日本の面接を受ける際のマナーとは?身だしなみや好印象を与える方法を解説

WeXpats
2024/07/03

日本の面接には、独特なマナーがたくさんあります。たとえば、面接ではスーツや落ち着いた色合いの服装を着用したり、時間を守った行動をとったりすることです。ほかにも、面接官から名刺を渡されたときの交換方法や取り扱い方にもルールが存在します。
面接では質問の回答だけでなく、マナーについてもチェックされるので、正しい知識を身につけておくことが大切です。

目次

  1. 日本で面接を受ける際の身だしなみのマナー
  2. 日本の面接を受ける際の受付・入室・退室のマナー
  3. 面接中に守るべきマナー
  4. 日本の面接で名刺を渡されたときのマナー
  5. 日本の面接で良い印象を残す方法
  6. まとめ

この記事では、日本で面接を受ける際の身だしなみや入室から退室までのマナー、面接で好印象を残す方法について紹介しています。
日本で就職・転職を考えている方やこれから面接を受ける予定のある方は参考にしてください。

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日本で面接を受ける際の身だしなみのマナー

面接を受けるとき、第一印象を左右する身だしなみは重要です。
日本では、スーツや落ち着いた色味やシンプルなデザインの服を着て面接を受けます。また、メイクや髪型も同様です。
ここでは、日本で面接を受ける際の身だしなみのマナーについて紹介します。

服装

日本で面接を受けるときは、スーツを着用するのがマナーです。

新卒採用の面接は、リクルートスーツを着ましょう。リクルートスーツとは、就職活動をする学生用のスーツで、ビジネススーツより生地が薄く、黒や紺の無地がが一般的です。

中途採用の面接を受ける場合は、リクルートスーツ以外の無地のスーツを着用すると良いでしょう。リクルートスーツを着用すると、面接官に「学生の就職活動」という印象を与えてしまう恐れがあるからです。

一方、「面接は私服でお越しください」「服装自由」「カジュアルでお越しください」など応募先から指示された場合は、オフィスカジュアルなどのシンプルなシャツやブラウスなどを着用します。応募先の企業イメージに合った服装を選んで、面接に臨みましょう。

髪型

面接時は、男女ともに清潔感があり表情がはっきりと見える髪型を意識します。

男性の場合、長すぎる髪やセットしていない状態はだらしない印象を与えてしまうため、顔周りが見えるすっきりとした髪型にするのが適切です。また、面接時は髭はきれいに剃っておきます。

女性の場合は、前髪が目にかからないようにセットし、髪の毛が長い場合は後ろで結びましょう。濃い化粧や香水はNGです。

海外では服装や髪型は個性の一つと考えられていますが、日本では奇抜な服装・髪型を好ましく思われません。
清潔感を心掛けて、ビジネスマナーを守った身だしなみで面接を受けましょう。

日本の面接を受ける際の受付・入室・退室のマナー

面接官は、質問の受け答えだけを見ているわけではありません。立ち振る舞いや言葉遣い、姿勢、マナー、コミュニケーションの取り方も選考のポイントです。
ここでは、面接を受ける際の受付から退室までのマナーについて解説します。

受付

面接に限らず、時間厳守は仕事をするうえで最低限のマナーです。日本ではギリギリでの到着は「間に合っていない」とみなされます。

帽子やコートを着用している際は、受付をする前に脱ぎます。脱いだ帽子やコートは腕に掛けて持ちましょう。携帯電話の電源は、会場に入る前にオフにしておきます。

面接の受付をするのに適切な時間は、面接開始の5~10分前です。礼儀正しく適切な声量で挨拶をし、面接のために訪問したことを受付担当者に伝えます。
やむを得ず遅れる場合は、事前に到着時間を応募先に連絡しておきましょう。また、早く着いたからといって、早すぎる受付はマナー違反です。

入室

入室時は、ドアを3回ノックして入るのがマナーです。返事があってから「失礼します」と一言声をかけて、ドアを開けます。部屋に入ったら、ドアのほうを向いて扉を閉めましょう。このとき、後ろ手で閉めないように注意が必要です。

入室したら面接官の方に体を向け一礼します。姿勢を正して椅子まで歩いて用意されている椅子の横に立ち、「●●と申します。お忙しいなかお時間をいただきありがとうございます。本日はよろしくお願いします」と挨拶しましょう。

着席するのは、面接官から勧められてからです。勧められたら「失礼します」と一礼してから、静かに席に座ります。

退室

面接を終えたら、お礼を述べてから席を立ちましょう。「本日はお忙しいなか、お時間をいただきありがとうございました」と述べ、ドアの方へ進みます。ドアの前で再度、面接官の方を向き、「ありがとうございました。失礼します」とお礼とお辞儀をしてから退室するのがマナーです。

コートや帽子は身に着けず、建物の外に出てから着用します。携帯電話の電源を入れるのも建物を離れてからにしましょう。

面接時の自己紹介については「就職面接の自己紹介で何を話す?外国人留学生と転職者に分けて例文も紹介」にまとめています。

面接中に守るべきマナー

面接では受け答えの内容も重要のほか、振る舞いから感じ取れる人物像も評価の対象です。ここでは、面接中に守るべきマナーを紹介します。

時間厳守を徹底する

面接に限らず、時間厳守は仕事をするうえで最低限のマナーです。日本で面接を受ける際は必ず開始時間に余裕を持って間に合わせられるよう行動しましょう。
面接に遅刻してしまうと、社会人としての自覚が足りないと判断される可能性があるからです。

明るい挨拶をする

明るい挨拶は、良い印象を与えます。人は緊張すると早口になったり、声が小さくなったりしてしまうため、意識することが大切です。
第一印象を決める重要なポイントになるので、明るくはきはきとした挨拶を心掛けましょう。

正しい姿勢を意識する

正しい姿勢を意識することは、面接において重要です。椅子に背もたれがある場合でも、寄りかからず背筋を伸ばします。

男性は足をこぶし一つ分くらい開け、女性は膝を付けて脚を揃えるのが良い姿勢です。また、男性も女性も手を膝の上に置きます。手は自然に膝の上に置くのがおすすめです。

腕や脚を組んだり背もたれに寄りかかったりすると、態度が悪いと判断されます。

丁寧な言葉遣いで話す

「です・ます」調を用いた丁寧語で話すのが基本です。くだけた雰囲気の面接でも、タメ口や若者言葉は使ってはいけません。

「あの」や「えっと」「あー」といったつなぎ言葉は自信がない印象を与えるため避けるべきです。丁寧な言葉づかいで、ゆっくりとハキハキ話すようにしましょう。

面接において、一人称は「わたくし」を使い、応募先の企業は「御社」と呼びます。
言葉遣いが不安な人は、普段から練習しておくのがおすすめです。

面接官の話を最後まで聞いてから話し始める

面接官の質問に答える際は、話を最後までしっかり聞いてから話し始めるようにします。相手の話をさえぎったり、自分のことばかり話したりしてはいけません。
コミュニケーションに必要な聞く力が欠けていると見なされる恐れがあるため、面接官の話すペースに合わせて回答するようにしましょう。

質問の意味が分からなかった場合や話がうまく聞き取れなかった場合も、話を最後まで聞いてから確認します。

質問への回答は、簡潔に答えると好印象です。答えるときは、結論から先に述べたり、伝えたいポイントを明示したりすると、面接官に伝わりやすくなります。

面接で話すと評価が下がってしまうNGワードについて知りたい方は「外国人向けに面接時のNGワードを紹介!してはいけない質問とは?」をご覧ください。

日本の面接で名刺を渡されたときのマナー

面接官に名刺を渡された場合は、「頂戴いたします」と言い両手で受け取るのがマナーです。このとき、座ったままではなく、必ず立って名刺を受け取ります。

また、受け取った名刺を置く場所は、自分から見て机の左側です。すぐに名刺入れやポケットなどには入れません。机の上に置くときは、名刺が斜めにならないように真っ直ぐ置きましょう。

名刺は本人の代わりの役割を担うため重要なものとして扱われます。折ったり、メモ帳代わりに使ったりすることはしません。マナーを守った丁寧な扱い方が大切です。

日本のビジネスマナーについては「日本のビジネスマナーを解説!服装から人への接し方まで紹介!」にまとめています。

日本の面接で良い印象を残す方法

面接では、基本的なマナーを守るのはもちろん、応募先の企業の下調べをしたり長く働きたい旨をアピールしたりすることで、面接官に好印象を与えられます。
ここでは、面接で良い印象を残すコツを紹介するので参考にしてください。

転職理由は前向きな内容にする

転職の原因が前職への不満や人間関係だとしても、面接では前向きな理由に言い換えます。
ネガティブな理由を正直に話すと、「採用しても人間関係に問題が生まれるのではないか」「職場に不満を抱えてすぐに退職してしまうだろう」と思われる可能性があるからです。

自己都合で転職する場合は、「より自分の能力を高めたい」「ほかの職種に挑戦してみたい」など、前向きな表現を心掛けましょう。

応募先の企業についてよく調べる

面接を受ける前に、応募先の企業の理念や方針、事業内容などをよく調べるのが大切です。
面接では、志望動機や入社後のキャリアビジョンを聞かれることが多くあります。企業の情報を知らない状態で面接を受けてしまうと、すぐに答えられなかったり、内容が薄くなったりしてしまう可能性があるでしょう。そのため、事前に応募先の情報を調べておくことが大切です。

長く働きたいことをアピールする

日本の企業は終身雇用の考えが根強かった名残りがあり、今でも一度採用した人にはなるべく長く働いてもらいたいと考える傾向にあります。特に正社員として雇用した場合は、定年まで働いてほしいと考える会社が多いようです。
転職をするのは悪いことではありませんが、面接時に転職を予感させるような発言は控えましょう。長く働いて貢献したい旨を伝えるのが大切です。

面接官への質問も吟味する

日本の面接では、多くの場合、最後に面接官に対して質問をする「逆質問」があります。
面接官への質問は、自分が疑問に思っていることや気になることを正直に聞いて問題ありません。ただし、雇用条件ばかりを質問すると「雇用条件だけを重視しているのではないか」とマイナスな印象を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。

逆質問では業務内容や会社の方針、職場の雰囲気などについてなど、応募先の会社で働きたいというアピールを含めた質問をすると良い印象を与えられます。

外国人が聞かれやすい質問への答えを用意しておく

海外出身の方が日本で面接を受ける場合、面接官の質問に対する答えを事前に準備しておくと良いでしょう。
「日本に来た理由」や「日本の好きなところと嫌いなところ」など、日本に関する質問をされるケースも珍しくありません。このような質問に回答する際は、なるべくネガティブな表現は避けて回答します。特に、日本の嫌いなところを答えるときは、嫌いな部分や受け入れられない部分だけを主張するのはNGです。
「自分の国と日本では△△の部分が異なるので、最初は戸惑いましたが、今は●●です」というように、柔らかい表現を心掛けると好印象を与えられます。

面接でよく聞かれる質問と回答例を「日本の面接で聞かれる質問とは?採用につながる回答を考えよう」にまとめています。

まとめ

日本で面接を受ける際は、清潔感や落ち着いた印象を与える髪型や服装を意識することが大切です。時間厳守や名刺を渡された際の行動も、面接時に限らず、日本で働くうえでは重要なマナーとなります。質問の回答はもちろん、立ち振る舞いや話し方、姿勢なども評価の対象としていることを頭に入れて、面接に臨むと良いでしょう。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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