相撲とは?外国人向けにルールや歴史を簡単に紹介

WeXpats
2023/02/03

「日本で人気がある相撲とは何?」と疑問に思う方もいるでしょう。相撲を簡単に説明すると1500年以上の歴史を持つ伝統芸能であり、スポーツでもあります。このコラムでは、外国人向けに相撲のルールや基礎知識を簡単に分かりやすく解説。相撲に興味がある方はぜひチェックしてみましょう。相撲と大相撲の違いや昨今活躍している外国人力士も紹介します。

目次

  1. 相撲とは
  2. 相撲のルールを簡単に解説
  3. 相撲の基礎知識
  4. 大相撲は日本の興行として人気がある
  5. 外国人力士の活躍をきっかけに海外にも広まる相撲
  6. まとめ

相撲とは

相撲とはの画像

相撲とは、力士と呼ばれる人物2人が裸の状態で「まわし」という下着の一種を身につけ、土を盛って作られた土俵(どひょう)の範囲内で取っ組み合いを行う競技です。フィジカルやテクニックが求められる競技で、プロとして活躍する力士は体格が良く体重が100kgを超える人も多くいます。相撲はルールはシンプルながらも競技性が高く、スポーツや神事としての奥深さが人々を魅了しており、1500年以上前から現在まで人気のある日本の伝統芸能です。

相撲は日本の武道の一つともいわれています。日本にはほかにも有名な武道がいくつかあるので、知りたい方は「武道の種類まとめ!始め方や道具の値段も解説」をチェックしてみましょう。相撲とそのほかの武道の違いが気になる方にもおすすめのコラムです。

相撲のルールを簡単に解説

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相撲は、土俵の外に相手を押し出した方が勝利するシンプルなルールです。なお、土俵の範囲内でも相手を倒して足の裏以外を地面に付ければ勝利となります。試合の進行や勝敗の判断は行司と呼ばれる審判が行うので、観戦の際は動きや発言に注目してみてください。
勝敗を決めたときに力士が出した技は、「決まり手」といいます。全部で82種類あるので気になる方は調べてみましょう。特に試合の際によく見られる「押し出し」「寄り切り」は、覚えておくと相撲観戦が楽しくなります。

相撲の基礎知識

相撲の基礎知識の画像

ここでは、覚えておくと役立つ相撲の基礎知識を簡単に解説します。相撲は歴史が長く、奥が深い伝統芸能です。ほかのスポーツにはない相撲独特の慣習は、日本文化を理解する足掛かりにもなるので参考にしてください。

相撲は歴史ある伝統的な文化

日本で相撲という言葉が初めて記されたのは、720年に書かれたとされる『日本書紀』です。712年に書かれた『古事記』にも相撲に関する文章が載っており、1500年以上の歴史があることが分かります。その後、相撲は単なる力比べではなく農作物の収穫量を占う儀式として行われ、宮廷行事にもなりました。戦国時代には武士の戦闘訓練として相撲が導入されるようになり、当時の武将の一人だった織田信長は、試合を勝ち抜いたものを家臣にしたといわれています。
江戸時代以降は現代のような相撲の形になり、力士を職業とする人が現れるようになりました。娯楽が少なかった当時の日本では、相撲は歌舞伎と並ぶほど人気だったようです。現在の相撲は江戸時代以降大きく変わっていないので、力士の容姿や慣習から、どことなく当時の雰囲気を感じられるでしょう。

なお、日本の国技という印象の強い相撲ですが、正確には法律や憲法で国技と定められているわけではありません。

相撲で使われる土俵は神聖な場所

力士が相撲をとる土俵の中は、もともと祭事・神事に使われていたこともあり、神聖な場所とされています。土俵を作る際に神への供物として昆布や米、するめ、塩などが埋められていることからも、祭事として相撲が行われていたころの名残が感じられるでしょう。現在も相撲を行う前に塩をまいて土俵を清めたり柄杓(ひしゃく)で水をくんで口をゆすぎ身を清めたりと、神聖な場に立つためにさまざまな準備を行います。ほかにも力士が取る行動にはそれぞれ意味が込められています。

なお、伝統的な神事の名残として相撲の土俵内は女人禁制とされていますが、このことが「合理的でない」と批判される事例も増えています。2018年には土俵上で倒れた病人を助けようと女性看護師が駆け寄った際、日本相撲協会の行司が「女性は土俵から降りてください」と発言し、日本国内のみならず世界各国からバッシングを受けました。ただし、女性は全く相撲を取れないわけではなく、大相撲以外のアマチュア大会は女性の部門も存在します。

力士は対戦成績によって呼び方が変わる

プロとして活躍する力士には、「横綱」「大関」「小結」などランクがつけられています。力士のランクは「番付表」によって決められており、対戦成績や直近の階級、その時の運など、複雑な要素が昇進・降格を左右するようです。番付表は江戸時代から続く伝統的な順位表で、シーズンごとに更新されています。
力士の中で最も位が高いのは横綱で、昇格するには単純な対戦成績の良さだけでなく、品格や力量を求められるのも特徴です。土俵上の立ち振る舞いだけでなく、日常生活の態度も審査対象になるので、横綱に昇格するのは簡単ではありません。実際に江戸時代から令和時代までの間に横綱になった力士は、73人です。番付表に載っているだけでも力士は常に600人以上いるので、横綱になるのは非常に難しいことが分かります。

大相撲は日本の興行として人気がある

大相撲は日本の興行として人気があるの画像

日本相撲協会が開催する相撲は「大相撲」といいます。東京都にある両国国技館をはじめ、大阪や名古屋、福岡など全国各地で奇数月に開催される催しです。大相撲はスポーツ興行として人気を博しており、開催期間はテレビ中継も行われています。会場で大相撲を観戦するにはチケット購入が必要です。座席によってチケット料金は異なりますが、最低3,500円で観戦できます。現地に足を運ぶのが難しい場合は、テレビ中継で大相撲を楽しみましょう。

日本には相撲以外にも独特な文化が数多く存在します。「日本の有名な食べ物といえば?日本にしかない各地方の郷土料理も紹介」では、国内外問わず人気がある日本の文化をまとめているので、来日予定がある方はあわせてチェックしてみましょう。

外国人力士の活躍をきっかけに海外にも広まる相撲

外国人力士の活躍をきっかけに海外にも広まる相撲の画像

昨今の大相撲では、外国人力士も数多く活躍しています。特にモンゴル出身の力士が多く、横綱や大関になった人も大勢いるのです。アメリカやエストニア、ブルガリア出身の力士もいるので、外国人力士の活躍が知りたい方は日本相撲協会のWebサイトをチェックすることをおすすめします。
外国人力士の活躍とともに相撲は日本の国技として海外に広まるようになり、徐々に知名度が上がってきているようです(前述したように、正確には法令で国技と定められているわけではありません)。中には、自国にはない独特な面白味がある相撲に興味を持ち、観戦のために来日する人もいます。ほかのスポーツに比べて、ルールがシンプルで分かりやすいのも人々を惹きつける理由の一つでしょう。生で見る相撲は迫力抜群なので、気になる方はぜひ来日した際に観戦してみてください。

まとめ

まとめの画像

相撲とは簡単にいえば日本の伝統文化であり、長年人気を誇っているスポーツです。特に大相撲はかつての祭事・神事としての名残を色濃く残しており、力士の動作一つひとつにも意味が込められています。興行として楽しめるように工夫が凝らされているので、相撲に興味を持った方はぜひ生で観戦してみましょう。

ライター

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