日本文化のなかでも、特にアニメが好きという方も多いでしょう。アニメは観て楽しむだけでなく、日本語の勉強にもなります。自分の言語レベルに合ったアニメを日本語で観ることで、聞き取り能力が各段にアップするでしょう。このコラムでは、多数ある日本のアニメのなかでも、特に日本語の勉強におすすめの作品を紹介します。内容を参考にして、日本語の勉強に活かしましょう。
目次
日本語勉強にアニメを取り入れてみよう
日本語の勉強を効率的に進めたい方は、アニメを取り入れることをおすすめします。日本語は外国人にとって、非常に習得難易度の高い言語といわれています。勉強を始めたものの、途中で挫折してしまったという方も少なくありません。日本語の勉強を諦めずに続けていくには、楽しむことが重要です。好きなアニメを日本語で観るだけで、自然とリスニング力が鍛えられます。今まで日本語のアニメを観たことがない方は、まずは好みの作品を探すところから初めてみましょう。
日本語の勉強方法については「日本語の勉強方法を外国人に向けて解説!覚えるのが難しい内容も紹介」のコラムでも詳しく解説しています。
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日本語の勉強におすすめのアニメジャンル
日本語の勉強におすすめのアニメジャンルは「子ども向け」と「日常系」です。
子ども向けのアニメ
子ども向けのアニメは、日本語の勉強に最適です。やさしい言葉が使われているうえ、ストーリー展開がシンプルなので、勉強を始めたばかりの方でも無理なく内容が理解できるでしょう。日本の子ども向けアニメはクオリティが高く、作品によっては大人も十分楽しめます。知育要素を含んだ作品は、日本のマナーやルールも覚えられるのでおすすめです。
日常系のアニメ
仕事や学校で使う会話表現を覚えたい方には「日常系」といわれるアニメをおすすめします。日常系とは大きな事件や時間経過がない、平凡な日常が綴られていくジャンルのことです。日本でも、ほのぼのと優しい気持ちで観れるアニメとして人気があります。日常系アニメは登場人物達の会話のやり取りが物語の中心なので、外国人が日本を勉強するのにぴったりでしょう。
日本語勉強におすすめのアニメ作品15選
日本語勉強のおすすめのアニメをまとめて紹介します。ファンタジーから日常系までさまざまなジャンルがあるので、気になる作品があった方はチェックしてみてください。
1.ポケットモンスター
『ポケットモンスター』シリーズは、ポケモンマスターを目指す若者たちの成長を描いたアニメです。任天堂が発売しているゲームが原作で、日本のみならず海外でも絶大な人気を誇っています。ポケモンのバトルシーンは言葉が分からなくても十分楽しめるので、日本語初心者の方でも飽きずに鑑賞できるでしょう。
2.魔女の宅急便
『魔女の宅急便』は、1989年に公開されたスタジオジブリ制作のアニメ作品です。魔女の女の子「キキ」が主人公のファンタジーアニメですが、現代の日本でも使われる会話表現が多数でてきます。劇中の風景描写も素晴らしく、今だに根強いファンの多い作品です。
3.日常
『日常』は、ギャグ漫画が原作のアニメ作品です。『日常』と題名が付いているものの、現実ではありえない不思議な現象が次々と起こります。主人公は女子高生なので難しい会話表現は少なく、日本語初心者の方でも楽しめるでしょう。
4.しろくまカフェ
『しろくまカフェ』は、カフェを営むしろくまと常連客の動物、そして人間とで繰り広げられる日常系アニメです。動物が自然な様子で人間と交流したり働いたりする不思議な世界観が楽しめます。セリフのスピードが全体的にゆったりしていて、リスニングに自信のない方も聞き取りやすいでしょう。
5.デスノート
『デスノート』は、名前を書いた人の命を奪える死神のノート(デスノート)を拾った高校生「夜神月(やがみらいと)」が主人公のアニメです。月は自らの正義を貫き、多くの犯罪者の命を奪っていきます。法を超えた正義を振りかざす月と、名探偵「L(エル)」・警察組織との攻防が物語の中心です。難しい言葉が多く初心者向けとはいえませんが、駆け引きや頭脳戦の描写が素晴らしく、ストーリーに引き込まれます。
6.けものフレンズ
『けものフレンズ』は、動物達が女の子の姿になっている擬人化アニメです。「けもの」とは、日本語で毛の生えた動物を意味します。セリフ回しがとてもゆっくりなので、日本語の勉強におすすめです。何より登場するキャラクターが可愛らしく、楽しみながら鑑賞できます。
7.ドラゴンボール
『ドラゴンボール』は中国の小説、『西遊記(さいゆうき)』をベースとしたバトルファンタジー漫画です。1986年に初めてアニメが放映され、現代でも多くの人に愛されています。言葉が分からなくても分かるバトルシーンが多いので、日本語初心者の方でも十分楽しめるでしょう。
8.となりのトトロ
『となりのトトロ』は、架空の生物「トトロ」と田舎に引っ越してきた姉妹との交流を描いた、スタジオジブリ制作のアニメ映画です。幼い子どもが物語の中心なので、難しい会話表現はあまりでてきません。映像表現が美しく、何度観ても飽きのこない作品です。
9.ドラえもん
未来からやってきた猫型ロボットの「ドラえもん」と気の弱い小学生「のび太」との交流を描いたアニメです。ドラえもんは、タケコプターやどこでもドアなどの便利なひみつ道具をお腹の四次元ポケットから出し、のび太を助けます。登場人物は小学生が中心で、難しい言葉はあまり出てこない点がおすすめポイントです。
10.NARUTOーナルトー
『NARUTOーナルトー』は、忍者学校に通う「うずまきナルト」が主人公のバトルアクション漫画です。忍者が題材であることから、日本文化が好きな外国人に絶大な人気があります。なお、作品に出てくる会話表現は少し独特です。ある程度日本語に慣れてきてから、語彙を増やすために勉強に取り入れるのが良いでしょう。
11.君の名は。
『君の名は。』は、世界中にファンの多いアニメーション監督である「新海誠」氏が手がけたアニメ映画で、2016年に公開されました。都会に暮らす男子高校生と田舎に暮らす女子高生とが夢のなかで入れ替わるSFファンタジー作品です。少し特殊な設定の物語ではあるものの、出てくる会話は現代の日本で使われている表現が中心なので、日本語の勉強に役立ちます。
12.サザエさん
『サザエさん』は、主人公「フグ田サザエ」と周囲の人々との交流を題材にした日常系アニメです。1969年から放映されており、劇中の時代設定はそのころから基本的に変わっていません。そのため、昔から日本で使われている綺麗な日本語を勉強できるでしょう。
13.ちびまる子ちゃん
『ちびまる子ちゃん』は、漫画家の「さくらももこ」氏が自分の子ども時代をもとに描いた漫画です。1990年からアニメの放送が始まり、今なお多くの人々に愛されています。主人公の「まる子」と家族や学校の友人とのやり取りが物語の中心です。1970年代が舞台の作品なので少し古い言い回しがあるものの、日常的な会話表現を勉強できます。
14.鬼滅の刃
『鬼滅の刃』は大正時代を舞台に、主人公の「竈門炭治郎(かまどたんじろう)」が鬼と戦うアニメ作品です。バトルシーンだけではなく家族愛や兄弟愛が描かれており、感動するストーリーが多くの人を魅了しました。また、印象的なセリフが多いのが特徴で、さまざまな名言が飛び出すアニメとしても有名です。なお、日本語を習い始めた人には難しいセリフが多くでてきます。日本語勉強に活用する際は、ある程度基本が身に付いてからにすると良いでしょう。
日本のアニメ作品については「日本のアニメが海外でも愛される理由とは?外国人に人気のある作品を紹介」のコラムでも詳しく紹介しています。
まとめ
日本語の勉強は楽しみながら行うことが大切です。日本のアニメが好きな人は、ぜひ勉強に取り入れてみましょう。日本のアニメを吹き替えなしで観ると、自然とリスニング力が鍛えられます。まずは、自分が楽しんで鑑賞できる作品を見つけるところからはじめてみましょう。