外国人が転職する際の注意点を紹介!在留資格の変更に必要な手続きも

WeXpats
2023/11/14

外国人が日本で転職する際は、在留資格による制限があります。転職先の業務が持っている在留資格に適合していなければ、働くことはできません。在留資格を変更すれば転職可能ですが、そのためにはふさわしい学歴や実務経験、資格などが必要です。 

このコラムでは、外国人が転職する際の注意点を紹介します。内容を参考にして、日本での転職を成功させましょう。

目次

  1. 外国人も転職可能!ただし注意点を守る必要がある
  2. 外国人が転職する際の注意点3つ
  3. 外国人が転職する際に行う各種手続きの方法
  4. まとめ
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外国人も転職可能!ただし注意点を守る必要がある

外国人が日本で転職することは、原則可能です。ただし、注意点がいくつかあり、日本人のように自由に仕事を選べない可能性があります。転職活動を始める前に、どのような点に注意すべきか把握しておきましょう。

なお、技能実習生は企業側に特別な事情がない限り、現時点では転職ができません。また、特定技能の在留資格のもと働く外国人も、さまざまな制約があり転職が難しいといえます。

「技能実習」や「特定技能」については「在留資格「特定技能」と「技能実習」の違いは?」「特定技能(tokuteigino)とは?1号2号の違いや試験について」のコラムで詳しくまとめています。

外国人が転職する際の注意点3つ

ここでは、外国人が転職する際、特に気を付けるべき注意点を解説します。

1.在留資格外の業務をしてはいけない

外国人は、持っている在留資格で認められていない仕事をしてはいけません。在留資格は「永住者」「日本人の配偶者等」などの一部を除き、できる仕事が決まっています。たとえば、「技術・人文知識・国際業務」は、文系や理系、語学などの分野で専門的な仕事をするための在留資格です。転職して、飲食店で調理をしたり接客をしたりといった業務は禁止されています。やりたい仕事や条件の良い仕事がほかにあっても、在留資格上、転職が難しい可能性があることを覚えておきましょう。

在留資格の範囲とは異なる業界・職種に転職したい外国人は、「在留資格変更許可申請」をする必要があります。ただし、学歴や実務経験、資格が必要な場合が多いので、完全な異業種からの転職は難しいといえるでしょう。

2.転職先の情報を届け出る必要がある

働く場所が変わったら、その都度、地方出入国在留管理官署に届け出る必要があります。届け出る内容は、名前や国籍、働く企業の住所などです。申請をしないままでいると、次回の在留資格の更新に影響を及ぼします。インターネットで申請できるので、忘れないうちに対応しましょう。

3.転職先が3ヶ月以上決まらないと在留資格を失う

就労に関する在留資格は、正当な理由がないまま3ヶ月働かないでいると取り消しになります。有効期限以前でも、ふさわしい活動をしていなければ在留資格を持つ権利がないとみなされてしまうのです。仕事を辞める際は、できれば次の転職先を決めてからにしましょう。

なお、転職活動をしているのにも関わらず転職先が決まらない場合は、ハローワークに通っている証明ができれば即時の取り消しは免れます。しかし、次の在留資格更新はできないので、無職の期間が長引かないよう、入念な準備のうえ転職する必要があるでしょう。

外国人が転職する際に行う各種手続きの方法

ここでは、外国人が転職する際に行う各種手続きについて解説します。

在留資格変更許可申請

転職先が異業種、もしくは同じ業種でも職務内容が大きく変わる場合は、「在留資格変更許可申請」が必要です。必要な書類は在留資格や勤める企業の経営規模によって異なります。在留資格の各種申請において、外国人が働く企業は1~4のカテゴリーに分けられており、それぞれで定められた書類の追加提出が必要です。

以下の書類は、すべての在留資格で提出が定められています。

  • 在留資格変更許可申請書

  • 写真(縦4cm×横3cm)※6ヶ月以内に撮影したものを使う

  • パスポートおよび在留カード(提示)

  • 各カテゴリーに属していることを証明する文書(例:日本の証券取引所に上場していることを証明する)

  • 専門士または高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書(専門学校を卒業した場合)

  • 申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(派遣契約の場合)

このほかに、企業と交わした雇用契約書や学歴を証明する文書の提出を求められます。

必要な書類が揃ったら、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で申請を行いましょう。申請をしてから審査が完了するまで、最長で3ヶ月ほど掛かります。入社日が決まっている場合は、余裕を持った申請が必要です。

在留期間更新許可申請

転職しても仕事内容が変わらない場合、在留資格の変更は必要ありません。もし、在留期限まで3ヶ月を切っている場合は、余裕を持って「在留期間更新許可申請」を行っておくと安心でしょう。
すべての在留資格に共通する書類は、以下のとおりです。

  • 在留期間更新許可申請書

  • 写真(縦4cm×横3cm)※6ヶ月以内に撮影したものを使う

  • パスポートおよび在留カード(提示)

  • 各カテゴリーに属していることを証明する文書(例:日本の証券取引所に上場していることを証明する)

  • 申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(派遣契約の場合)

このほかに、転職した企業の規模によっては、「住民税の課税証明書および納税証明書」「1年間の総所得および納税状況が分かる資料」 なども提出する必要があります。

所属機関等に関する届出

働く企業が変わったら、住所や連絡先の変更があった14日以内に「所属機関等に関する届出手続」を行いましょう。
手続きは、持っている在留によって以下の2種類に分かれます。

【活動機関に関する届出手続】
教授、高度専門職1号ハ、高度専門職2号(ハに該当する活動)、経営・管理、法律・会計業務、医療、教育、企業内転勤、技能実習、留学、研修

【契約機関に関する届出手続】
高度専門職1号イ、高度専門職1号ロ、高度専門職2号(イまたはロに該当する活動)、研究、技術・人文知識・国際業務、介護、興行、技能、特定技能

氏名や住居地、在留カード番号などの情報を指定の用紙に記入します。転職の場合は「活動(所属)機関からの離脱と移籍の届出」の用紙を使いましょう。

就労資格証明書交付申請

在留資格を変更せずに転職する場合は、就労資格証明書交付申請を行うことをおすすめします。就労資格証明書交付申請をすると、今の在留資格のまま転職しても問題ないかを確認することが可能です。また、転職先への証明にもなるでしょう。
就労資格証明書交付申請に必要な書類は以下のとおりです。

  • 就労資格証明書交付申請書

  • 資格外活動許可書(資格外活動許可を受けている場合)

  • 在留カード(提示)

  • パスポートまたは在留資格証明書(提示)

  • パスポートまたは在留資格証明書が提出できないときは理由を証明する文章

  • 新たな勤務先や活動内容の詳細がわかる書類

上記のほかに、手数料として1,200円分の収入印紙も必要です。

​​出入国在留管理庁「所属機関等に関する届出手続」
出入国在留管理庁「就労資格証明書交付申請」
出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請

まとめ

外国人が転職する際は、在留資格の種類に注意しましょう。異業種に転職する際は、在留資格の変更が必要となります。また、働く場所が変わったら「所属機関等に関する届出手続」が義務付けられているので、忘れないようにしましょう。

ライター

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