2021/05/27

雇用契約書で何を確認すべき?確認項目を日本で転職したい外国人に解説

日本企業に就職した際に渡される、「雇用契約書」の見方に悩む外国人もいるでしょう。雇用契約書は、企業と自分が合意したうえで労働契約を結ぶ、非常に重要な書類です。企業が提示した雇用条件を承諾できなければ、入社を辞退することもできます。このコラムでは、雇用契約書で特に確認すべき項目を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 雇用契約書とは
  2. 企業に記載が義務付けられている雇用契約書の項目
  3. 雇用契約書(労働条件)で特に確認すべき点
  4. 雇用契約書を確認するときの注意点
  5. まとめ

 

雇用契約書とは

雇用契約書とは、企業が内定者に対し、労働条件を明らかにする書類です。 雇用契約書は労働契約書とも呼ばれており、雇用形態や勤務時間、賃金など細かい労働条件について書かれています。企業と内定者の双方が確認し、内定者が合意することで、労働契約が成立します。また、雇用・入社後のトラブルを防ぐことにも繋がる書類です。

企業に記載が義務付けられている雇用契約書の項目

企業が内定者と雇用契約を結ぶためには、賃金や労働時間、休日などの労働条件を明示しなければなりません。労働基準法15条1項が定める「使用者が労働者に明示すべき項目」を雇用契約書にも記載するのが一般的です。以下に記載のある項目は「絶対的記載事項」とされており、企業側が必ず内定者に明かさなければなりません。

労働契約の期間

契約期間のない正社員の場合は「なし」と記載し、契約期間を設ける場合はその期間を記載することが定められています。契約社員として就職する場合は、契約更新の有無を確認しましょう。

業務内容

実際に従事する業務内容について記載されています。従事する業務内容が幅広い場合は複数記載されている場合もあるため、よく確認しましょう。

勤務地

勤務する場所の住所が記載されています。勤務地が変わる予定がある場合も、雇い入れ直後の勤務地が記載されているので、通勤が可能かどうかイメージすることが大切です。また、企業によっては異動の有無も記載されているため、確認しておきましょう。

休憩時間

所定労働時間に対する具体的な休憩時間を記載します。労働基準法では、所定労働時間が6時間以上、8時間以下の場合は45分、所定労働時間が8時間を超える場合は1時間の休憩が必要と定められています。

残業の有無

残業の有無も、雇用契約書への記載が義務付けられている項目です。日本の法律では、月45間以上の残業は原則禁止されています。1日に換算すると、約2時間以内と定められているので、細かく確認しましょう。また、雇用契約書の記載と現実の残業時間が異なる場合も多いため、入社後にも企業の残業時間を確認することが大切です。

休日休暇

労働基準法では、少なくとも1週間に1日、または4週間に4日の休日を与える必要があると定められています。また、休暇は、年次有給休暇や育児・介護休暇、その他会社で定める休暇などが記載されており、長期勤務するうえでは必要になることもあるため、確認しましょう。

賃金

月給や日給、時給などが記載されています。賃金の支払い方法や社会保険料、控除についてもチェックしておきましょう。企業によっては、昇給の有無があるかどうかや、賞与の有無も記載があるため、念のため確認することが大切です。

退職

定年退職の年齢や、雇用継続制度の有無、解雇になる事由など、退職手続きに関する内容が記載されています。退職する際の情報として、企業の就業規則を把握しておくことは非常に重要なため、必ず入社時に確認しておきましょう。
 

参照元

厚生労働省 時間外労働の上限規制

 e-Gov法令検索 労働基準法

雇用契約書(労働条件)で特に確認すべき点

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内定者が雇用契約書を確認するうえで、特に重視してチェックすべき点を解説します。長期勤務が可能かどうかを考えながら、一つひとつに目を通しましょう。

雇用形態

雇用形態は、雇用契約書を確認するうえで最も重要な確認事項といえます。雇用形態によって、賃金や福利厚生など、さまざまな条件が異なりやすいためです。正社員や契約社員、派遣社員など、自分がどの雇用形態で入社するのかを確認しましょう。

勤務地

実際に自分が働く勤務地がどこになるのかを確認しましょう。通勤距離や交通費など、勤務が可能な範囲かを確認することが必要です。また、異動の有無も確認し、異動指示が出た際の心構えをしておきましょう。

賃金

募集要項や面接で確認した賃金と、相違がないか確認しましょう。企業によっては勤務地によって、賃金が変動する可能性もあります。また、時期や実績によって変動があるかどうかも確認しておきましょう。

休日休暇制度

休日休暇制度は、特に有給休暇や休日日数などを確認しましょう。有給休暇は、どのタイミングで、何日分の有給休暇が付与されるのかをチェックします。また、面接で聞いた内容や、募集要項との相違がないかを確認することも大切です。

残業時間や残業代の支払い

残業時間や残業代の支払いの有無は、非常に重要な項目です。日本では、減少傾向にはありますが、未だ残業が多い企業もあります。ただ、前述のとおり、日本の法律では1日の残業は原則2時間程度までとされており、特別な理由がない限り月の残業が45時間を超えることは違法ですので、残業について、企業がどのように対応しているのか、内定者はよく確認しておく必要があります。

雇用契約書を確認するときの注意点

雇用契約書を確認するときの注意点は、確認漏れがないように丁寧にチェックすることです。また、労働条件を承諾できない場合は辞退も考えましょう。

確認漏れがないように丁寧にチェックする

確認漏れがないよう、丁寧にチェックしましょう。雇用契約書は確認事項が多いため、大事な部分を見落としてしまう可能性があります。万が一、確認漏れがあると入社後の企業とのトラブルに繋がりかねません。

労働条件を承諾できない場合は辞退も考える

労働条件を承諾できない場合は辞退も考えましょう。内定通知をもらったからといって、必ずしも入社する必要はありません。自分がその会社で勤務することが可能かどうかをよく考え、疑問に思う点があれば企業に質問しましょう。

まとめ

雇用契約書は、企業と内定者の双方で雇用条件を確認するための書類です。面接や説明会、募集要項で確認できている内容でも、必ず改めて目を通しましょう。入社後に安心して働き続けられるよう、細かい部分までイメージしながら確認することが大切です。また、どうしても承諾できない場合には辞退を考えることもひとつの手段です。自分が無理せずに働ける環境を選ぶと良いでしょう。

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