日本語学習者のなかには、「gomen」の意味や使い方が知りたい方もいるでしょう。gomenは友だちや家族に謝る際に使える日本語です。日常生活で使える日本語なので、覚えておいて損はありません。そこで、このコラムではgomenを使う場面や返答の仕方を紹介します。gomenのように謝罪に使われる日本語や同じ意味を持つ外国語もまとめているので、勉強の際に参考にしてください。
目次
gomenは謝るときに使う日本語
「gomen(ごめん)」は、友だちや家族など親しい人に謝る際に使う日本語です。目上の人に使うと失礼になるカジュアルな謝罪の言葉なので、公の場では使わないようにしましょう。また、「gomen(ごめん)」は謝罪だけでなく、断りや声掛けの言葉として使われることもあります。場面によって「gomen(ごめん)」をうまく使い分けましょう。
gomenの語源と意味
「gomen(ごめん)」は、日本語で尊敬の意を表す「御」と許すという意味の「免」を組み合わせた、「御免(ごめん)」という言葉が語源です。「御免」は、鎌倉時代から使われている日本語だといわれています。もともとは自分が許す相手への礼儀を重んじた言葉でしたが、室町時代以降は現代のように許しを求める人が言うようになりました。江戸時代になると断りや拒絶の意味でも「御免」が使われるようになり、使い方の幅が広がったとされています。
gomenを使う場面
「gomen(ごめん)」は、何か悪いことや失礼なことをした際に謝るために使う日本語です。尊敬を表す「御」がついた表現ですが敬語ではなく、現代日本においてはカジュアルな謝罪の言葉として使われています。家族や友だちといった親しい人に対して謝る際は、「gomen(ごめん)」と言いましょう。なお、ビジネスシーンで「gomen(ごめん)」を使うのは失礼に当たります。職場の人や取引先に謝罪する際は、より丁寧な日本語を話しましょう。
【例文】
場面①:待ち合わせに遅れてしまった時、友達を待たせてしまった時
お待たせして、ごめんね。
おまたせして、ごめんね。
Omatase shite gomenne.
I’m sorry for late.
場面②:友達と喧嘩をしてしまった時、何か自分が失礼なことをしてしまった時
「昨日はごめんね。」
きのうはごめんね。
Kinou ha gomenne.
I'm sorry about yesterday.
場面③:飲み会に参加して酔っぱらってしまった時
「ごめんね、私ちょっと酔っ払っています。」
ごめんね、わたしちょっとよっぱらってます。
Gomen, watshi chotto yopparattemasu.
Sorry, I'm a bit drunk.
日本語には、謝るときに使う言葉がいくつかあります。「gomen(ごめん)」よりも丁寧な謝罪の言葉を知りたい方は、「sumimasen(すみません)の意味や使い方を外国人に向けて紹介!」もあわせてチェックしてみましょう。
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gomenへの返し方
家族や友だちから「gomen(ごめん)」といわれた場合は、「いいよ」「気にしないで」「大丈夫」など許しの言葉を返します。なお、職場の上司や先輩、目上の人から「gomen(ごめん)」と言われた場合は、「とんでもありません」「とんでもないです」と返しましょう。「あなたが謝る必要はない」という意味の言葉で、自分が下手に出て相手に対する敬意を表すため、ビジネスシーンでよく使われています。なお、自分も謝る必要がある状況の場合は「こちらこそ申し訳ありませんでした」と返すのがマナーです。
【例文】
職場の先輩「今日は、仕事を任せっきりでごめんね。」
(きょうは、たくさんしごとをまかせっきりでごめんね。)
あなた:「いえいえ、とんでもないです。」
gomenと同じ意味で使われる日本語
「gomen(ごめん)」のほかにも、謝罪に使われる日本語は複数存在します。「申し訳ありません」「すみません」「ごめんなさい」など、相手や場面によって謝罪に使う言葉を変えるのがマナーです。ここでは、「gomen(ごめん)」以外の謝罪に使える言葉を紹介するので、日本語を勉強している方は参考にしてください。
ごめんなさい(gomennasai)
「ごめんなさい」は「gomen(ごめん)」を丁寧にした日本語です。「gomen(ごめん)」と同じく、家族や友だちなどの親しい人に謝罪するときに使います。目上の人に対して使うと失礼になる言葉なので、言う場面や相手に注意しましょう。親しい人に悪いことや失礼なことをしてきちんと謝りたいときは、「gomen(ごめん)」ではなく「ごめんなさい」ということをおすすめします。
【例文】
場面①:アルバイトでミスをしてしまった時
「ミスしてしまって、ごめんなさい。」
みすしてしまって、ごめんなさい。
Misu shiteshimatte gomennasai.
Sorry for the mistake.
場面②:仕事で話している人たちに、急ぎで声をかけたい時
「お話し中、ごめんなさい。」
おはなしちゅう、ごめんなさい。
Ohanashichuu gomennnasai.
Excuse me for interrupting you.
すみません
「すみません」は、「gomen(ごめん)」よりもやや丁寧な使われ方をする言葉です。
街で職場の先輩や上司に謝罪する際や、感謝の気持ちを伝えたり、人に呼び掛けたりする際に使える日本語です。「gomen(ごめん)」とあわせて覚えておくと良いでしょう。なお、「すみません」を「すいません」と発音する人もいますが、ビジネスシーンでは砕けた言い方とみなされており、目上の人や取引先の相手に使うことはありません。仕事上で謝罪する際は、きちんと「すみません」と発音するよう心掛けましょう。
【例文】
場面①:職場の先輩へ謝罪をする時(謝る必要がある時)
「誤解してしまって、すみません。」
ごかいしてしまってすみません。
Gokai shite shimatte sumimasenn.
Sorry for my misunderstanding.
場面②:道で財布を落としてしまって、拾って手渡してもらった時
「すみません、ありがとうございます。」
Sumimasen,Arigatougozaimasu.
Thank you.
場面③:レストランでオーダーをする時(呼び掛けたい時)
「すみません、注文してもいいですか?」
すみません、ちゅうもんしていいですか?
sumimasenn, chuumon shite iidesuka?
Excuse me, Can I order?
申し訳ありません・申し訳ございません
「申し訳ありません」「申し訳ございません」は、日常的に使われる日本語のなかで最も丁寧な謝罪の表現です。謝罪する際に「言い訳のしようもない」という気持ちを込めて、「申し訳ありません」「申し訳ございません」が使われます。なお、「申し訳ありません」よりも「申し訳ございません」のほうが丁寧な言い方なので、状況にあわせてふさわしい表現を選びましょう。
ビジネスシーンにおいては、同じような意味で「お詫び申し上げます」「陳謝いたします」といった日本語が使われることもあります。このような丁寧な謝罪の言葉は、目上の人に使う分には問題ありません。しかし、家族や友人、部下に対してかしこまった表現で謝罪をするのは不自然です。日本語で会話する際は、相手と自分の立場を考えて言葉遣いを変えましょう。
【例文】
場面①:仕事でメールの返事が遅くなってしまった時
「連絡が遅くなり申し訳ございません。」
れんらくがおくれてもうしわけございません。
Renraku ga okurete moushiwakegozaimasen.
I'm sorry for contacting you late.
場面②:飲食店のアルバイトで、お客さんに店内の満席を伝える時
「申し訳ありません、満席です。」
もうしわけありません、まんせきです。
Moushiwakearimasen,manseki desu.
I'm sorry, the flight is full.
日本語は一つの漢字に複数の読み方があったり語彙の種類が多かったりするため、取得が難しいとされる言語です。「外国人が難しいと感じる日本語の例文を紹介!理解できるか挑戦してみよう!」では、謝罪の仕方を含め日本語の例文をまとめています。日本語を勉強している方は、例文の意味を理解できるか挑戦してみましょう。
外国語で表すgomen
ここでは、日本語の勉強を効率的に進めるために、外国語で「gomen(ごめん)」と同じ意味を持つ言葉を紹介します。「gomen(ごめん)」が自国の言葉でなんというのかが分かれば、意味や使い方も覚えやすいでしょう。
英語:I’m sorry
「gomen(ごめん)」は英語で表すと「I’m sorry」になります。なお、何かを断る際に使う「gomen(ごめん)」を表す英語は「No thank you」です。多少ニュアンスの違いはあるものの、おおむね同じ意味になります。
中国語:对不起
「gomen(ごめん)」は中国語で「对不起」です。なお、日本語の「すみません」に相当する言葉は謝罪の意味で使う場合は「不好意思」、声を掛けたいときは「请问」になります。中国語では別々の言葉でも、日本語になおすと「すみません」でひとまとめの意味です。そのため、日本語を勉強している中国語話者は、言葉の使い方の違いに混乱することも少なくありません。
中国と日本では謝罪に対する感覚が異なります。国民性の違いを踏まえて勉強に取り組むと、スムーズに日本語を習得できるようになるでしょう。
韓国語:미안해(미안)
「gomen(ごめん)」は、韓国語で「미안해」もしくは「미안」です。どちらも友だちに使うようなカジュアルな謝罪の言葉なので、日本語の「gomen(ごめん)」とかなり意味が似ています。韓国語は日本語と同じく謝罪に使う言葉が多いのが特徴です。日本語の「ごめんなさい」は韓国語で「미안해요」で「すみません」は「죄송해요」、「申し訳ありません」は「죄송합니다」というようにそれぞれ対応した言葉があります。言葉の意味や使い方が似ているため、韓国語話者の方は比較的スムーズに謝罪に使う日本語を覚えられるでしょう。
ベトナム語:Tôi xin lôi
「gomen(ごめん)」は、ベトナム語で表すと「Tôi xin lôi」です。「ごめんなさい」「すみません」の両方の意味が込められているため、日本語の「gomen(ごめん)」と違って、どのような場面でも使えます。ベトナム語と違い、日本語は相手や場面によって異なる言葉を使うのが特徴です。日本語を勉強する際は、言葉の使い分けを意識してみてください。
スペイン語:Lo siento(perdón)
「gomen(ごめん)」は、スペイン語で「Lo siento」もしくは「perdón」といいます。どちらもカジュアルな謝罪の表現で、「perdón」は日本語の「すみません」のように声掛けにも使えるのが特徴です。なお、日本語の「申し訳ありません」のようなビジネスシーンでも使える謝罪の言葉は、「Disculpe」といいます。スペイン語は日本語と同じように謝罪の言葉が複数あるので、勉強を進めるうちに「gomen(ごめん)」とそのほかの謝罪の言葉の使い分け方が理解できるでしょう。
ドイツ語:Es tut mir Leid
「gomen(ごめん)」は、ドイツ語で「Es tut mir Leid」です。しっかり謝罪したいときに使う言葉なので、日本語の「すみません」に近い部分もあります。また、「Es tut mir Leid」はお悔やみの言葉としても使えるドイツ語です。同じ言葉が違う意味を持つことが分かっていれば、日本語の「すみません」や「gomen(ごめん)」もスムーズに理解できる可能性があります。
まとめ
「gomen(ごめん)」は、親しい人に謝るときに使う日本語です。ほかにも、謝罪に使う日本語には「すみません」「申し訳ありません」などがあり、相手や状況に応じて使う言葉を変えます。「gomen(ごめん)」は、日常会話でよく使う言葉です。日本語でのコミュニケーションをスムーズにするためにも、日本人とやり取りする方は謝罪の言葉を勉強することをおすすめします。