祝日とは法律により定められた休日で、「国民の祝日」といいます。日本で生活していると、「今日はなぜ休みなのか」「休みの日はいつなのか」と気になる人もいるでしょう。
このコラムでは、2024年の日本の祝日についてカレンダーで詳しく紹介します。また、大型連休や3連休、振替休日についても解説。日本の祝日の意味や日付を知って、休みの日を楽しみましょう。
目次
日本の国民の祝日とは
日本の国民の祝日は、法律により定められた休日です。「国民の祝日に関する法律」第1条では、国民の祝日は「美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」としています。また、国民の祝日は休日にすることが法律で定められているため、学校や官公庁、土日祝休みの企業は休みです。
祝日の振替休日とは？
振替休日とは、国民の祝日が日曜日に当たるときに、別の日に振替られた休日のことです。たとえば、日曜日が国民の祝日に当たった場合、翌日の月曜が振替休日です。振替休日は祝日法により、「祝日後の最も近い国民の祝日でない日を休日とする」と定められています。しかし、祝日が土曜日に当たる場合は振替休日とはならないため、間違えないようにしましょう。
参照元 内閣府「国民の祝日について」
ピックアップ記事
2024年の大型連休
祝日や休日が連続する期間を「大型連休」といいます。大型連休を早めに知っておくことで、旅行や長期休暇の予定が立てやすくなります。ここでは、2024年の大型連休を紹介するので、参考にしてください。
ゴールデンウイーク【4月～5月】
2024年のゴールデンウイークは、4月27日（土）～4月29日（日）と5月3日（金）～5月6日（月）です。それぞれ、3連休と4連休に分かれているため、2つの連休に挟まれた4月30日（火）～5月2日（木）に休みを取ることで、最長10連休にできます。
大型連休中は、飲食店や接客などの業種によっては繁忙期となる場合もあります。休みを取る際は、早めに勤務先の上司に相談しましょう。
お盆休み【8月】
お盆休みは、盆入りの8月13日（火）～盆明けの8月16日（金）の4日間とするのが一般的です。2024年は、8月11日（日）に「山の日」があるので、8月12日（月）は振替休日です。そのため、8月10日（土）～8月12日（月）の3連休の後にお盆休みが始まります。また、盆明けが金曜日にあたることから、お盆休みの前の3連休を合わせると、8月10日（土）～8月18日（日）で最長9連休の休暇が可能です。
一方で、お盆休みは法定休日ではないため、職種や地域によっては休みが異なる場合もあります。ホテルや観光地で働いている人は繫忙期となる場合もあるため、お盆休みの予定が知りたい人は、勤務先に就業日を確認しましょう。
日本の行事やイベントについて詳しく知りたい方は、「日本の行事やイベントを英語で紹介！季節のお祝いや祭りについて理解しよう」のコラムを参考にしてください。
年末年始【12月～1月】
2024年の年末から2025年の年始にかけての正月休みは、12月28日（土）～1月5日（日）までの最長9連休の休みが可能です。日本では一般的に12月28日が仕事納めで、1月4日が仕事始めとされています。2024年のカレンダーでは、仕事納めも仕事始めも土曜日のため、最長9日間の大型連休が取得可能です。
コンビニなど年中無休の職場でアルバイトをしている人は、年末年始も勤務する可能性があります。年末年始に帰省する予定がある人は、早めに上司に相談しましょう。
2024年の3連休は？
3連休とは3日連続した休みで、2024年は10回あります。2024年の3連休をチェックして、予定を立てるのに役立てましょう。
【1月】1月6日（土）〜1月8日（月）
【2月】2月10日（土）〜2月12日（月）・2月23日（金）〜2月25日（日）
【4月】4月27日（土）〜4月29日（月）
【7月】7月13日（土）〜7月15日（月）
【8月】8月10日（土）〜8月12日（月）
【9月】9月14日（土）〜9月16日（月）・9月21日（土）〜9月23日（月）
【10月】10月12日（土）〜10月14日（月）
【11月】11月2日（土）〜11月4日（月）
2024年は、2月と9月に3連休が2回あります。9月は前後の3連休の間の平日に休みを取って、連休を延ばすことも可能です。大型連休はどこに出かけても混雑が予想されるため、3連休や有給休暇を利用した休みを楽しむのも良いでしょう。
日本の年中行事について詳しく知りたい方は、「日本の年中行事や伝統行事を一覧で解説！特別な日の風習や行事食とは？」のコラムを参考にしてください。
2024年の祝日【1月～6月】
ここでは、2024年の1月から6月までの国民の祝日を紹介します。
2024年1月の祝日
2024年の1月の祝日は、1日の「元旦」と8日の「成人の日」です。
1月1日の「元旦」は、新しい年の訪れを祝う日です。日本では、縁起の良い食べ物をお重に詰めた「おせち」やもち入りのスープ料理「お雑煮」を食べます。神社や寺院に初詣に行く人もいるでしょう。なお、国民の祝日は元旦のみですが、1月3日までの「三が日」を休日にしている企業も多くあります。
「成人の日」は1月の第2月曜と決まっており、2024年は1月8日です。成人を祝い励ます日で、多くの市町村で式典が行われます。女性は振袖、男性は袴やスーツを着て式典に出席するのが一般的です。なお、雪が多く降る地域では夏に式典を行う場合もあります。
「成人の日」について詳しく知りたい方は、「成人の日はどのような祝日？成人式についても解説」のコラムを参考にしてください。
2024年2月の祝日
2024年2月の祝日は、11日の「建国記念の日」と23日の「天皇誕生日」です。
毎年2月11日は「建国記念の日」です。日本の建国をしのび、国を愛する心を養う日とされています。なお、混同されがちですが、名称は建国記念日ではありません。祝日の名称を建国記念日とすると、「日本が建国された日」といった意味になってしまうためです。実際に日本を建国した日は定かではなく、あくまで建国記念の日は「建国をしのぶ（祝う）日」とされています。2024年の「建国記念の日」は日曜日に当たるため、翌日の月曜日が振替休日です。
毎年2月23日は「天皇誕生日」です。2018年までは、昭仁上皇陛下の誕生日である12月23日が祝日でした。しかし、2019年5月に徳仁天皇陛下が即位されたことにより、「天皇誕生日」は、2月23日に変わりました。
2024年3月の祝日
2024年3月の祝日は、20日の「春分の日」です。
「春分の日」は、自然をたたえ、生物をいつくしむ日とされています。春の訪れの合図といえるでしょう。春分の日は、昼夜の時間がほぼ同じになります。また、春分の日は前年の2月1日に発表され、3月20日もしくは21日になることが多いようです。国立天文台が天文学に基づいて太陽の位置を観測し、春分の日の日付を決めています。
2024年4月の祝日
2024年4月の祝日は、29日の「昭和の日」です。
毎年4月29日は「昭和の日」です。もともと「昭和の日」は、昭和天皇の誕生日でした。のちに、昭和天皇が崩御されたあとも、激動の時代だった昭和に思いをよせる日として残されています。
2024年5月の祝日
2024年5月の祝日は、3日の「憲法記念日」、4日の「みどりの日」、5日の「こどもの日」です。
5日が日曜日と重なっているため、6日が「こどもの日」の振替休日となっています。5月3日の「憲法記念日」は、日本国憲法が施行された日を記念して作られました。続く5月4日の「みどりの日」は、もともと昭和天皇の誕生日とされていた祝日です。自然を愛した昭和天皇にちなんで、自然に親しみ恩恵に感謝する日と定められました。
5月5日の「こどもの日」は「端午の節句」の日でもあります。端午の節句は鯉のぼりや兜を飾って男の子の成長を祝う日ですが、こどもの日に性別の区別はありません。すべての子どもの成長と幸せを願う日です。
2024年6月の祝日
6月は、祝日がない月です。
過去には、6月に祝日を作ろうとする動きもありました。しかし、「株主総会をする企業が多い」「そもそも日本は諸外国と比較して祝日が多い」などの理由から見送られています。
2024年の祝日【7月～12月】
ここでは、2024年の7月から12月までの国民の祝日を紹介します。
2024年7月の祝日
2024年7月の祝日は、15日の「海の日」です。
「海の日」は7月の第3月曜日と定められており、2024年は7月15日です。海の日は、海の恩恵に感謝し、海に囲まれた日本の発展を願う日とされています。なお、もともとは明治天皇が灯台巡視船「明治丸」で青森から函館を経由し、無事横浜港に帰着されたのを記念する日でした。
海の日には、海水浴場がオープンする「海開き」や海にちなんだイベントが多数開催されます。
2024年8月の祝日
2024年8月の祝日は、11日の「山の日」です。
2024年は「山の日」が日曜日と重なっているため、翌日12日の月曜日が振替休日になります。「山の日」は毎年8月11日です。2016年に「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」として定められました。山の日が8月11日になったのは、「8」を漢字にすると「八」になり、山のかたちに見えることと、「11」が木々の立ち並ぶ様子を連想させるためです。
2024年9月の祝日
2024年9月の祝日は、16日の「敬老の日」と22日の「秋分の日」です。
毎年9月の第3月曜日は「敬老の日」で、2024年は16日です。敬老の日は、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日として定められました。孫が祖父母に贈り物をしたり、家族で食事に行ったりして過ごすのが一般的です。
「秋分の日」は、春分の日と同じく国立天文台が観測して毎年決定する祝日です。2024年は9月22日が秋分の日になりました。日曜日と重なったため、翌日の月曜日が振替休日です。秋分の日は秋のお彼岸でもあり、祝日法では「先祖をうやまい、なくなった人をしのぶ」日とされています。お墓参りに行ったりおはぎを食べたりして、先祖に思いを馳せる日です。
2024年10月の祝日
2024年10月の祝日は、14日の「スポーツの日」です。
毎年10月の第2月曜日は、「スポーツの日」です。2024年は10月14日が「スポーツの日」になりました。スポーツの日は1964年10月10日に東京オリンピックが開催されたのを記念した「体育の日」が、2020年に名称変更されてできた祝日です。スポーツの日には「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」という目的があります。
「芸術の秋」や「スポーツの秋」について詳しく知りたい方は、「「芸術の秋」の由来とは？文芸誌『新潮』で広まった言葉！」「スポーツの秋の由来を解説！運動・食欲・読書などおすすめの過ごし方も紹介」のコラムを参考にしてください。
2024年11月の祝日
2024年11月の祝日は、3日の「文化の日」と23日の「勤労感謝の日」です。
毎年11月3日は「文化の日」で、日本国憲法が公布されたのを記念しています。日本国憲法が平和と文化を重んじているため、文化の日と名付けられました。なお、半年前の5月3日の憲法記念日は日本国憲法が「施行」された日です。施行日は「効力を発揮した日」、公布日は「広く一般に周知された日」との意味があります。文化の日には、入場料を割り引いたりイベントを行ったりする美術館や博物館が多いようです。
11月23日は「勤労感謝の日」で、祝日法では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日とされています。要約すると、「働いている人や生産物に感謝をしよう」という日です。子どもは、働く親にプレゼントをしたり家事を手伝ったりして感謝の気持ちを表します。
2024年12月の祝日
12月は、祝日がない月です。
2018年までは12月23日が天皇誕生日で祝日とされていました。2019年に昭仁上皇陛下が徳仁天皇陛下に譲位したため、12月は祝日法で定められた祝日はなくなりました。しかし、毎年12月28日ごろからほとんどの企業や官公庁が年末休みに入ります。
まとめ
2024年の1年間で、祝日は11回あります。ただし、カレンダー上では祝日とされていても、出勤日とする企業もあるため、勤務先に確認しておきましょう。日本の祝日には、それぞれ深い意味や強い願いが込められています。また、祝日には各地で楽しいイベントが行われることも多いので、参加してみるのもおすすめです。
