日本での外国人の雇用状況は?企業に向け詳しく解説

2021年09月06日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

「外国人労働者は何人くらいいるの?」「日本で働いている外国人はどこの国から来ているの?」と疑問に思う方もいるでしょう。このコラムでは日本での外国人の雇用状況を、厚生労働省発表のデータを元に解説します。また、外国人雇用に関する問題点や、雇用状況を報告するために提出する「外国人雇用状況届出」についても紹介していますので、外国人を雇用する企業の方はぜひご一読ください。

目次

  1. 日本に在留する外国人の雇用状況は?
  2. 外国人の雇用に関する問題点
  3. 外国人雇用状況届出とは?
  4. まとめ

日本に在留する外国人の雇用状況は?

日本に在留する外国人の雇用状況は、外国人を雇用している事業主がハローワークに提出している「外国人雇用届出」を元に厚生労働省が毎年集計しています。この項目では、2020年の厚生労働省発表の資料を元に、外国人の雇用状況を国籍別、在留資格別、産業別に分けてまとめました。

外国人労働者数

2020年時点の日本で働く外国人の数は、1,724,328人でした。前年の1,658,804人から65,524人増え、4.0%増加しています。外国人雇用届の提出が義務化されてから、もっとも多い人数です。しかし、増加率は例年と比べ低い数字に留まり、新型コロナウイルスの流行による雇用情勢の厳しさが影響していたと考えられます。

国籍別

国籍別の外国人労働者の数は、ベトナムがもっとも多い443,998人で、外国人労働者全体の25.7%を占めます。続いて中国の419,431人、フィリピンの184,750人で、この3カ国が日本で働く外国人の国籍の半分以上を占めていました。とくに、日本で働くベトナム人の数は大きく増加しています。ベトナムに進出する日本企業が増え日本がベトナム人にとって身近な国になったことや、ベトナム政府の技能実習生の送り出し強化の姿勢が影響していると考えられるでしょう。

在留資格別

在留資格別の外国人労働者のデータを見ると、「身分に基づく在留資格」が546,469人ともっとも多く、外国人労働者全体の31.7%を占めていました。身分に基づく在留資格とは「永住者」や「日本人の配偶者」など、就労に制限のない在留資格のことです。続いて「技能実習」が402,356人で23.3%、「資格外活動」が370,346人の21.5%と続きます。技能実習とは、日本の技術や知識の習得を目的に、技能実習制度を利用して日本で就労している技能実習生が持つ在留資格です。資格外活動とは、本来の在留資格では就労を許されていないものの「資格外活動許可」を得ることでできる就労活動を指し、主に留学生や家族滞在者のアルバイトが該当します。

産業別

外国人労働者が従事している産業別の数字を見ると、製造業が全体の19.3%で、51,657カ所もの事業所で外国人が働いています。続いて、卸売業・小売業が48,299カ所で全体の18.1%、宿泊業・飲食サービス業が37,274カ所で全体の13.9%でした。

参照元
厚生労働省
「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和2年 10月末現在)

外国人の雇用に関する問題点

外国人の雇用に関する問題には、言葉や文化が違うことで起きるトラブルや、劣悪な環境で働く外国人がいることが挙げられます。また、日本人との賃金格差や、企業の外国人雇用の知識不足も大きな問題です。

文化や言葉の違いから起こるトラブル

日本は国際化が進んでいますが、それでも外国人労働者との文化や言葉の違いで、同僚や上司とトラブルになるケースは少なくありません。コミュニケーションの問題は、外国人任せにするのではなく、雇用する企業が率先してサポート体制を整える必要があります。

また、海外では企業に対して労働者が賃金交渉を行う文化がありますが、そのような事情を知らない企業は、賃金交渉をする外国人を「生意気」だと感じてしまうようです。海外との文化の違いを理解する工夫をしないと、外国人労働者とのトラブルは中々無くならないでしょう。

劣悪な労働環境

外国人労働者の中には、劣悪な労働環境で働かざるを得ない人がいます。日本人の上司から暴力や暴言、ハラスメントを受ける人もいるようです。また、危険な場所で働かされ怪我や病気になってしまうケースも。理由としては言葉が通じないことによるコミュニケーションの行き違いや、発展途上国から出稼ぎにきた外国人を見下している雇用主がいることなどが挙げられます。外国人だからといって、劣悪な環境で働かせることは決して許されることではありません。外国人労働者の労働環境の整備が早急に求められています。

日本人との賃金格差

外国人と日本人の賃金格差も大きな問題です。外国人の賃金は、基本的に日本人と同じ基準で決めます。最低賃金制度や労働基準法は、国籍関係なく適用されます。しかし、「日本語能力が十分ではない」などの理由をつけて、日本人より低い賃金しか払わない雇用主もいます。このような賃金格差は、外国人労働者の不満となり早期離職に繋がる原因です。

企業の外国人雇用の知識不足

企業の外国人雇用に関する知識不足が原因で起こるトラブルも多く発生しています。外国人が日本に滞在するには在留資格が必要です。在留資格の中には、可能な活動の範囲が限定されているものがあります。たとえば、「技能」の在留資格を得て料理人として働いている外国人に、建設作業をさせることは、入管法では許されていません。しかし、そのような決まりを知らず、在留資格外の活動をさせてしまうと外国人は「不法就労」となり、企業は「不法就労助長罪」に問われます。外国人雇用に関する法律や制度の知識が不十分な企業の場合は、行政書士や弁護士などの専門家に依頼するのが安心です。

外国人雇用状況届出とは?

外国人雇用状況届出は、外国人を雇用する企業がハローワークに提出する書類で、外国人の雇用状況の把握や、再就職支援のために用いられます。以下で詳しく説明するので、外国人を雇用する企業は参考にしてください。

外国人の雇用状況を把握するための制度

外国人雇用状況届出は、外国の雇用状況を把握するために用いられます。ハローワークは雇用状況届出にもとづいて、事業主に指導や助言を行うのです。また、外国雇用状況届出は離職時にも提出するので、離職の状況を把握し外国人に再雇用支援を行います。なお、毎年厚生労働省から発表される「外国雇用状況の届出状況まとめ」は、外国雇用状況届出を集計したものです。

外国人を雇用する企業がハローワークに提出する

外国人雇用状況届出は、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」により定められている、外国人を雇用する企業の義務です。届出先はハローワークで、外国人の雇用時と離職時どちらも提出する必要があります。

提出の必要がない外国人もいる

外国人雇用状況届出は外国人を雇用した場合に必要な届出ですが、例外があります。

「外交」「公用」の在留資格を持つ外国人は、政府関係者や各国の要人であるため雇用状況をハローワークが把握する必要がありません。そのため外国人雇用状況届出は不要です。また「特別永住者」の在留資格を持つ外国人も外国人雇用状況届出は必要ありません。

提出を忘れると企業が罰せられる可能性がある

企業が外国人雇用状況届出の義務を怠ると、罰せられる可能性があります。刑罰の内容は「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」の違反で30万円以下の罰金刑です。なお、うっかり忘れてしまったからといってすぐさま罰金を払うケースは少ないようなので、気付いた段階でハローワークに連絡をして指示を仰ぎましょう。しかし、何度も繰り返したり虚偽の報告をしたりするなど悪質な場合は、罰金を払うことになります。

参照元
e-GOV法令検索
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律

まとめ

日本で働く外国人は年々増加傾向にあります。日本の国際化が進んでいる影響や、「技能実習生」の受け入れ強化が要因にあるといえるでしょう。

外国人労働者の雇用状況は、「外国人雇用状況届出」を元にデータ化されています。外国人を雇用する企業に提出義務があるので、忘れないようにしましょう。

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