外国人におすすめの就職資格!日本語能力を測る検定も紹介

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2024/04/18

日本で働きたい外国人の方は、資格を取得すると就職活動が有利になる可能性があります。資格を取ると、自己PRがしやすくなるほか、資格が必要な専門職にも就きやすくなるでしょう。このコラムでは一般企業の就職に活かせる認知度の高い資格から、専門的な資格についてもまとめています。自分が働きたい業界で活かせる資格をチェックして、資格取得を目指しましょう。

目次

  1. 外国人が就職のために資格を取得するメリット
  2. 外国人におすすめの日本語資格6選
  3. 外国人におすすめの語学系資格4選
  4. 外国人におすすめの専門資格
  5. まとめ

外国人が就職のために資格を取得するメリット

日本では、専門性の高い職種以外は基本的に、資格がなくても就職できます。しかし、資格があると就職活動が有利になる場合があるので、取得しておくのがおすすめです。ここでは、外国籍の方が就職のために資格を取得するメリットを3つ紹介します。

就職活動の際に自己PRがしやすくなる

資格を持っていれば、就職活動の際に自己PRがしやすくなります。書類選考や面接のときに持っている資格をアピールすることで、自身のスキルを証明できるほか、頑張った経験を話すきっかけにもなるでしょう。特に、難関資格を持っている人は、困難なことを成し遂げる力や継続力を強くアピールできます。

自己PRの方法については、「自己PRに悩む外国人留学生必見!履歴書やESの書き方や例文を紹介」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

資格が必要な求人に応募できる

専門性の高い職種は、特定の資格を必要とする場合があります。たとえば、医者や弁護士、公認会計士などは、専門の国家資格を取得しないと就職できません。ほかにも、語学に関する資格を条件としている求人もあります。資格を取得すると、就職先の選択肢を増やせるのでおすすめです。

また、特定の在留資格(就労ビザ)と直結した資格に合格することで、在留資格の更新が簡単になる場合があります。例えば、少子高齢化が急激に進む日本では介護職の需要が非常に高まっており、「介護福祉士」の国家資格で取得できる「介護」の在留資格は、介護職に就いている限り何度でも更新が可能です。

自身の成長に繋がる

資格を取得するための勉強は、自身の成長にも繋がります。たとえば、パソコンのアプリケーションに関する資格の勉強をすると、アプリの操作に関する理解力を深められるでしょう。パソコンを使う業務をする機会があれば、作業時間を短縮することも可能です。また、日本語の資格を勉強すれば、日本の文化について理解しやすくなるメリットがあります。

外国人におすすめの日本語資格6選

外国人が日本で就職する際は、日本語能力を測る試験を受けておくのがおすすめです。日本語系資格を取得しておけば、日本語能力の高さを客観的に証明することができます。

日本語能力試験(JLPT)

日本語能力試験とは、日本語を母語としていない人を対象にした日本語能力を測定する試験です。日本では毎年7月と12月に試験があり、結果は2ヶ月後に届きます。
難易度が最も高いN1から低いN5までの5段階が設定されているので、自身に合ったレベルでの受験が可能です。試験科目は、文字・語彙・文法が理解できているかを測る「言語知識」と「読解」、「聴解」で構成されています。

受験の申し込みは、日本語能力試験の公式Webサイトから可能です。日本語能力を測る試験のなかでは最も知名度が高いため、特に受験をおすすめします。

基本的にはJLPTさえ取得していれば問題ありませんが、日本語能力をさらにアピールしたい方は下記の資格も受験を検討してみてください。

BJTビジネス日本語能力テスト

BJTビジネス日本語能力テストでは、ビジネスに必要な日本語能力が測れます。日本のビジネスシーンにおいて、日本語によるコミュニケーションは必須です。BJTビジネス日本語能力テストで高いスコアを取れていれば、就職の際にビジネスで使える日本語能力を示せるでしょう。

ほぼ毎日どこかの会場で試験が行われており、当日に結果が分かり受験3日後に成績認定書を印刷できるのが特徴です。採用選考が迫っていて、すぐに日本語能力を証明するスコアが必要な人におすすめです。

BJTビジネス日本語能力テストについて詳しく知りたい方は、「「BJTビジネス日本語能力テスト」の勉強方法は?試験内容やレベルを紹介」の記事を参考にしてください。

TOPJ実用日本語運用能力試験

TOPJ実用日本語運用能力試験は、基本的な日本語能力や日本文化、日本企業の習慣への理解力を測る試験です。日本語の能力だけでなく、日本の企業への適応力を高めたい方におすすめします。

年に6回実施され、リスニング問題と筆記問題で構成されています。難易度は初級・中級・上級に分かれており、グレードごとにA・B・Cの3段階で評価が出る形式です。

日本語NAT-TEST

日本語NAT-TESTは国内外で実施されている、30年以上の歴史がある日本語の試験です。レベルは1級~5級とあり、数字が少ない試験ほど難易度が上がります。実施回数が年に6回と多く、成績表の交付も早いのが特徴です。

実践日本語コミュニケーション検定(PJC)

実践日本語コミュニケーション検定(PJC)は、日本語を母語としない外国人の日本語コミュニケーション能力を測る試験です。基本的な日本語能力に関する「PJCBridge」と、ビジネスシーンを対象とした「PJC」の2種類があります。

会社訪問やクレーム対応など、ビジネスシーンを想定した問題が出されるため、より実践的な日本語を身に付けたい人におすすめです。就職活動時だけでなく、就職後に職場や取引先の人とコミュニケーションを取る際に役立つでしょう。

J.TEST実用日本語検定

J.TEST実用日本語検定は、日本で就職や進学する際に必要な日本語能力があるかを測る試験です。上級者向けの「A-Cレベル試験」・初級~中級者向けの「D-Eレベル試験」・入門者向けの「F-Gレベル試験」の3種類があります。

「A-Cレベル試験」では、日本語能力試験(JLPT)より高いレベルの日本語能力まで測れます。そのため、高度な日本語能力を持っていると示したい人におすすめです。

検定試験に合格した後、履歴書にどのように記載するのか知りたい方は、「【履歴書の書き方】日本語能力試験(JLPT)合格はどのように書くか解説」の記事を参考にしてください。

外国人におすすめの語学系資格4選

英語力を期待して海外の方を採用する企業も多いため、グローバルな働き方をしたい方は英語能力に関する資格を取得しましょう。

TOEIC

英語圏以外の国出身者には、ビジネスに必要な英語力があるかを測る「TOEIC(R)Listening&Reading Test」の受験をおすすめします。高い英語能力を求めている企業に応募する際は、ハイスコアを取っておくと有利に働くでしょう。

一般的に、TOEICで600点以上取れれば、履歴書にスコアが書けるといわれています。なお、外資系やグローバル企業の場合は、800~850点以上の取得が必要です。

日商ビジネス英語検定試験

TOEICと同じく、英語圏以外の国出身者におすすめなのが、日商ビジネス英語検定試験です。ビジネスシーンで使う実務的な英語の能力が測れます。

従来は、貿易文書や英文メールの作成など、書く能力を測る試験内容でした。しかし、2023年度から試験内容が変わり、新たにスピーキングとリスニングの問題が導入されます。結果も、受験した級の合否が出る方式から、得点に応じてレベル分けされる方式に移行される予定です。

JTA公認翻訳専門職資格試験

JTA公認翻訳専門職資格試験は、英語もしくは中国語の翻訳の能力を総合的に測定し、認定する資格試験です。言語運用能力や翻訳表現技術のほかに、文化的背景に関する知識や異文化への理解力が問われます。IT運用力やサーチ力、マネジメント能力が試されるのも特徴です。

試験は4科目行われ、すべてにおいて2級以上の取得が必要です。さらに、翻訳実務経験2年の実績審査に合格することで、取得できます。

実用英語技能検定(英検)

実用英語技能検定は「英検」とよばれる知名度の高い資格試験です。難易度は5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7つのレベルに分かれており、4技能(読む・聞く・話す・書く)が測定されます。語学スキルを活かして働きたい場合は、基本的に2級以上が必要です。

日本の就職活動においてはTOEICのほうが有用で、英検はあまり重要視されませんが、英検合格のために獲得した英語力は多くの職場で活かせます。

外国人におすすめの専門資格

ここでは特定の職種で活かせる専門資格を紹介します。働きたい業界が決まっている人は、関連する資格を取得しておきましょう。

外国人雇用管理主任者

外国人雇用管理主任者は、外国人雇用に関する総合的なサポートを行うための資格です。外国人雇用の基礎知識や在留資格、ビジネスマナー、労務管理といった内容が出題されます。企業の人事担当総務担当として働きたい人におすすめです。

通関士試験

通関士は貿易業務に関する唯一の国家資格で、輸出入者の代理人として税関への申告や手続きを行います。通関部門のある商社や輸出入に必要な手続きを代行する通関業者に就職したい人におすすめです。

試験科目は3科目あり、受験資格がないため日本に来たばかりの方でも受験可能です。なお、通関業務に通算5年以上従事している人は試験が1科目免除されます。さらに、通関業務に通算15年以上従事している人は2科目免除されるので、受けるのは1科目だけです。

秘書検定3級

秘書検定は、ビジネスシーンで必要な言葉遣いやコミュニケーション能力が身に付いているかを試す試験です。レベルは4段階あり、最も難しいのは1級で、準1級・2級・3級と続きます。

上司のサポートの仕方が学べる3級は、難易度が比較的低く合格しやすいとされているレベルです。日本の企業で働く際に必要となる、基本的な常識を学びたい方におすすめします。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(通称MOS)は、マイクロソフト社が認定している民間資格です。WordやExcel、PowerPointなど、アプリケーション別に取得できます。

基本的なパソコンスキルを示せるため、パソコンを使用する仕事に就きたいと考えている方に取得をおすすめします。

ITパスポート

ITパスポートは、コンピューターによって作られた情報システムやネットワーク、データベースなどの知識が問われる試験です。国家資格で認識度も高いため、働くうえで必要となるIT知識を持っていると証明したい方におすすめします。

ITパスポートの勉強をすることで、情報セキュリティや企業コンプライアンス、経営全般に関する基礎知識も身に付けられます。ITを活用する際の基礎となる幅広い知識を習得できるのが魅力です。

日商簿記検定

日商簿記検定は、企業における財産の出入りやものの出入りを記録・計算する能力を測る資格です。簿記検定は日商簿記・全経簿記・全商簿記の3種類がありますが、簿記といえばたいていは商業簿記のことを指します。会社の経理担当として働く場合はもちろん、一般職に必要な知識も出題されるのが特徴です。国内でも知名度が高い資格で、取得すれば就職に有利になるとされています。

日商簿記検定には、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5つのレベルがありますが、3級から受けるのが一般的です。

ファイナンシャル・プランニング技能検定

ファイナンシャル・プランニングとは、個人の資産やライフプランに応じて、貯蓄・投資・保険などの資金計画を立て、相談に乗ることです。ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能検定)ではその能力を測ります。金融機関で働きたい方にはおすすめの資格です。

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題について診断・助言を行う専門家です。経営コンサルタントとしては唯一の国家資格とされています。多くの業界で活かせる資格ですが、特にコンサルティング業界や中小企業の支援機関で働きたい人におすすめ。また、コンサルタントとして独立する選択肢もあります。

ビジネス実務法務検定試験

ビジネス実務法務検定試験は、ビジネスに関する法律やコンプライアンス能力などについての知識を認定する資格です。情報漏えいなどの不祥事が発生すると、企業はさまざまなペナルティを受けます。ビジネス実務法務検定試験は、業務上のリスクを回避し、会社や自分を守るための資格です。取得すると、総務や人事、営業などさまざまな職種で活かせます。

CELTA/DELTA

CELTAとDELTAは、大人向けに第二言語として英語を教える際の能力を認定する国際資格です。どちらもケンブリッジ大学英語検定機構が認定する資格ですが、DELTAは実務経験が必要なのでCELTAよりも高難易度といえます。英語講師を目指す人におすすめの資格です。

介護福祉士

介護福祉士は、介護に関する一定の知識・技術を習得していることを認定する国家資格です。介護福祉士になれば、介護施設や医療施設、障がい者施設などで重宝されます。また、在留資格の「介護」を取得するには介護福祉士の資格が必須です。介護業界は今後も人材不足が予想されているため、介護福祉士は常に需要のある仕事といえます。

PCスキルに関する資格について詳しく知りたい方は、「日本での就職に役立つPC(パソコン)の資格とは?おすすめの検定も紹介」の記事を参考にしてください。

まとめ

資格を取得すれば、自身のスキルを客観的に証明できるだけでなく、頑張った経験をアピールできるようになるので就職活動に有利になるでしょう。また、特定の資格が必要な仕事についても、資格を取得することで求人に応募できるようになります。日本で働きたい人は、ぜひ資格取得を目指してみましょう。

就職に活かせる資格を探す際は、興味がある業界や職種の求人を実際に調べてみるのが有効です。自分が就職したい業界や職種に必要な資格を知ったうえで、取得への準備を始めましょう。

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