JLPTを受験した外国人の中には、「成績証明書とはどのようなもの?」「受け取る方法を知りたい」と思う人もいるでしょう。JLPTの成績証明書とは、合否結果と各区分の得点が記載されている書類です。このコラムでは、成績証明書の申し込み方法や日本語能力認定書との違いを解説。発行申請を行う際の注意点もまとめているので、参考にして必要な手続きを行いましょう。
目次
JLPTの成績証明書とは
JLPTの成績証明書とは、合否結果と各区分の得点が書いてある書類のことです。進学や就職の際に、公的な証明書として利用できます。成績証明書の発行を依頼する際の手数料は、国内・国外どちらも1000円です。また、「速達・特定記録郵便」を選択した場合の送料は500円、国外へ郵送する場合は国際スピード便の料金として1000円がかかります。なお、JLPTの成績証明書の配達には国内で1~2週間程度、国外で2週間以上掛かるようです。成績証明書が必要な場合は、余裕を持って発行申し込みを行いましょう。
また、JLPT(日本語能力試験)をこれから受けたい外国人の方には、「JLPT(日本語能力試験)の申し込み方法や期間を外国人に向けて解説」のコラムがおすすめ。JLPTの申し込み方の詳細や時期、N1からN5までの認定基準を解説しています。さらに、「JLPTの受験料はいくら?受験前に知っておきたい試験概要も解説!」では、受験料や各レベルの試験概要についてもまとめています。受験を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
参照元 日本語能力試験JLPT「成績証明書の発行」
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受験した国によって成績証明書の申し込み先が異なる
成績証明書の申し込み先は、受験した国によって異なります。日本と台湾・韓国、そのほかの国で異なるため、自分が受験した国の申し込み先を把握しましょう。
日本で受験した場合
MyJLPTを利用して受験の申し込みを行い、2012年第1回試験以降の成績証明書を希望する人は、MyJLPTのWebサイトから発行の申し込みが可能です。MyJLPTにログイン後「受験結果・証明書発行」を押して発行手続きをしましょう。
一括登録方式で申し込んだ人は、団体代表者に成績証明書の発行申請をしてもらいます。2019年以前に紙願書で受験申し込みをした人や、10回以上前の試験を一括登録方式で申し込んだ人は、まずは成績証明書申請用のMyJLPTに登録してIDを取得。ログイン後「成績証明書申請発行」を押して申込者情報を登録することで、発行申し込みが可能です。
なお、申し込み情報の登録には「合否結果通知書」または「認定書」の画像が必要なので、事前に準備しておきましょう。
台湾・韓国で受験した場合
JLPTのWebサイトには、日本版のほかに台湾版と韓国版があります。台湾・韓国で受験した場合は、それぞれのJLPTのWebサイトから成績証明書の申し込みを行いましょう。日本のMyJLPTでの申し込みと同様、申込者情報を入力する必要があります。
そのほかの国で受験した場合
日本や台湾、韓国以外の国で受験した人は、受験日から2ヶ月程度で成績証明書が届きます。もし、届いた成績証明書を紛失した場合は、国際交流基金または受験した都市の実施機関へ再発行を依頼しましょう。国際交流基金に申し込んだ場合再発行までに2週間程度、郵送されるまでに2週間以上掛かることがあるようです。
なお、実施機関に申し込む場合は、受験した地域の機関の連絡先を確認して問い合わせましょう。
参照元 日本語能力試験JLPT「成績証明書の発行」 日本語能力試験JLPT「証明書の発行」
日本語能力認定書と成績証明書の違い
日本語能力認定書と成績証明書は、交付の目的が異なります。日本語能力認定書とは、合格したNレベルの日本語能力があることを認定する書類です。国内・国外問わず、JLPTに合格した人に郵送されます。日本で受験した場合、合否結果通知書と一緒に届くのが日本語能力認定書です。対して、成績証明書は合否結果と得点が記載されたもので、学校や会社に正式な書類として提出できます。進学や就職の際は、成績証明書の提出を求められる場合があるでしょう。
日本や台湾・韓国以外で受験した場合は、合否結果通知書の代わりに成績証明書が送られます。成績証明書は発行・再発行が可能ですが、合否結果通知書や日本語能力認定書は再発行ができないので、紛失しないよう注意しましょう。
参照元 日本語能力試験JLPT「FAQ」
成績証明書の発行申し込みの注意点
成績証明書の発行申し込みをする際は、以下の点に注意する必要があります。
発行申し込みをする時期
成績証明書の発行申し込みをする際は、時間に余裕を持って行うことが大切です。特に、合否結果発表直後の1月下旬~3月、8月下旬~10月は申請が集中するため、ほかの時期よりも発行・配達までに時間が掛かります。学校や会社から提出期限を指定されている場合は、速達希望で申し込みを行いましょう。
申し込みの取り消しができない
発行手数料の支払いを済ませたあとは、申し込みの取り消しができません。成績証明書が不要になった場合も、申し込み取り消しや手数料・送料の返金対応ができないため注意が必要です。
発行手数料と送料の支払い方法
発行手数料と送料の支払い方法には、クレジットカード・銀行振込・コンビニエンスストア支払いがあります。団体申し込みだと銀行振込、国外から申請する場合はクレジットカードのみです。クレジットカードで申し込む場合は番号の入力を求められるため、手元にカードを用意しておきましょう。なお、銀行振込もしくはコンビニエンスストア支払いをする場合は、申し込み後に送られるメールに記載の「支払番号」を確認します。発行申込情報登録日から15日以内に「支払番号」を利用のうえ、発行手数料と送料の支払い手続きを済ませましょう。利用する銀行やコンビニエンスストアによって操作方法が異なるため、事前に確認する必要があります。
参照元 日本語能力試験JLPT「成績証明書の発行」
まとめ
JLPTの成績証明書とは、合否結果と各区分の得点が記載されている書類です。進学や就職の際に、公的な証明書として提出できます。成績証明書の発行申し込み先は受験する国によって異なるため、正しい手続き方法を知りましょう。
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