外国人採用のメリットは6つ!雇用の流れを企業向けに解説

2022年09月21日
WeXpats Bizは技能実習/特定技能の外国人採用・雇用支援サービスを提供しているLeverages Global Supportの関連サイトです。行政書士監修の下、外国人採用の現場で役立つ情報を発信しています。
濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

「国内だけでは十分な人材確保が難しい」「外国語を話せる人材を雇用したい」などの理由で、外国人採用を検討している企業もあるでしょう。しかし、外国人雇用ならではの課題や注意点もあるため、企業はメリット・デメリットを把握したうえで、慎重に採用の判断を行う必要があります。このコラムでは外国人を採用するメリットと注意点をあわせて解説。外国人を雇用したい企業は、採用活動や受け入れ準備の参考にしてみましょう。

目次

  1. 外国人を採用するメリット6選
  2. 外国人採用を行う企業は増加傾向にある
  3. 外国人採用では在留資格に注意が必要
  4. 外国人を採用する企業は受け入れ体制を整えよう
  5. まとめ

外国人を採用するメリット6選

企業が外国人を採用するメリットは、社内の活性化や海外進出のきっかけ作りなどさまざまです。国内での人材確保が難しい企業も、海外に間口を広げれば優秀な人物を採用できる可能性があります。

1.海外進出がしやすい

海外進出を目標とする企業が外国人採用を行う場合、取引したい国との関係を構築したりグローバル人材を確保できたりというメリットがあります。日本国外にビジネスの場を広げたい企業は、外国人の採用により力を入れたほうが良いでしょう。主な取引先となる国で生まれ育った外国人を採用すれば、相手国のリアルな内情を把握できるため、企業同士のやり取りがスムーズになります。また、採用した人材の語学力が高い場合、交渉担当の窓口を任せることも可能です。

2.ダイバーシティの実現につながる

価値観や生活様式が異なる外国人は、社内の多様性を高める存在です。人種や性別、障がいなど人ぞれぞれ生まれ持った属性は異なります。特性に関わらず幅広い人材を採用することで、社内の多様性が増し、それぞれの個性を活かして働ける環境を実現できるでしょう。外国人採用も、ダイバーシティを実現するのに必要なプロセスの一環です。社員の多様性を尊重し、企業をより良い形へと発展させたいと考えているのであれば、外国人採用はメリットがあるでしょう。

3.複数の言語に対応できる

海外は日本よりも言語教育が進んでいる国が多く、バイリンガルやトライリンガルが珍しくありません。本人の母国語や日本語のほかにも言語を習得している外国人は、海外企業と自社をつなぐ架け橋となるでしょう。外国人相手の取引や通訳・翻訳といった業務も任せられるのは、企業にとってメリットといえます。

4.労働環境を改善するきっかけになる

外国人を採用する際は、社内の受け入れ体制を整える必要があるため、必然的に労働環境の見直しが発生します。外国人だけでなく日本人も働きやすい環境を整えるきっかけになるので、企業内部からの評価アップにもつながるでしょう。また、日本での就職を志している外国人は仕事に対する熱意が高いため、業務に前向きに取り組む傾向が強く、周囲の士気を高めてくれる可能性があります。人材確保と社内の労働環境の改善を両立できるので、外国人採用は企業に取ってメリットが大きいといえるでしょう。

5.優秀な人材を確保しやすい

優秀で伸びしろのある人材を発掘できるのは、外国人採用を行うメリットの一つです。日本国内は少子化の影響で売り手市場となっており、大手企業でも優秀な人材を確保するのが難しくなっています。そのため、優秀な人材を雇用したい企業には外国人採用がおすすめです。治安の良さや安定した収入、生活環境などを理由に日本での就職を希望する外国人もいます。就労意欲が高く、若手で優れた人材の確保も可能です。日本人採用で十分な人材を確保できなかったり人手不足で悩んでいたりする企業は、外国人採用を視野に入れてみましょう。

6.企業規模や立地に関わらず採用しやすい

海外から来日する外国人は、日本人に比べて地方や中小企業への考え方がフラットなので、企業規模や立地に不安がある企業も採用しやすいのがメリットです。日本で働きたいと考えている外国人は、地域に対するこだわりが少なく、条件がマッチすれば地方の企業にも応募する傾向にあります。また、「安定した会社で働きたい」「経験を積んでキャリアアップしたい」という考えの人が多いため、評価制度やキャリアプランが充実している企業が人気です。外国人を採用したい中小企業は、自社の評価システムやキャリア設計に力を入れることをおすすめします。

外国人採用に置けるデメリットも知りたい方は、あわせて「外国人を雇うメリット・デメリットは?雇用時の流れも解説」を参考にしてください。

外国人採用を行う企業は増加傾向にある

日本での就職を希望する外国人は年々増えており、比例するように採用の間口を海外にまで広げる企業も増加しています。厚生労働省が公表している「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ」によると、2021年10月時点で外国人労働者を雇用する事業所は285,080ヶ所です。外国人労働者数も事業所数も、外国人雇用状況の届出が義務化されてから過去最高を記録しています。外国人採用を行う事業所は増えつつあるので、優秀な人材を確保したい企業は早めに受け入れ体制を整え、雇用できるように準備しましょう。

参照元
厚生労働省「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)

外国人採用では在留資格に注意が必要

外国人を採用する際は、就労可能な在留資格を所持しているか、今後取得できるかが重要なポイントです。日本で働く外国人労働者は、必ず職業や業務に応じた在留資格を得なければなりません。在留資格がなかったり就労が認められていなかったりする外国人を雇用した場合、不法就労助長罪に問われるので採用前に確認しておきましょう。

在留資格の種類

外国人が日本に滞在するには在留資格が必要です。在留資格には、大きく分けて就労資格と非就労資格、居住資格があります。このうち、日本での就労が認められているのは就労資格と居住資格です。なお、非就労資格を持つ外国人は資格外活動許可を得れば一定の制限のもと就労が認められます。

外国人の在留資格の種類は在留カードで確認できるので、採用面接の際に必ずチェックしましょう。「留学」や「特定活動」の在留資格を持つ外国人をアルバイト・パートなどで採用する際は、在留カードの裏面にある資格外活動許可の欄もあわせて確認してください。

在留資格の期限

在留資格には3ヶ月・6ヶ月・1年というように、期限が設けられています。在留期限が切れている外国人を雇用すると不法就労助長罪に問われるので、採用活動を行う企業は注意しましょう。なお、在留期間は期限切れになる約3ヶ月前から更新申請が可能です。雇用期間中に外国人の在留期間が満了する可能性もあるので、更新忘れがないように企業側でも期限を把握しておきましょう。在留期間の更新のために企業が用意する書類もあるので、手続きの際に慌てないよう、あらかじめ知識を身につけておくことをおすすめします。

在留カードには、在留資格や期限以外にも外国人採用を行ううえで重要な項目が記載されています。「在留カードに記載されている項目とは?企業向けに確認すべきポイントを解説」を参考に、雇用しても問題ない外国人かを確認しましょう。

外国人を採用する企業は受け入れ体制を整えよう

外国人採用は日本人採用とは異なるルールが存在します。働きやすい環境を整えたりマニュアルを整備したりとやることが多いので、外国人採用を検討している企業は余裕をもって受け入れ準備を行いましょう。

外国人雇用のルールを確認する

企業が外国人を雇用する際のルールは、厚生労働省がまとめています。外国人採用を行う企業は、事前に確認しておきましょう。外国人の給料や待遇は同じ仕事を行う日本人と同等以上に設定するのがルールです。外国人だからといって、不当に給料を下げたり長時間労働させたりするのは法律に反します。同じ従業員として対等に接しましょう。また、外国人を雇用する企業はハローワークへの届け出が義務づけられています。届出を怠った場合、30万円以下の罰金が科せられるので必ず手続きを行ってください。

外国人向けの業務マニュアルを用意する

外国人向けに英語や中国語、ベトナム語などで作成した業務マニュアルを用意しておくと、仕事を教えるのがスムーズになります。マニュアルの整備には時間が掛かるので、外国人採用を決めた時点でメジャーな言語は用意しておくと良いでしょう。社内に外国語が堪能なスタッフがいる場合は、マニュアル作成を手伝ってもらうのも一つの方法です。

日本人従業員への周知を行う

外国人採用を行い、受け入れが決まった場合は事前に従業員への周知を行いましょう。外国人は日本人と異なる文化圏で生活してきたため、仕事の進め方やコミュニケーション方法が異なる可能性があります。お互いを尊重し、スムーズに仕事を進められるよう、外国人の入社前に従業員向けにガイダンスを実施しましょう。外国人に企業になじんでもらうためにも、異文化理解の促進は大切です。入社する外国人の母国について調べ、社内で適切な対応ができるように備えておきましょう。

入社前に不安や疑問がないか確認する

外国人を採用する際に、入社にあたって不安や疑問がないか確認するのも重要です。慣れ親しんだ国を離れて働くのは、本人にとって強いストレスになる可能性があります。受け入れ企業としてできる限りのフォローを行えるように、事前にヒアリングを行いましょう。また、入社前に日本の基礎知識や価値観、企業の社風などを伝えるのも外国人が気持ちよく働くために必要です。自社で解決できない質問や相談を受けたときは、外部の外国人雇用サポートを行う企業と契約するのも良いでしょう。十分な支援体制が整っている企業は、外国人にとって働きやすい環境といえます。

参照元
厚生労働省「外国人の雇用

まとめ

外国人採用は人材を確保したい企業にとってメリットが大きい一方、受け入れのために必要な準備や手続きが多いのも事実です。メリット・デメリットを比較したうえで、外国人採用を行うか考えてみましょう。なお、近年外国人採用を行う企業が増えているため、受け入れを行う際は早めの準備をおすすめします。