外国人雇用で利用できる助成金の種類は?補助金との違いも解説

2022年01月18日
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中田直子 (監修)
日本ビザ国際行政書士事務所
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「助成金には種類があるの?」「雇用しているのが外国人でも受給できるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。雇用関係の助成金は、条件が合えば外国人を雇用する企業も受け取れます。このコラムでは、外国人を雇用する企業が受け取れる可能性のある助成金を紹介。また、助成金を申請する際の注意点もまとめています。外国人を雇用する企業は内容を参考にして、助成金をスムーズに受給しましょう。


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目次

  1. 助成金の仕組み
  2. 外国人雇用で利用できる助成金の種類
  3. 企業が助成金を利用する際に気を付けること
  4. まとめ

助成金の仕組み

助成金の仕組みの画像

助成金は事業主を対象とし、主に厚生労働省から雇用増加や人材育成のために支給されるものです。貸付ではないため、返済の必要はありません。定められている条件に合えば、対象者が外国人であっても受け取れます。

助成率とは

助成率とは、給付対象の経費のうち、助成金として支給される割合を指します。助成金は支出をあとから補填する形で支給されますが、上限があり全額支給されるわけではありません。基本的には、助成対象の経費に助成率を掛けた金額が支給金額となります。

助成金と補助金の違い

助成金と補助金には、交付を決定する管轄省庁や財源に違いがあります。

雇用関係の助成金の交付を決定するのは厚生労働省で、主な財源は「雇用保険料」です。雇用安定や人材育成のために設けられている制度で、要件を満たしていれば支給されます。そして、助成金を何に使うかも自由です。一方、補助金は法人税から支給されるもので、合否の決定をするのは、経済産業省や地方自治体です。補助金は予算が決まっているため対象者には限りがあり、審査結果によっては受け取れない可能性もあります。また、補助金は事前に申請している目的のみにしか使えません。なお、自治体によっては名称の区別が曖昧なところもあるので、制度の内容で判断をしましょう。

外国人雇用で利用できる助成金の種類

外国人雇用で利用できる助成金の種類の画像

ここでは、外国人を雇用する企業が利用できる助成金を紹介します。助成金の多くは、日本人・外国人雇用問わず利用可能です。また、「人材確保等支援助成金」の外国人労働者就労環境整備助成コースのように、外国人雇用特有の助成金もあります。

助成金の多くは生産性要件を設定しているのが特徴です。生産率の伸び率が良いと判断された企業は「生産性要件を満たしている」とされ、助成金が割増されます。

人材確保等支援助成金

人材確保等支援助成金の「外国人労働者就労環境整備助成コース」は、外国人労働者が働きやすい職場整備を行った事業主に支給されます。外国人労働者は日本で就労しても、言葉が理解しきれなかったり職場に馴染めなかったりといった理由で早期退職に至るケースも少なくありません。そこで、就労環境整備計画を提出し認定を受けたうえで、「社内マニュアルや規定の多言語化」や「一時帰国のための休暇制度の整備」などの対策をとった企業には、助成金が支給されます。なお、就労環境整備計画期間終了後の一定期間、外国人労働者の離職率が10%を下回っていないと助成金対象にはなりません。

生産要件を満たしている場合は支給対象経費の3分の2(上限72万円)が、満たしていない場合は支給対象経費の半分(上限57万円)の金額の助成金が得られます。支給対象になる経費は弁護士や社会保険労務士への委託料、翻訳費、翻訳機器導入費、などです。

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、景気の悪化や業績不振などで業務を縮小せざるを得なくなった雇用主に支給されます。雇用主が従業員を休業させたり、教育訓練や出向をさせたりするのに掛かる費用の一部を支給し、解雇を防止するのが目的です。助成金の交付を受けるには、従業員の休業や出向を行う前に、「休業等実施計画(変更)届」もしくは「出向等実施計画(変更)届」を提出しなくてはなりません。なお、雇用調整助成金は景気の状況により特例措置が取られ、内容が変更になる場合があります。実際に利用する際は、あらためて制度の内容を確認しておきましょう。

業務改善助成金

業務改善助成金は、生産率を上げるために設備投資を行い、事業所内最低賃金を引き上げた雇用主に支給されるものです。人材育成や機械設備の設置、専門家によるコンサルティングに掛かった費用の一部が支給されます。業務改善助成金は、事業内最低賃金の引上げ額が多ければその分支給額も増えるのが特徴です。また、賃金が上がった労働者数や生産要件を満たしているか否かでも金額が左右されます。事業所内最低賃金の引き上げ額によって5つのコースに分かれており、最も少額なのは20円コース、高額なのは90円コースです。

トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、職歴や技能面で安定した仕事に就くのが難しい求職者をトライアル雇用した事業主に支給されます。トライアル雇用とは、常用雇用への移行を前提に原則3ヶ月雇用することです。就労に困難を抱える人の早期就職や雇用機会の創出が目的の制度で、ニートやフリーター、短期間で転職を繰り返す人が対象になります。また、母子・父子家庭の親や生活保護受給者なども対象です。支給されるのはトライアル雇用を行う3ヶ月の間で月額4万円、対象者が母子・父子家庭の場合は月額5万円になります。

キャリアップ助成金

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、有期雇用で働く労働者を無期もしくは正社員として雇用した事業主に支給されます。雇用転換後、6ヶ月分の賃金を支払った時点で申請可能です。支給額の一例を挙げると、中小企業で有期雇用の従業員1人を正規雇用に転換させた場合、生産要件を満たしていれば72万円、それ以外では57万円が支給されます。なお、外国人のうち技能実習生と、各国家試験に合格前のEPA介護福祉候補者および看護師候補者は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象外なので注意しましょう。理由は、上記の外国人は日本へ在留できる期間に限りがあり、帰国するのが前提であるためです。

キャリアアップ助成金については、「キャリアアップ助成金の正社員化コースは外国人も対象?企業が受給する条件とは」でも、詳しく紹介しています。キャリアアップ助成金を活用する企業のメリットもまとめているので、参考にしてみてください。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した職業訓練を受けさせた事業主に支給されます。人材開発支援助成金の特定訓練コースにある「グローバル人材育成訓練」のカテゴリーは、外国人を雇用する企業も利用しやすいでしょう。人材開発支援助成金は、職場で働きながら行うOJTと職場を離れて実施するOFF-JTそれぞれに支給されます。なお、助成の対象は「賃金に対しての助成」「経費に対しての助成」「研修を実施したことに対する助成」です。金額は研修を実施した時間や生産性要件を満たしているか否かで変わってきます。

外国人雇用で利用できる助成金にはどのようなものがある?企業に向け解説」のコラムでは、助成金と補助金の違いや、外国人を雇用する企業が受け取れる助成金をまとめて紹介しています。助成金の申請を考えている企業は、ぜひチェックしてみましょう。

参照元
厚生労働省
「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」
「雇用調整助成金」
「業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援」
「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」
「キャリアアップ助成金」
「人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)

企業が助成金を利用する際に気を付けること

企業が助成金を利用する際に気を付けることの画像

助成金の申請を検討する企業は、支給を受けるための条件を満たしているか確認したうえで、綿密な活用計画を立てるようにしましょう。

助成金を受け取るための要件を満たす

助成金の支給を受けるには助成金ごとの要件のほか、共通要件も満たす必要があります。以下で各助成金に共通している受給要件をまとめましたので参考にしてください。

  • 雇用保険被保険者が存在する事業所の事業主であること

  • 雇用関係助成金支給のための審査に協力すること

  • 申請期間内に申請を行うこと

  • 2019年4月1日以降に雇用関係助成金の不正受給による不支給決定または支給決定の取り消しを受けている場合、5年以上が経過していること(2019年3月31日以前の場合は3年)

  • 2019年4月以降に申請した雇用関係助成金の不正受給に関与した人物が役員などにいないこと

  • 支給申請日の属する年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していること

  • 支給申請日の前日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、労働関係法令の違反をしていないこと 

  • 性風俗関連営業や接待をともなう飲食などの営業をしていないこと

  • 事業主や役員に暴力団との関わりがないこと

  • 事業主や役員が、破壊活動防止法第4条に規定する暴力主義的破壊活動を行う恐れのある団体の所属していないこと

  • 支給申請日または支給決定日の時点で倒産していないこと

  • 不正受給が発覚した際に、都道府県労働局等が実施する事業主名および役員名などの公表について承諾すること

以上が雇用関係の助成金に共通する受給要件です。項目が多く感じますが、実際には不正をせずルールを守って事業を行っていれば簡単に満たせる内容といえるでしょう。いざというときに助成金をスムーズに受け取るためにも、普段から正しく事業管理を行うのが大切です。

助成金の活用計画をしっかり立てる

助成金申請をする際は、活用計画をしっかり立ててからにしましょう。助成金の財源が公的負担である以上、適正に使用しなくてはなりません。実際に多くの助成金の審査では、計画書の提出が求められます。雇用関係の助成金は従業員の雇用を確保したり労働環境を整えたりするのに使うものです。企業の経営を安定させるための資金として使用するのは避けましょう。

参照元
厚生労働省「各雇用関係助成金に共通の要件等

まとめ

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雇用関係の助成金は対象者の国籍に制限がないため、外国人を雇用する企業も受給できます。ただし、複数の助成金が用意されているので、自社に適しているものを選ばなくてはなりません。受給の要件をよく確認し、企業の活性化のために助成金を活用しましょう。

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