書申請フォーム」から申請しましょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「証明書の発行

JLPT(日本語能力試験)の認定を受ける5つのメリット

JLPT(日本語能力試験)の認定を受ける5つのメリットの画像

JLPT(日本語能力試験)は、外国人が国家試験や准看護師試験を受ける際に必要なものです。ここでは、JLPTに合格するメリットを5つ紹介します。

1.高度人材ポイント制の加点対象になる

高度人材ポイント制とは、専門的な技術や知識を持つ高度外国人材を受け入れるために、ポイント制を活用して出入国在留管理上の優遇措置を講ずる制度のことです。具体的には、高度外国人材の活動を「高度学術研究活動」「高度専門・技術活動」「高度経営・管理活動」に分けて、「学歴」「職歴」「年収」ごとにポイントを付けます。JLPTのN1もしくはN2を取得している外国人は、ポイント付与の対象です。N1を取得していると15ポイント、N2を取得していると10ポイントが付与されます。合計ポイント数が70点に達した外国人は、出入国在留管理上の優遇措置を受けることが可能です。日本で働きたい外国人は、JLPTのN1もしくはN2の認定を受けると良いでしょう。

2.国家試験の受験条件の一つを満たす

海外で医師や薬剤師などの医療に関する免許を取得している人が、日本で同様の国家試験を受ける際は、JLPTのN1を取得していなくてはなりません。そのため、JLPTのN1を取得している外国人は、国家試験の受験条件の一つを満たしていることになります。なお、保健師や助産師、歯科衛生士、診療放射線技師などの国家試験を受ける場合も、JLPTのN1の取得が必要です。

3.准看護師試験の受験条件の一つを満たす

日本の准看護師試験を受ける場合も、JLPTのN1の認定書または成績証明書を提出しなくてはなりません。海外の看護師学校養成所を卒業して日本で准看護師試験を受験する外国人は、必ずJLPTのN1を取得しましょう。

4.日本の大学や専門学校への入学条件の一つを満たす

外国人が日本の大学や専門学校へ進学するには、JLPTのN2以上を持っている必要があります。なぜなら、JLPTのN1もしくはN2レベルの日本語能力がないと、日本語で行われる授業を理解できない可能性があるからです。JLPTのN2以上を取得していると、日本の大学や専門学校への入学はもちろん、就職活動を行う際にも役立つでしょう。

5.中学校卒業程度認定試験で国語の試験が免除になる

JLPTのN1もしくはN2を取得している外国人は、中学校卒業程度認定試験で国語の試験が免除されます。通常、中学校卒業程度認定試験の受験科目は「国語」「社会」「数学」「理科」「外国語」の5教科です。1教科でも免除されるとほかの科目の勉強に集中できるため、事前にJLPTのN1もしくはN2を取得するのはメリットといえるでしょう。

参照元
日本語能力試験JLPT「日本語能力試験とは」
出入国在留管理庁「高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度

まとめ

まとめの画像

JLPT(日本語能力試験)は、日本語能力を測る試験です。N1からN5までのレベルがあり、そのレベルによって認定基準や取得するメリットが異なります。なお、インターネットからも申し込みが可能です。日本でも海外でも受験ができるため、実施都市や会場を事前に確認して申し込み手続きを行いましょう。

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