日本で就職活動をしていると、さまざまな事情で面接を辞退しなくてはならない場合があります。その際は、採用担当者に面接辞退メールを送るのがマナー。しかし、外国人留学生にとって、日本のビジネスメールのルールは難しく感じるでしょう。このコラムでは、面接辞退メールを送るときの注意点やメールの例文を紹介しています。参考にして、スムーズに面接辞退のやり取りを終えましょう。
目次
面接辞退メールを送る際の注意点は?
面接辞退メールを送るときは、いくつか注意点があります。以下の点を参考にして、採用担当者に失礼のないメールを送りましょう。
できるだけ早く連絡をする
面接を辞退することが決まったら、できるだけ早く採用担当者にメールを送りましょう。採用担当者は、面接を行うために時間の調整や場所の確保など、さまざまな準備を行っています。新卒採用の場合は特にタイトなスケジュールで、面接を辞退する人がでると、急いで再調整をしなくてはなりません。早めに連絡することによって、採用担当者の負担を最小限に食い止められます。
無断での面接辞退は厳禁!
連絡を入れずに面接に行かないのは絶対に辞めましょう。面接辞退メールを送るのは気が引けるかもしれません。しかし、無断での面接辞退は、沢山の人に迷惑がかかります。これから社会に出る人の最低限のマナーとして、必ず連絡は入れるべきです。
メールを送る時間帯にも注意
面接辞退メールを送る時間帯にも気を配ります。基本的には、応募先企業の営業時間内に送るのがベストです。学校やアルバイトの事情で、どうしても夜になってしまう場合は、メールの冒頭に「夜分遅くに失礼いたします。」と添えます。なお、就寝している可能性のある、深夜や早朝にメールを送るのは非常識ですので避けましょう。
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外国留学生の面接辞退メールの疑問を解決
この項目では、面接メールに関する疑問の解決方法を紹介します。いざというときに、適切な対応ができるように、参考にしてください。
返信がこない場合は?
面接辞退メールの返信がない場合は、メールが見落とされている可能性があります。面接辞退メールを送って、しばらくしても返信がない場合は、採用担当者に電話で連絡を取るのが良いでしょう。その際に、既に面接辞退メールを送っていることを話しておくとスムーズです。
返信には何と返せば良い?
一般的に、面接辞退メールの返信が来たら、こちらから返信はしなくても良いといわれています。採用担当者の確認や返信の手間を省くためです。どうしても返信をしたい場合は、短く簡潔な文章を心がけ、今後のメールの返信は不要ということを伝えましょう。
当日キャンセルはできる?
当日キャンセルは極力避け、前日までに連絡しましょう。体調や家庭の事情で、やむを得ずキャンセルする場合は、面接辞退メールに加えて、採用担当者に電話連絡をして辞退を伝えます。なぜなら、メールのみだと採用担当者が見られない場合があるためです。なお、電話に採用担当者が出られない場合は、電話に出た人に、面接辞退の旨と、採用担当者への伝言を頼みます。
面接辞退メールの書き方のコツ
面接辞退メールは、基本的にビジネスメールと同じルールやマナーを守って送ります。面接辞退メールの書き方のコツを以下で解説していますので、参考にしてください。
件名に面接辞退と分かりやすく入れる
面接辞退メールを送る際は、件名に「面接辞退」と必ず入れましょう。ほかのメールに埋もれてしまい、採用担当者が気付かないという事態を防げます。件名には「面接辞退」の文言のほか、自分の氏名も入れておくと親切です。
シンプルで分かりやすい文章を心がける
面接辞退メールは、端的な文章を心がけます。面接辞退メールを送るのは、辞退の旨と、辞退することに関しての謝罪の気持ちを伝えることが目的です。雑談や、本題に関係のない内容は避けます。採用担当者が確認する時間を、少しでも短縮できるように意識しましょう。
辞退理由は「一身上の都合」が無難
面接辞退メールに、辞退理由を詳しく記載する必要はないといわれています。メールでは「一身上の都合」など、曖昧な表現で留めておくのが無難です。面接辞退メールの返信や、電話で辞退理由を聞かれた際に、スムーズに答えられるように準備だけしておきます。辞退理由を伝える際の注意点として、辞退する企業の不平不満と捉えられるような表現は避け、失礼のないような伝え方を意識しましょう。
外国人留学生は送る前に添削をしてもらおう
外国人留学生の中には、面接辞退メールなどのイレギュラーな文章を書くことに、自信がない方もいるでしょう。その場合は、日本人に添削をしてもらうと安心です。誤字や脱字があると印象が良くないため、送るまえに他者に確認してもらうことによって、間違えるリスクを減らせます。学校の友人のほか、ビジネスメールを普段から利用している、社会人に確認してもらうのがベストです。
メールのほかにも、就活マナーを身につけたい方は「就活のマナーを知りたい!日本で就職を目指す外国人留学生に向けて解説」のコラムを参考にしてみましょう。
面接辞退メールの例文を紹介!
この項目では、面接辞退メールの例文を、2例紹介します。ある程度定型文が決まっていますが、きちんと自分の状況に当てはめてメールを作成しましょう。
例文1
<ほかの企業から内定が出て辞退する場合>
件名:面接辞退のご連絡 ◯◯◯◯(氏名)
本文:
==============================
◯◯◯株式会社
人事部 採用担当 ▲▲様
お忙しいところ、失礼いたします。
◯月◯日◯時より、二次面接のお約束をさせて頂いております◯◯◯◯と申します。
一次面接の節は、誠にありがとうございました。
大変申し訳ございませんが、一身上の都合で、面接を辞退させて頂きたくご連絡差し上げました。
貴重なお時間を頂戴していたのにも関わらず、このような身勝手なお願いで大変申し訳ございません。
直接お伺いしてお詫びすべきところ、メールでのご連絡になりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
〇〇〇〇(氏名)
東京都墨田区◯◯1-23-45
レジデンス◯◯103号室
090-1234-5678
◯◯◯@.jp
==============================
このように、ビジネスメールでは普段あまり使わない言い回しで文章を作る必要があるので、外国人留学生の方は注意しましょう。
例文2
<体調不良で面接を辞退することになった場合>
件名:面接辞退のご連絡 ◯◯◯◯(氏名)
本文:
==============================
株式会社△△△△
人事部 採用担当 ◯◯様
お忙しいところ失礼いたします。
◯月◯日◯時より、面接のお約束をさせて頂いております◯◯◯◯と申します。
大変申し訳ございませんが、体調を崩してしまい数週間入院することになり、お約束の日時に面接に参加することが難しくなってしまいました。
そのため、面接を辞退させて頂きたく、ご連絡差し上げました。
貴社の選考を受けることができなくなり、大変残念に思っております。
また、貴重なお時間を頂戴していたのにも関わらず、このような
身勝手なお願いで大変申し訳ございません。
直接お伺いしてお詫びすべきところ、メールでのご連絡になりましたことを重ねてお詫び申し上げます。
〇〇〇〇(氏名)
東京都品川区◯◯1-23-45
◯◯ハイツ103号室
090-1234-5678
◯◯◯@.jp
==============================
数日で治る風邪などの場合は、採用担当者が面接の日程を変更してくれる可能性がありますが、入院など、今後の見通しが経たないときは、面接辞退の連絡を入れるようにしましょう。
面接辞退は取り消せないので注意
面接辞退の連絡をしたら、あとから面接を受けたくなっても、辞退は取り消せません。冷静に考えて、決断をするようにしましょう。面接辞退の理由が、日程を変更すれば対応できるものならば、日程変更を申し出てみるのも一つの方法です。
まとめ
面接辞退メールを送る場合は、選考するはずだった企業への誠意や礼儀を忘れないようにしましょう。メールの送り方のマナーも、今のうちに身に着けておけば、社会人として働きだしたときに必ず役に立ちます。
外国人留学生には分かりづらいルールもあるので、日本人の助けを借りられると安心です。面接辞退の連絡をスムーズに終え、気持ちを切り替えて次の面接に臨みましょう!
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