ビザを持つ外国人が払う税金とは?滞納した場合の在留資格への影響を解説

2022年11月08日
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濵川恭一 (監修)
外国人専門の人材ビジネス会社勤務を経て、外国人のビザ専門行政書士事務所を設立。専門分野は、就労ビザ申請、外国人採用コンサルティング。著書に、「これ1冊でまるわかり!必ず成功する外国人雇用」、「実務家のための100の実践事例でわかる入管手続き」等がある。 http://svisa.net

就労ビザや短期滞在ビザを持って日本に入国し、仕事をしている外国人には日本人と同じく納税の義務が発生します。しかし、納税の仕組みが日本人と全く同じというわけではありません。外国人雇用を行う企業はその複雑さに戸惑うこともあるでしょう。そこで、このコラムでは外国人が支払う税金について解説します。給与から税金を天引きできるのか、所得税や住民税はどのように算出されるのか知りたい方は参考にしてください。


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目次

  1. 日本で働く外国人には納税の義務が課される
  2. 税金は外国人労働者の給与から天引き可能
  3. 就労ビザを持つ外国人が払う税金
  4. 税金を滞納していると在留資格の更新が難しい
  5. まとめ

日本で働く外国人には納税の義務が課される

日本で働く外国人には納税の義務が課されるの画像

雇用形態を問わず、日本で働いて収入を得ている外国人には納税の義務が課されます。日本に1年以上住んでいる居住者はもちろん、非居住者の外国人も納税の対象です。ただし、滞在期間が183日以内であり、雇用主から費用処理を受けていない非居住者には、短期納税者免税制度が適用されます。免税を受けられる外国人労働者もいるので、企業は制度を詳しく把握しておきましょう。なお、永住者の外国人は一般的な日本人と同じように、すべての所得が課税対象です。

外国人労働者が支払う税金とは?外国人雇用を考える企業に解説」では、これから外国人雇用を行う企業向けに税金について解説しています。ぜひ、外国人労働者にまつわる税金を理解するのに役立ててください。

参照元
国税庁「短期滞在者免税の要件である滞在日数の計算

税金は外国人労働者の給与から天引き可能

税金は外国人労働者の給与から天引き可能の画像

日本人と同じく、外国人労働者が支払うべき税金も給与から天引きできます。源泉徴収を行い、所得税や住民税を差し引きましょう。居住者の場合は日本人と同じように、給与所得の源泉徴収税額表に基づいて源泉徴収税を天引きし、年末調整で過不足のないように清算します。
非居住者の場合は、原則20.42%の税率で源泉徴収を行いましょう。基本的に企業が源泉徴収を行ったあとすべきことはありませんが、非居住者の場合は出身国によって「租税条約」が適用される可能性があります。非居住者の外国人労働者が届出書を提出すれば、免税を受けられる場合があるのです。租税条約について詳しく知りたい方は、財務省のWebサイトをご覧ください。

参照元
財務省「租税条約に関する資料

就労ビザを持つ外国人が払う税金

就労ビザを持つ外国人が払う税金の画像

就労可能な在留資格(ビザ)を持って働く外国人が払う税金は、所得税と住民税です。税金は国税と地方税の2つに区分されます。国税の中でも所得にかかる税金が所得税です。住民税は地方税で、都道府県と市区町村に納める2つの税金を合算しています。

所得税

所得税は原則として下記のように計算されます。

(収入-経費-所得控除)×税率(超累進課税5%~45%)-控除額(税率により異なる)

外国人の所得税を計算するときも、基本的に上記の計算式を使って納税額を算出します。ただし、日本人とは所得税の算出方法が異なるケースもあるので、外国人雇用を行う企業は注意が必要です。

税率は在留期間で区分される

外国人も日本人と同様に所得税が課税されますが、居住者か非居住者かで税率が異なります。居住者とは、日本国内に住所があるか、現在まで引き続いて1年以上「居所」がある個人のどちらかです。一方、非居住者とは、居住者以外の個人です。分かりやすく在留期間で区分すると、1年以上の在留期間を持つ外国人は居住者、1年未満は非居住者と分けられます。

日本での滞在期間が1年未満の外国人を雇用している企業は、外国人労働者がどちらに属するのか確認しましょう。居住者・非居住者を判定する基準は、国税庁のWebサイトで確認できます。

基本的には日本人社員と同じ扱い

居住者に該当する在留資格が1年以上ある外国人は、通常の日本人社員と同様に年末調整を行います。税率も日本人と同じく、超過累進税率です。一方で、非居住者の外国人は源泉徴収所得税20%(復興特別所得税を加えて20.42%)が適用されます。確定申告の必要はありません。なお、研修ビザを持って働く外国人は、入国する際に申告した研修手当を超えなければ、課税対象から外れます。

確定申告が必要なケースもある

医療費控除や配当所得、20万円以上の副業収入がある居住者の外国人は、年末調整では還付が行われないため確定申告を行う必要があります。また、あまり見られないケースですが、非居住者である外国人が日本国内において不動産収入がある場合も確定申告が必要です。

二重納税が必要な外国人もいる

海外からの所得は、その国の税金も賦課されるため、問題となるのが二重納税です。居住者に該当する外国人は、日本国内だけでなく、海外からの所得についても所得税を支払わなければならない可能性があります。二重納税は、日本で働く外国人にとって頭を悩ませる問題です。しかし、日本と租税条約を締結している国であれば、納税額を申告すれば所得税額から控除を受けられるため、二重納税を回避できます。この控除は「外国税額控除」といい、税額の範囲は国によって異なるので、企業から外国人労働者に周知しておくと親切です。また、非居住者の外国人も先述したとおり短期滞在者免税制度を利用できる可能性があります。この制度も企業から外国人労働者に教えてあげると良いでしょう。

外国人労働者から納税について相談されたときは、雇用企業としてしっかりサポートするのが大切です。会社と付き合いがある税理士がいる場合は、その方に相談するのも良いでしょう。

外国人が納める所得税はいくら?課税される所得の範囲と所得税の計算方法」のコラムでも、外国人の所得税や住民税について解説しています。外国人が利用できる免税制度も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

参照元
国税庁「No.2012 居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)

住民税

日本で働く外国人も、多くの場合住民税を支払わなくてはなりません。外国人を雇用する企業は、住民税が適用されるケースと税率の計算方法を把握しておきましょう。

外国人に住民税が適用されるケース

住民税を支払う必要があるのは、1年以上の在留資格を持つ居住者の外国人です。非居住者の外国人は住所を持たないため、住民税を納付する必要はありません。ただし、不動産を有している場合は、住民税のうちの均等割のみ負担する必要があります。

住民税を納付するのは、1月1日時点で住居地がある自治体です。前年度の所得が33万円以下の場合は非課税となるため、住民税の支払いが免除されます。

住民税の税率

住民税は、所得割額と均等割額から構成されている税金です。基本的に以下のような計算式で住民税の税率が出されます。

住民税=所得割+均等割(5000円)

所得割=所得金額 -所得控除×自治体が定めた税率-税額控除

均等割は市町村民税の3500円と道府県民税1500円からなりますが、都道府県により税額は若干異なります。また、所得控除は所得税と住民税で内容が違うため、計算の際は注意が必要です。所得割を求めるのに必要な税率は各自治体が公表しています。

税金を滞納していると在留資格の更新が難しい

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納税の義務を果たしていない外国人は、在留資格の更新・変更の際に審査に通りにくくなります。在留資格を更新できないとなれば、外国人労働者は母国に帰るしかありません。
給与から源泉徴収を行っている場合、税金の滞納が発生することは基本的にありませんが、外国人本人に確定申告での支払いをお願いしている場合は注意が必要です。万が一、税金の未納があった場合は外国人本人はもちろん、雇用している企業にも悪影響を及ぼす可能性があります。安定した雇用を続けるためにも、外国人労働者がきちんと税金を納めているか確認しましょう。

まとめ

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外国人労働者も日本人と同じように税金を払う必要があります。居住者か非居住者かで支払う金額が変わるので、納税の仕組みをきちんと確認しましょう。質問されたときにスムーズに答えられる体制があれば、外国人労働者も安心して働けます。
また、税金以外にも外国人を雇用するうえでの必要な手続きや企業側で準備しておくべきことなどは「外国人採用に必要な手続きとは?初めての方も安心!お役立ちガイド」にて解説しています。ぜひご覧ください。