外国人留学生のアルバイトの労働時間に制限はある?働く際の注意点を解説

WeXpats
2021/11/25

日本でのアルバイトの労働時間について知りたい外国人留学生もいるでしょう。入管法により、外国人留学生の労働時間は、週28時間以内と定められています。なお、アルバイトを掛け持ちする場合も、週28時間を越えて働くことはできません。このコラムでは、労働時間の制限や規定を超えて働いた場合の処罰について解説します。労働時間以外の注意点もまとめているので、正しい知識を身に付けアルバイトを行う際に役立てましょう。

目次

  1. 外国人留学生がアルバイトを行う際の条件
  2. 外国人留学生のアルバイトの労働時間に関する注意点
  3. 長期休暇中の外国人留学生の労働時間はどうなる?
  4. 外国人留学生が労働時間の制限を超えて働いた場合
  5. 入国管理局側で労働時間の違反が判明する経緯
  6. 外国人留学生が労働時間以外に気を付けること
  7. まとめ
日本での仕事探しで悩んでいませんか?
自分に合った仕事に出会えていますか? 外国人の受け入れ体制がある会社を知りたい 日本での今後のキャリアについて悩んでいる 現在持っているビザで出来る仕事がわからない
日本での仕事探しの悩みを、WeXpats Agentが徹底サポート! 無料 WeXpats Agentに相談してみる

外国人留学生がアルバイトを行う際の条件

外国人留学生がアルバイトを行う際の条件の画像

外国人留学生が日本でアルバイトを行う場合、労働時間の制限や職種の制限などがあります。ここでは、外国人留学生特有のアルバイトの条件を解説するので、参考にしてください。

「資格外活動許可」の取得が必須

日本にいる外国人留学生は「留学」の在留資格を保有していますが、アルバイトを行う際は「資格外活動許可」の取得が必要です。取得をしていない場合、アルバイトを行うことはできません。資格外活動許可の申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で行います。ただし、申請してから許可されるまでは、2週間~2カ月ほど掛かるため、早めに申請しておくのがおすすめです。

風営法に関わる仕事はできない

外国人留学生は、風営法に関わる職種のアルバイトを禁止されています。風営法に関わる職種とは、キャバクラやバー、パチンコ屋などです。このような店では、清掃やキッチンといった裏方の仕事であっても働けません。なお、ゲームセンターも風営法に関わる職種に含まれます。どの職種が風営法に関わるのか判断が難しい場合は、入管局や通っている学校に問い合わせて確認しましょう。

労働時間の制限がある

資格外活動許可を取得している外国人留学生も、入管法により、就労時間は1週間で28時間以内と決められています。28時間に定められた理由は、外国人留学生の勉学に支障が出ないようにするためです。なお、雇用する側は、どの曜日から数えても1週間で28時間以内に収めなくてはなりません。

アルバイトをはじめる際の注意点は、「外国人留学生のアルバイトは時間や職種に制限がある!罰則や注意点を解説」でもまとめています。ぜひチェックして見てください。

外国人留学生のアルバイトの労働時間に関する注意点

外国人留学生のアルバイトの労働時間に関する注意点の画像

外国人留学生のアルバイトの労働時間は週28時間以内と定められていますが、掛け持ちをしている場合や残業が発生する場合、注意が必要です。具体的な注意点について解説します。

掛け持ちをする場合も労働時間の制限は変わらない

外国人留学生が複数のアルバイトを掛け持ちする場合も、1週間の労働時間の制限は28時間です。複数のアルバイトをしたら労働時間を増やせるというわけではありません。そのため、掛け持ちをする場合はシフトの調整に注意しましょう。

残業時間も週28時間に含まれる

もし、外国人留学生がアルバイトで残業をした場合、残業時間も週28時間に含まれます。たとえば、シフト上では労働時間が週25時間に収まっていても、1週間で合計5時間の残業をしてしまっていれば、労働時間の制限を超えていると判断されるのです。外国人留学生も雇用する側も、残業時間を含めて週28時間以内にしなくてはならないことを意識する必要があります。

詳しい労働時間に関しては「外国人留学生のアルバイトには時間制限がある!上限を超えた場合の罰則とは」のコラムも参考にして、正しいルールの範囲内でアルバイトをはじめましょう。

長期休暇中の外国人留学生の労働時間はどうなる?

長期休暇中の外国人留学生の労働時間はどうなる?の画像

夏季休業や冬季休業などの学校が定めた長期休業期間中は、1日8時間以内、週40時間以内の労働が可能です。ただし、1日~数日単位の休講は長期休業期間に含まれません。また、1日8時間以内と定められているため、1日10時間で4日間のシフトを組んでしまうと、週40時間以内という条件は満たせていても違反に該当してしまいます。アルバイトをできる時間が増えたからといって、労働時間の規定を無視しないようにしましょう。

長期休暇中の働き方や制限については、「外国人留学生は長期休暇中もアルバイトできる?制限や罰則について解説」でもまとめています。併せてご覧ください。

外国人留学生が労働時間の制限を超えて働いた場合

外国人留学生が労働時間の制限を超えて働いた場合の画像

労働時間の制限を超えた場合、外国人留学生側も雇用者側も罰則の対象です。ここでは、双方にどのような罰則が適用されるのかを解説します。

強制退去させられる可能性がある

外国人留学生は、決められた労働時間を超えて働いた場合「資格外活動許可違反」と判断され、留学ビザの更新や変更の申請が許可されません。その結果、不法就労による強制退去を命じられる可能性があります。強制退去をさせられた場合は、5年間日本に入国できません。このような事態を防ぐためにも、外国人留学生自身が、労働時間に関する知識を身に付けておく必要があります。

雇用主に「不法就労助長罪」が適用される場合がある

雇用主が規定の労働時間を超えて外国人留学生を働かせてしまった場合、「不法就労助長罪」が適用される可能性があります。不法就労助長罪は、3年以下の懲役か300万円以下の罰金、またはその両方が科せられ、もし雇用主が不法就労と認識していなくても罰則を免れられません。外国人留学生はもちろん、雇用する側も労働管理を徹底するのが大切です。

入国管理局側で労働時間の違反が判明する経緯

入国管理局側で労働時間の違反が判明する経緯の画像

外国人留学生の労働時間の違反は、入国管理局で把握できます。理由は、外国人に関する情報を入国管理局やハローワークなどの行政機関で共有できる在留カードがあり、外国人留学生のアルバイトの状況を確認できるからです。アルバイト先が行う納税手続きにより、納税証明書には、外国人留学生の収入額が1円単位で記載されます。入国管理局は、記載されている収入額とアルバイト先の時給から、労働時間に違反しているかどうかを判断できるのです。もし、外国人留学生の違反が判明した場合は、強制退去までは至らなかったとしても、留学ビザの更新や変更申請は許可されない可能性が高いでしょう。

外国人留学生が労働時間以外に気を付けること

外国人留学生が労働時間以外に気を付けることの画像

外国人留学生は、労働時間のほかに休憩時間や休日に関する知識や、アルバイトが認められないケースについても知っておくことが大切です。ここでは、労働時間以外の注意点を紹介します。

アルバイトが学業に影響しないようにする

外国人留学生が、学業に影響してしまうようなアルバイトをすることは禁止されています。なぜなら、日本に留学した本来の目的は、アルバイトではなく学業だからです。アルバイトの責任が重く学業に集中できなかったり、勤務先と学校の距離が遠く両立できないと判断されたりする場合は、就労できないことを理解しておきましょう。

休憩時間や休日の知識を身に付けておく

アルバイトの休憩時間や休日の制度を、雇用主だけではなく外国人留学生も理解しておくことで、資格外活動違反を防げる可能性があります。具体的には、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を取らなくてはなりません。また、週1日の休日、4週で4日以上の休日を取ることも日本の法律で定められています。

参照
厚生労働省「労働時間・休日

まとめ

まとめの画像

外国人留学生のアルバイトの労働時間は、1週間で28時間以内と定められています。また、学校が定めた長期休業期間内は、1日8時間、週40時間以内の就労が可能です。労働時間の規定を超え、資格外活動に違反した場合、外国人留学生と雇用主の両方に罰則が科せられる場合があります。外国人留学生は、アルバイトに関する知識を身に付け、学業との両立を実現させましょう。

ライター

WeXpats
生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

Special Features 特集

Top Articles 人気記事

Our Social Media ソーシャルメディア

日本の最新情報を9言語で定期更新しています。

  • English
  • 한국어
  • Tiếng Việt
  • မြန်မာဘာသာစကား
  • Bahasa Indonesia
  • 中文 (繁體)
  • Español
  • Português
  • ภาษาไทย
TOP/ 日本で仕事する/ アルバイト/ 外国人留学生のアルバイトの労働時間に制限はある?働く際の注意点を解説

当社のウェブサイトは、利便性及び品質の維持・向上を目的に、Cookieを使用しております。Cookieの使用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押して下さい。
なお、当社のCookie使用について詳しくはこちらをご参照下さい。

Cookie利用ポリシー