マイナンバーは、日本に住民票がある人に与えられる個人番号です。国籍に限らず付与され、外国人留学生も対象とされています。マイナンバーの通知が必要になる場面は源泉徴収票の作成や保険、税金の手続きなどで、アルバイトの場合も企業へ知らせることが必要です。
このコラムでは、マイナンバーカードのメリットや申請方法を紹介。マイナンバーカードと在留カードの違いについても解説しています。
目次
- マイナンバーとは?
- マイナンバーカードとは
- 留学生がマイナンバーカードを手に入れるまでの流れ
- 留学生がアルバイトをする際にマイナンバーの通知は必要?
- 在留カードとマイナンバーカードの違いとは
- マイナンバーカードの有効期限と更新について
- まとめ
マイナンバーとは?
マイナンバーは日本に住民票がある人に付与される個人番号で、2015年に通知が始まりました。英語では「Individual Number」といいます。マイナンバーの概要や取り扱い注意点は以下のとおりです。
住民票を有している人に付与される個人番号
マイナンバーは、日本に住民票を有している人に付与される12桁の個人番号です。「社会保障・税・災害対策」の3分野において、複数の行政機関に登録されている個人情報を同一のものと判断しやすくするために作られました。国籍は問わず、外国人留学生も日本に住民票があれば交付の対象です。
マイナンバーが付与される外国人は、日本に3ヶ月以上滞在する中長期在留者に限られます。そのため、観光や短期の仕事のために滞在する外国人には付与されません。
なお、マイナンバーが付与されたあとに日本を出国し再入国後に住民票を作成する場合は、同じ番号が割り振られます。
必要となる場面や取り扱いの注意点
マイナンバーは、主に源泉徴収票の作成や保険、税金の手続きなどの際に必要です。
重要な個人情報であるため慎重な管理が求められ、簡単に人に教えるのは良くありません。他人からマイナンバーを聞かれた際は、相手の利用目的をよく確認して必要な場合のみ教えるようにしましょう。
参照元 地方公共団体システム情報機構「パンフレット(外国人住民向け)」
ピックアップ記事
マイナンバーカードとは
マイナンバーカードは、マイナンバーや氏名、住所、生年月日などが記載されているカードです。以下では、マイナンバーカードの特徴とメリットを解説します。
マイナンバーカードの概要
マイナンバーカードには、表に氏名・住所・性別・生年月日・本人の顔写真、裏にマイナンバーが印刷されています。
マイナンバーを通知する個人番号通知書が送られてきたら、居住地を管轄する役所でマイナンバーカードの申請が行えます。なお、個人番号通知書が届いたら、必ず申し込まなくてはならないというわけではありません。マイナンバーカードの申請は任意です。必要に応じて手続きを行いましょう。
マイナンバーカードを持つメリット
マイナンバーカードのメリットは、取得するとさまざまな手続きをスムーズに行えるようになることです。オンラインで転出届を提出したり、コンビニで公的な証明書を取得したりできます。また、給付金の受け取り口座を登録すると、児童手当や年金といった給付金の申請時に口座情報の記入や通帳の写しなどの提出が必要ありません。
健康保険証や本人確認書類として使用できるメリットもあります。
参照元 出入国在留管理庁「マイナンバーカードを作って、便利に生活しましょう!」 総務省「マイナンバーカード」
留学生がマイナンバーカードを手に入れるまでの流れ
以下では、外国人留学生がマイナンバーカードを取得するまでの流れを解説します。
1.在留カードを受け取って転入届を提出する
外国人留学生がマイナンバーカードを取得するには、在留カードの受け取りと居住地へ転入届の提出が必要です。手続きは以下の流れで行います。
- 日本入国後に空港で在留カードを受け取る
- 在留カードを持参して居住地を管轄する自治体の窓口へ行き、転入届を提出する
- 転入届を提出すると住民基本台帳に登録され、住民票の作成とマイナンバーの付与が行われる
なお、入管法第19条の7により、中長期在留者は入国後14日以内に転入届を提出する必要があります。14日以内に届け出なかった場合、20万円以下の罰金に処せられる可能性があるので注意しましょう。
2.マイナンバーカードの申請をする
マイナンバーカードの申請をする際は、個人番号通知書に同封されている個人番号カード交付申請書が必要です。個人番号通知書が届くまでは、住民票を作成してから2〜3週間かかります。
申請は、インターネットや証明写真機、郵送で可能です。申請が終わりマイナンバーカードができると、自治体から交付通知書が届きます。電話で自治体に予約を入れたのち、交付通知書に記載されている必要書類を持って窓口へ行きましょう。なお、マイナンバーカードの申請から交付までに掛かる期間は、1〜2ヶ月程度です。
以下では、申請方法を解説します。
インターネットからの申請
マイナンバーカードをインターネットから申請する方法は以下のとおりです。
- マイナンバーカードのオンライン申請サイトにアクセスして、氏名やメールアドレスなどを登録する
- 登録したメールアドレス宛に送られてきた申請者専用Webサイトにアクセスして、顔写真をアップする
- 申請者専用Webサイトに生年月日や電子証明書の発行希望の有無などを入力する
画面の案内に従って情報を入力し、送信しましょう。登録したメールアドレス宛に申請が完了した旨のメールが届くので確認したら申請完了です。
証明写真機からの申請
マイナンバーカードは街中にある証明写真機からも申請できます。証明写真機からの申請方法は、以下のとおりです。
- 証明写真機のタッチパネルで「個人番号カード申請」を選択して撮影用のお金を入れる
- 個人番号カード交付申請書のQRコードを証明写真機のバーコードリーダーにかざす
- 画面の案内に従って必要な情報を入力し、顔写真を撮影する
証明写真機から申請する際は、マイナンバーカードの申請に対応している機種かを撮影前によく確認しましょう。
郵送での申請
郵送でのマイナンバーカードの申請方法は以下のとおりです。なお、申請には、個人番号通知書に同封されている個人番号カード交付申請書のほかに送信用封筒を使います。
- 個人番号交付申請書に従い必要な情報を記入して、顔写真を貼る
- 個人番号交付申請書を送付用封筒に入れて、郵便ポストに投函する
個人番号交付申請書は間違いがないようによく確認しながら記入しましょう。なお、送付用封筒を投函する際、切手の貼り付けは不要です。
参照元 地方公共団体システム情報機構「オンライン申請方法」 地方公共団体システム情報機構「まちなかの証明写真機からの申請方法」 地方公共団体システム情報機構「郵便による申請方法」
留学生がアルバイトをする際にマイナンバーの通知は必要?
外国人留学生がアルバイトを行うときは、企業にマイナンバーを知らせる必要があります。アルバイト先を変更した場合も、雇用される会社へマイナンバーを伝えましょう。
マイナンバーは、「住民票の写し」や「住民票記載事項証明書」でも確認ができます。マイナンバーカードや個人番号通知書が手元にない場合は、以上の2つの書類でマイナンバーを確認しましょう。
アルバイトを検討している外国人留学生には、「【外国人向け】アルバイトの探し方とは?おすすめの職種から注意点まで紹介」や「留学生がアルバイトする際は資格外活動許可が必要!申請の仕方とは」のコラムもおすすめです。
在留カードとマイナンバーカードの違いとは
在留カードは、上陸許可や在留資格の許可・変更、在留期間の更新許可などの在留に係る許可に伴って交付されます。外国人や留学生が日本で法に則って在留していることを証明するカードです。
一方、マイナンバーカードは、外国人の日本での活動の内容や期間を証明するものではありません。
マイナンバーカードを取得したからといって、在留カードの代わりにはならないため注意しましょう。
在留カードについては、「在留カードとは?取得方法もあわせてご紹介!」のコラムでも詳しく解説しています。
参照元 出入国在留管理庁「「在留カード」はどういうカード?」
マイナンバーカードの有効期限と更新について
マイナンバーカードは10年、もしくはそれ以下の有効期限があり、期限が切れる前に更新が必要です。在留期間に制限がない18歳以上の外国人の場合は、マイナンバーカード作成日から10回目の誕生日までが有効期限と決められています。在留期間に制限がない18歳未満の外国人の場合は、マイナンバーカード作成日から5回目の誕生日までが有効期限です。有効期限の2〜3ヶ月前に有効期限通知書が送付されるので、更新手続きを行いましょう。
一方、在留期限がある外国人や留学生の場合、マイナンバーカードの有効期限は在留期間満了日までです。在留期間の更新や在留資格の変更手続きをした場合は、マイナンバーカードの有効期限を延長できます。 マイナンバーカードの有効期限内に、延長手続きを行いましょう。
なお、マイナンバーカードの有効期限までに延長手続きを行わなかった場合、再発行するには手数料が掛かります。
まとめ
マイナンバーとは、日本に住民票を有している人に付与される12桁の個人番号です。国籍は関係ないため、外国人留学生にも付与されます。
外国人留学生がアルバイトを行う際は、企業へマイナンバーの通知が必要です。企業に提示を求められたら、マイナンバーカードの提出や番号の通知を行いましょう。
外国人の正社員転職はWeXpats Agentにお任せください!
WeXpats Agentは外国人の方に特化した転職エージェントです。
転職エージェントとは、専属のキャリアアドバイザーが無料であなたの転職活動をお手伝いするサービスのこと。求人の紹介はもちろん、職務経歴書(履歴書)の作成や面接の練習も親身にサポートします。日本語での転職活動に不安をお抱えの方もご安心ください!
WeXpats Agentの特徴
- 翻訳・通訳・インバウンドなどの言語スキルを活かして働ける職種や、日本語不問のエンジニア職など、外国人の方が働きやすい求人を多数取り扱っています。
- 職務経歴書の執筆や面接の練習をキャリアアドバイザーがサポート。あなたの強みが企業にしっかり伝わります。
- 面接日の調整や条件面の交渉など、企業とのやりとりは弊社が代行します。精神的・時間的な負担を削減しましょう。