「日本で転職したいけど、スケジュール管理の仕方が分からない…」という外国人に向けて、転職活動のスケジュール管理を解説します。効率的なスケジュールを実現させるためには、常に先読みし、メモに残しながら行動することが大切です。自分自身や企業の分析を怠らず、期間目標を設定して取り組みましょう。転職活動は、エントリーから入社までの期間、スケジュール管理が必要です。時間ロスや漏れがないようにしましょう。
目次
転職活動から入社までの流れ
転職活動から入社までのスケジュールは、企業への応募から始まります。常に先読みして行動しましょう。また、在留資格の更新手続きも必要となるため、書類や提出物の用意も万全にしておくことが必要です。
応募や書類選考
エントリーの段階では、履歴書の準備や志望動機を考える必要があります。志望動機を考えるには自己分析や企業分析が必要です。エントリーする前に、早めに始めておきましょう。また、企業によっては、履歴書をWeb上で提出する場合があるため、用紙に添付する写真データも、前もって準備しておくことが大切です。
「日本での転職!書類選考に通過するには?転職したい外国人へポイントを解説」では、書類選考に通過するためのポイントを紹介しています。転職を考える外国人の方はぜひ、参考にしてみてください。
面接
面接前は、イメージトレーニングが必要です。自分自身や企業を分析したうえで、志望動機をスムーズに伝えられるか確認しておきましょう。企業によって二次面接・三次面接と続く場合もあるため、そのことも踏まえて内容を準備しておくと安心です。日程を決める際は必ずメモを取り、企業側に合わせて調整しましょう。
退社準備
退社準備として、在籍中の会社での引継ぎや退社手続きがあります。引継ぎは、在籍する社員に迷惑がかからないよう、前もって済ませましょう。また、退社前は人事部による手続きで社会保険や労働組合の脱退、源泉徴収票の発行などがあります。早めに人事部に伝え、効率的に行動しましょう。
詳しい退職手続きについては「退職の手続きについて知りたい!転職を考える外国人へ流れや必要書類を解説」のコラムをご覧ください。退職手続きが始まるまでの一般的な流れや、退職後の公的な手続きについて知ることができます。
入社準備
入社準備では、契約書・誓約書などのサインや給与振込口座の登録などの手続きがあります。上司の指示に従い、迅速に対応しましょう。また、入社前に一定の休息期間をもうけて、次の職場に向けて頭を切り替える時間を作るのもおすすめです。
内定後の準備について詳しく知りたい方は「日本で転職を考える外国人に内定後の流れを解説!」をチェックしましょう。
在留資格に関する手続き
転職時には在留資格の更新を行う必要があります。出入国在留管理局へ在留カードを持参のうえ、転職後14日以内に「所属機関の変更の届け出」をしなければなりません。手続きをしないと、20万円以下の罰金や、次回のビザ更新で在留期間が短縮されてしまうことがあるため、注意しましょう。
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転職活動から入社までの一般的な平均時間
転職活動から入社までの平均時間は、おおよそ「3ヵ月~6ヵ月」といわれています。期間を定めておくと計画的に時間を使いやすいため、目標とする期間や時期を設定し、その目標に向けて行動しましょう。
転職のスケジュール計画に必要な準備
前もって、在留資格が取れる職務内容を確認しておきましょう。また、自己分析や企業分析などは企業選択をするためにも必要です。時間に余裕を持つために、在籍中の職場での引継ぎは早めに済ませておきましょう。以下で具体的に解説します。
自分が取得可能な在留資格でできる仕事を確認しておく
外国人が転職する場合、日本の教育機関で専攻した内容や今までの職務経験によって取得可能な在留資格が決められます。今までの仕事と異なる仕事を希望しても、条件によっては在留資格の変更許可が下りないこともあるので注意が必要です。自分のできる分野の仕事をよく確認したうえで、業界や企業選びを進めましょう。
自己分析をして自分を客観視する
自己分析は転職活動をするうえで重要です。今後の目標、企業を選択するうえでの優先順位などは、自分のことを知らなければ的確に考えることは難しいでしょう。。また、自分の得意分野や長所、これまでの経験など、次に働く企業で活かせる部分もピックアップしておくと企業選択をしやすくなります。
企業分析をして会社を理解する
企業分析をして、会社への理解度を深めましょう。企業理念や教育方針、福利厚生など詳しい情報は企業の公式サイトで確認できます。また、口コミを調べることも企業分析のひとつです。「これまで培った経験を活かせそうな企業か」「上司と良好な関係を築けそうか」など、実際に働く自分をイメージすると良いでしょう。
引継ぎ業務は前もって済ませる
在籍中の会社での引継ぎ業務は、前もって済ませておきましょう。スケジュールに「引継ぎ時間」を組み込み、しっかりと時間を指定しておくと後で慌てずに済みます。周囲に迷惑をかけずに、気持ちよく次の職場へ送り出してもらえるようにしましょう。
転職活動のスケジュールを効率的に組むには
転職活動を効率的進めるために、常に状況を先読みして行動しましょう。そのためには、手帳やスマホにスケジュールを書き出して可視化するのがおすすめです。以下の説明を参考にしてください。
常に先読みして動く
常に先読みするといっても、「焦る」ということではありません。先を予測して冷静に行動する「想像力」が大切です。必要な書類は早めに準備しておく、自己分析はエントリー前に行うなど、先回りして想像・実行するとよいでしょう。選考中は合否を決めつけず、どちらになった場合でも次の行動ができるように準備しておきましょう。
手帳やスマホにスケジュールを書き出し可視化する
転職活動のスケジュールを手帳やスマホなどで可視化すると管理がしやすくなります。面接の日程調整や書類を提出する期日など、必要なことは書き残しましょう。頭で思い出していると効率が悪いうえ、忘れてしまう可能性も高まります。緊張感をもつためにも、スケジュールを可視化することが大切です。
転職活動のスケジュールの失敗例
転職活動のスケジュール失敗例には、内定通知が来る前に退職してしまう、今後のことを考えず目の前で精一杯になってしまうなどがあります。スケジュールの管理不足も失敗のもとになるでしょう。以下で解説します。
内定が出る前に退職してしまう
内定が出る前に退職してしまうと、いざ通知が来て不採用だった場合に「退職しなければよかった」と後悔してしまいます。収入が途絶えてしまうため、焦らず冷静に判断しましょう。
今後のことを考えず目の前のことに集中しすぎる
今後のことを考えず目の前のことに集中しすぎてしまうと、視野が狭くなり先読みができません。また、在籍中の会社での引継ぎ業務もあるため、転職活動は多忙を極める場合があります。常に先のことを考え、余裕をもっておくことが大切です。
スケジュールを忘れてしまう
前述のとおり、手帳やスマホなどにメモをすることは社会人としての基本です。「メモがなく、忘れてしまった」となると再度企業に聞き直す必要があります。時間の効率が悪くなり、企業から計画性やスケジュール管理能力がない人という印象を持たれてしまうでしょう。
まとめ
転職活動を効率的に進めるには、ある程度の「管理能力」が必要です。そのため、いかに「メモで可視化して分かりやすくしておくか」がポイントとなります。転職活動は期間目標を設定し、隙間時間を有効に使うことが大切です。