特定技能(tokuteigino)とは?1号2号の違いや試験について

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2023/10/16

「特定技能(tokuteigino)」とは、特定の分野で活躍できる外国人材を日本に招くために作られた制度であり、同制度で取得できる就労ビザ(在留資格)の名前でもあります。ほかの就労ビザとは違い、専門的な学歴や長い実務経験がなくても取得が可能です。
このコラムでは、特定技能(tokuteigino)ビザの内容や当てはまる職種を紹介します。また、取得するメリットも解説。日本で働きたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 特定技能(tokuteigino)とは
  2. 技能実習生との違いは?
  3. 特定技能(tokuteigino)で働くメリット
  4. 特定技能(tokuteigino)の取得方法
  5. 特定技能(tokuteigino)試験の勉強方法
  6. まとめ
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特定技能(tokuteigino)とは

特定技能(tokuteigino)とはの画像

特定技能(tokuteigino)制度は、特定産業分野という特に人が足りてない業界で働く外国人を増やすために作られました。英語では「Specified Skilled Worker」といいます。条件を満たした人は特定技能(tokuteigino)ビザを許可され、日本での就労が可能になります。

日本で働く人を増やすための制度

日本は、子どもの数が減りお年寄りが増えている「少子高齢化」の状況です。元気に働ける人が減っているため、海外から日本に働きにくる人を積極的に受け入れています。

特定技能(tokuteigino)ビザは、他の就労可能な在留資格と比べて取得するための条件がやさしく、専門的な知識やスキルがなくとも試験に合格すれば日本で働くことができます。

試験は職種別にわかれており、その仕事の基礎知識とJLPT N4程度の日本語能力を確認する内容です。

特定技能(tokuteigino)の職種

特定技能(tokuteigino)の職種は、2023年10月の時点で12種類あります。

  1. 介護(Nursing care)
  2. ビルクリーニング(Building cleaning management)
  3. 素形材・産業機械製造・電気電子情報関連産業(Machine parts andtooling / Industrialmachinery /Electric, electronicsand information industries& tooling industries)
  4. 建設(Construction industry)
  5. 造船・舶用工業(Shipbuilding and ship machinery industries)
  6. 自動車整備(Automobile repair and maintenance)
  7. 航空(Aviation industry)
  8. 宿泊(Accommodation industry )
  9. 農業(Agriculture)
  10. 漁業(Fishery & Aquaculture)
  11. 飲食料品製造業(Manufacture of food and beverages)
  12. 外食業(Food service industry)

このほかに、トラックやバス、タクシードライバーとして働ける「自動車運送業」の追加も検討されています。

特定技能(tokuteigino)の種類

特定技能(tokuteigino)には2種類のビザがあり、はじめは全員が特定技能1号を取ります。特定技能1号では、最長5年日本で仕事が可能です。その後、仕事の能力を測る試験に合格したら、特定技能2号に移行できます。なお、介護分野に関しては特定技能2号に移行することができません。代わりに、国家資格である「介護福祉士」の資格に合格することで在留資格「介護」を取得できます。

在留資格(ビザ)について詳しく知りたい方は「在留資格29種類まとめ!外国人に知ってほしい基礎知識も紹介」のコラムも参考にしてください。

参照元
出入国在留管理庁「在留資格「特定技能」により日本で働くことを希望する外国人の方

技能実習生との違いは?

技能実習生との違いは?の画像

特定技能(tokuteigino)とよく似た制度に技能実習(ginoujosshu)がありますが、両制度にはいくつかの違いがあります。以下の表で違いをまとめました。

 

特定技能の在留資格で働く人

技能実習生

日本で働ける期間

  • 1号:5年
  • 2号:事実上期限なし
  • 1号:1年
  • 2号:2年
  • 3号:2年

技能の試験

あり

なし

日本語の試験

あり

介護に関する職種のみあり

働ける職種

12職種

88職種

転職

できる

できない

また、制度の目的もそれぞれ違います。特定技能は前述したとおり、日本で働く人を増やすことが目的です。一方、技能実習は日本の技術を教え、母国の発展に活かしてもらうために行われています。

より詳しい違いについては「在留資格「特定技能」と「技能実習」の違いは?」のコラムをご覧ください。

特定技能(tokuteigino)で働くメリット

特定技能(tokuteigino)で働くメリットの画像

特定技能(tokuteigino)のビザを得て働くと、さまざまなメリットがあります。日本で働きたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

在留資格を取りやすい

特定技能(tokuteigino)ビザは、比較的取得しやすいのが特徴です。ほかのビザのように、学歴や実務経験が必要ありません。技能試験と日本語能力を測る試験に合格すれば、在留資格が許可されます。

日本語については国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格するか、日本語能力試験(JLPT)のN4レベルの合格が必要です(介護分野は別途試験あり)。どちらも基本的なレベルなので、日常会話ができれば問題ないでしょう。技能試験も、分野によって違いがあるものの、合格率は平均して50%を超えています。

幅広い仕事ができる

できる仕事の範囲が広いのも、特定技能(tokuteigino)の特徴の一つです。身分に対して許可されるものを除き、ほとんどのビザでは単純労働ができません。単純労働とは、専門的な技術や経験がなくても、少しの訓練で習得できる仕事のことです。特定技能は一定の制限はあるものの、ほかのビザではできない単純労働が許可されています。また、一つの仕事だけではなく、さまざまな種類の仕事を行うことも可能です。日本でいろいろな仕事を経験できるのは、将来的なスキルアップややりがいにも繋がるでしょう。

妻・夫や子どもを母国から連れてこられる

特定技能2号に移行すると妻や夫、子どもを母国から連れてこられます。妻や夫、子どもには家族滞在ビザが与えられ、日本で一緒に生活できるのです。技能実習では家族と暮らすことは難しいため、迷っていた人もいるでしょう。長期的に日本での生活を考えている人は、特定技能を取得するのをおすすめします。

永住権を取得する条件を満たせる

特定技能2号に移行すれば、将来的に永住権の取得も目指せるでしょう。永住権を取得する条件の一つに、「日本に引き続き10年以上滞在していること」が挙げられます。特定技能2号は、在留期間更新許可申請が通れば上限なく日本で暮らすことが可能です。特定技能2号で10年働き永住権を取得すれば、より日本での暮らしがしやすくなります。

特定技能(tokuteigino)の取得方法

特定技能(tokuteigino)の取得方法の画像

特定技能(tokuteigino)の取得方法は、日本からと海外からで異なります。なお、技能実習からの移行だと、よりスムーズな取得が可能です。

海外在住者の取得方法

特定技能(tokuteigino)のビザを海外から取得するには、必要な試験に合格したうえで日本企業から内定を得る必要があります。ビザ取得に関する手続きは、働く企業の担当者が代理で行ってくれるでしょう。在留資格の手続きが無事終わったら、自国の日本国大使館で入国査証(VISA)を申請し、日本に入国します。

なお、日本と自国が2国間で「特定技能外国人を受け入れるときは送り出し機関を通すこと」と取り決めをしている場合も。その際は、送り出し機関に所属して日本企業の紹介を受けなければなりません。送り出し機関とは、日本企業と外国人を結ぶ現地機関のことです。

日本在住者の取得方法

日本在住者は、日本語と技能の試験に合格したうえで企業からの内定を得たら、自分で特定技能ビザに変更する手続きを行います。なお、試験に合格する前に内定を出す企業もあるようです。各種試験のスケジュールと入社予定日、ビザ申請に掛かる時間を考えて、計画的に準備を進めましょう。

技能実習からの移行方法

技能実習2号を良好に修了した技能実習生は、特定技能(tokuteigino)ビザへの移行ができます。技能実習で行っていた作業と関連する職種に移行する場合は、試験を受ける必要はありません。違う職種に移行する際は、日本語の試験のみ免除されます。

日本語能力試験の受け方は「JLPT(日本語能力試験)の申し込み方法とは?期限や受験場所も解説」のコラムで詳しくまとめています。

特定技能(tokuteigino)試験の勉強方法

特定技能(tokuteigino)試験の勉強方法の画像

特定技能(tokuteigino)ビザを得るために、日本語および技能試験の勉強を計画的に行いましょう。

日本語試験で求められているレベルはそこまで高くはありません。しかし、基本的な日本語を理解できることが条件なので、基礎ができていないと合格は難しいでしょう。基本の部分を固めつつ、練習問題を繰り返し解いて、実践力を付ける必要があります。

技能試験に関しては、各実施団体が学習テキストを配布していることも。英語やベトナム語などに翻訳したテキストを用意している企業も多いので、上手に活用しましょう。

まとめ

まとめの画像

特定技能(tokuteigino)ビザは、ほかの就労ビザと比較すると取得しやすいのが特徴です。また、一つの職種のなかでさまざまな種類の業務にも携われます。
日本で働きたいと考えている人は、ぜひ取得を検討してみてください。

ライター

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