日本のホテル業界は急激な需要の急増で、常に人材を探している状態です。しかし、ホテル業界に興味があっても、仕事の内容が分からないと応募しにくいのではないでしょうか。
このコラムでは、ホテル勤務にまつわるさまざまな「あるある」を紹介します。また、ホテル業界の職種についても解説。内容を参考にして、日本での仕事選びに活かしましょう。
目次
ホテル勤務に関するあるある
ここでは、ホテル勤務でよく聞かれるあるあるを紹介します。参考にして、実際に働くときのイメージを掴みましょう。
昼夜が逆転する
ホテル勤務では、昼夜が逆転してしまうというあるあるがよく聞かれます。フロントや客室担当などは、シフト制で夜間勤務もあるのが一般的です。日中勤務と夜間勤務が組み合わさるため、慣れるまでは生活リズムを整えるのに苦労するでしょう。
一見大変そうですが、慣れれば悪いことばかりではありません。夜間勤務の時間帯はチェックイン・チェックアウトがない分、落ち着いてほかの業務を進められます。また、夜勤手当も出るので、日勤だけの場合よりも多くの給料を得られるのが一般的です。
フロントにさまざまな相談がくる
さまざまな問い合わせがフロントに集中するのも、ホテル勤務あるあるです。宿泊客の相談やトラブルなどの問い合わせは、すべてフロントに集まります。チェックイン・チェックアウト業務や予約管理を行いつつ、すべてに適切に対応しなくてはなりません。慣れるまでは「フロント業務ってこんなに大変だったの?」と戸惑う人も多いようです。
休みは平日
ホテル勤務は土日に宿泊客が増えるため、基本的に平日に交代で休みを取ります。家族や友人と予定を合わせにくいのは、ホテル勤務のみならず、接客業あるあるといえるでしょう。なお、平日休みには、人混みを避けられたり旅行に行きやすかったりといったメリットもあります。
ホテル勤務でも、フロントや客室係以外であれば土日休みの場合も。具体的には、総務や経理、企画などの部署が該当します。
意外と体力仕事
ホテル勤務あるあるとしてよく聞かれるのが「意外と体力仕事」という点です。夜勤があるため、はじめは体に負担を感じることがあります。繫忙期には、立ちっぱなしや休憩に行けない時間が増える場合もあるでしょう。ホテルスタッフのスマートな立ち居振る舞いだけを想像していると、就職後に体力的にきつくなってしまう可能性も。体力に自信がない人は、運動や食事を工夫して体調管理に気を配ってみましょう。
日本にはさまざまなホテルがあります。詳しくは「日本のホテルの種類まとめ!ビジネスホテルとシティホテルの違いとは」や「日本のユニークなホテルを紹介!特別な経験で旅の思い出を作ろう」のコラムをご覧ください。
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ホテル勤務で出会うお客様あるある
ホテルにはさまざまなお客様が来館します。ここでは、ホテル勤務で出会うお客様にまつわるあるあるを紹介。あらかじめ知っておくと、実際に出会ったときも上手く対応できるでしょう。
忘れものが多い
何らかの忘れ物をするのは、ホテル利用客のあるあるです。チェックアウトの時間間際に慌てて帰り支度をして、私物を持って帰るのを忘れてしまう人は少なくありません。
特に多い忘れ物は、充電器やアクセサリー、洋服、食べ物です。コンセントに刺すタイプの充電器は普段持ち歩くことが少ないため、ベットサイドに刺したまま忘れてしまう人がかなりいます。アクセサリーや時計は、バスルームに置き忘れる人が多いようです。
利用客の忘れ物を紛失してしまったら、ホテルの信用問題に関わります。見つけたら厳重に保管しておきましょう。
料金変動について知らない人がいる
料金変動についての問い合わせ対応も、ホテル業務のあるあるです。ホテルの金額は、需要と供給のバランスによって日々変動します。よくホテルを利用する人からすれば、当然の知識です。しかし、ホテルを予約した経験があまりない人は、「以前と宿泊料金が違う」「前回は△△円で泊まれたのに」と不満に思い、問い合わせをしてくるケースがよくあります。
風水や縁起を気にする
ホテル利用客のなかには、風水や縁起を気にする人も。予約した部屋が風水的に良くないといって、変更したいといわれることがあります。
なお、日本の多くのホテルに「4」や「9」などの数字がつく部屋がない場合が多いのは、縁起が悪いとされる数字を避けるためです。
常連になると気にかけてくれる
長く勤めていると、常連の利用客と親しくなれることがあります。なかには、ビジネスで定期的に利用する人や毎年必ず旅行で利用してくれる人も少なくありません。長く勤めて接客をするうちに、顔見知りになる場合もあるでしょう。何かと気にかけてくれたり優しい言葉をもらえたりすると、やりがいを感じられます。
口コミで褒めてくれる人もいる
自分の仕事ぶりやホスピタリティが認められれば、ホテルの口コミやメールで褒めてくれる人もいます。直接褒められるのとはまた違った喜びを感じられるでしょう。ホテルの予約を検討する人の多くは、口コミを参考にします。良い言葉が書かれていればホテルの予約増加にも繋がるでしょう。
ホテル業界にはどのような仕事がある?
ホテル業界の仕事といえば、フロント業務を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、そのほかにもさまざまな職種があります。大まかに分けると「接客」「施設管理」「企画運営」の3つです。
接客
ホテルの利用客をもてなす職種は、以下のとおりです。
- フロント
- ホテル併設の飲食店スタッフ
- コンシェルジュ
- ベルスタッフ
- ドアスタッフ
なかでも、フロントやコンシェルジュといった職種では、多くの外国人スタッフが働いています。日本のホテル業界は、急激な利用客の増加により人手不足の状態です。特に、新型コロナウイルスによる入国制限が緩和されてから、語学力を活かして外国人利用客をもてなせる外国人人材が求められています。
施設管理
利用客が気持ちよく宿泊できるようにホテルの環境を整えるのが「施設管理」に分類される職種です。
具体的には、以下のような職種があります。
- 客室清掃
- リネンスタッフ
- 設備点検や管理
- 保安スタッフ
客室清掃は、高度な日本語能力を必要としないため、始めやすい職種です。日本のホテルは特に清潔感を重要視しているため、とても重要な仕事といえるでしょう。
企画運営
企画運営はお客様と直接触れ合うことはありませんが、ホテルの集客に関わる重要な仕事です。具体的には、魅力ある宿泊プランやイベントを考え、実際に運営に向けて動きます。外国人観光客向けの企画を考える際は、海外出身者ならではの感性が求められるでしょう。「自分だったらどのようなプランがあったら泊まりたいと思うか」「日本に来る外国人が求めていることが何か」を考えると、企画立案に活かせます。
ホテルで働くために必要なこと
ホテルの接客部門で働くには、以下の能力が必要とされます。
ホスピタリティ
日本の優れたホスピタリティ、いわゆる「おもてなし」は世界的に知られています。相手が求めることより一歩先をいくおもてなしの技術は、日本のホテル業界で働くうえで必要不可欠です。ホスピタリティを学ぶには、実際に素晴らしい接客を受けてみるのが一番分かりやすいでしょう。ホスピタリティに定評のあるホテルや飲食店に足を運び、どのようなおもてなしをされたら満足感が高いのか体験することは、働くうえで非常に役に立ちます。
語学力
フロントやコンシェルジュ業務では、高度な語学力が求められます。日本語能力に関してはJLPTのN2以上が必要とされるでしょう。そのうえで、需要の多い英語や中国語、韓国語を流暢に話せると、働きやすくなります。
柔軟性
ホテルで働くには、お客様や世の中の流れに合わせた柔軟な対応が求められます。日々いろいろな利用客が訪れるため、マニュアルどおりにはいきません。常に正しい対応を取れるよう、一つの考えに固執しないマインドを身に付けましょう。
まとめ
ホテル勤務あるあるのなかには、初めて知るような内容もあるでしょう。あらかじめ理解しておくことで、実際に働くときのミスマッチを減らせます。大変なこともありますが、やりがいも多いのがホテル業界の仕事です。このコラムを参考にして、ぜひ日本のホテルへの就職を叶えてください。