留学生向け!日本での就活ガイド

WeXpats
2023/02/07

留学生の方は学校卒業後、日本で働きたいと考えていますか?留学生の中には、日本での就職を目的とする方も一定数います。日本の就職活動は非常に独特な文化を形成しており、自国との違いに困惑する留学生は少なくありません。そこで、このコラムでは日本独自の就活について解説します。就活スケジュールや事前準備が知りたい方、在留資格を変更する方法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 日本での仕事の探し方
  2. 日本独特の就活文化
  3. 日本の就活スケジュール
  4. 具体的な就活準備の内容
  5. 在留資格変更手続き
  6. 学校卒業後に就職する際の流れ
  7. まとめ
日本での仕事探しで悩んでいませんか?
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日本での仕事の探し方

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大学卒業後、日本でのキャリアに興味がある方は、日本企業に就職するのも一つの方法です。日本で勉強している留学生でも他国の大学に通う大学生でも、日本で働く道はいくらでもあります。

留学生の場合

留学生が日本で就活する方法は年々増加しています。オンライン選考や留学生向けの就職エージェント、日本独自の形式の就活など、就職先を見つける方法はさまざまです。多くの日本企業は留学生の受け入れに前向きなので、良い就職先が見つかるでしょう。

海外新卒の場合

海外の大学を卒業した方が日本で就職するのは、留学生に比べると難易度が高いものの、不可能ではありません。日本で就職するために必要な資格があれば、留学生のようにオンライン選考を受けたり国際的な就職説明会に参加できたりします。また、キャリアフォーラムを通じて、日本企業に就職することも可能です。

留学生が日本で就活する際の問題点は、「外国人留学生が日本で就職活動するときの問題点とは?解決策も紹介!」でまとめています。数多くの留学生が悩むポイントをまとめているので、日本で就職したい方は参考にしてください。

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日本独特の就活文化

日本独特の就活文化の画像

日本の大学や大学院に通う学生の就活は、ほかの国と大きく異なります。多くの国では学校を卒業したあとに就職活動を行うため、学業と並行して選考を受けることはありません。また、企業ごとに選考のタイミングが異なるので、日本のように足並みをそろえた就職活動が行われることもないでしょう。実際に、海外では多くの人々が学校を卒業したあと就職する前に、休暇を楽しみたいと考えています。いつから就活を始めるかは、個人の判断に委ねられているといえるでしょう。
日本の就活は、在学中に就職先を決める「新卒一括採用」方式が主流です。出遅れないように選考のスタート時期を確認しておきましょう。なお、日本の就活は学業と並行して就職活動を行うため、綿密なスケジュール管理が求められます。
日本の就活で新卒一括採用方式が主流なのは、多くの企業で「終身雇用制度」が浸透しているからです。新卒で採用したあと定年まで雇用が確定する制度で、不況によって薄れつつあるものの、現在も日本社会の慣習として色濃く残っています。終身雇用制度があるために、日本では中途採用よりも新卒採用が重視されているので、留学生の方は覚えておきましょう。

日本の就活スケジュール

日本の就活スケジュールの画像

日本の就活のスタート時期は業界や職種によってやや異なりますが、おおむね大学3年生のころから始まります。しっかり情報収集を行い、就活スケジュールを把握して内定獲得を目指しましょう。

就職活動初期の準備

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大学3年生の6月ごろには、自己分析や業界・企業研究、インターンシップを行い、就活の事前準備を済ませておくことをおすすめします。就活が本格的にスタートする2ヶ月前までに、準備を整えておくのが理想です。インターンシップは実際の仕事を体験できる貴重な機会なので、気になる企業で開催されているときは、積極的に参加してみましょう。夏は6〜9月、冬は10月〜翌年2月ごろにインターンシップを行う企業が多いようです。
本格的な就職活動が始まると、自己分析や企業研究、インターンシップへの参加を行っている余裕はありません。気になる求人に応募するまえに、自分の将来と就職先に関する明確なビジョンを持つことが大切です。

就職活動のスタート時期

就職活動のスタート時期の画像

日本の就活が本格化するのは、大学4年生の4月ごろからです。企業説明会やエントリーが始まるので、志望動機を話せるように考えておきましょう。企業説明会では、それぞれの会社が求める人物像や詳細な業務内容を知ることができます。就活に役立つ情報が手に入るので、できるだけ参加するのがおすすめです。なお、気になる企業に応募する際は、エントリーシート(ES)が必要です。提出期限は企業ごとに異なるので、よく確認したうえで提出しましょう。

筆記試験や面接は6月から本格化

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就活の選考・面接が行われるのは、大学4年生の6月以降です。一般的に、選考は9月末ごろまで行われます。選考プロセスはES、履歴書、筆記試験、面接の順で進むことが多いので、それぞれ選考対策を行いましょう。
就活が順調に進めば、9月には内々定が出されます。内定承諾書にサインすれば内定が成立し、10月には内定式に招待される流れです。素行不良の場合、内定が取り消される可能性があるので、内定式が終わったあとも普段の行いに注意する必要があります。

志望企業への就職を実現する就職活動の進め方は、「外国人留学生が知るべき就職活動の進め方!志望企業に採用されるには」で紹介しているのでチェックしてみましょう。日本で就活を行う留学生の現状も解説しています。

具体的な就活準備の内容

具体的な就活準備の内容の画像

日本での就活を成功させるには、適切なスケジューリングと入念な準備が不可欠です。日本の就職活動の慣習に慣れていない留学生の方は、以下のポイントを参考にしてみてください。

自己分析

自己分析の画像

自己分析は、日本の就活において非常に重要視されているポイントです。自分の性格、長所、短所、好き嫌いなどを入念に分析すると、自然と自分自身が就職先に求める条件が明らかになります。自己分析は日本の就活に欠かせないステップです。どのような職場環境を求めているか、どのように社会に貢献できるかを考え、希望する業種や職種を絞り込みましょう。なお、自己分析を行う際には過去の経験・体験を振り返るのも重要です。履歴書の志望動機や自己PRを作成するときに役立ちます。面接では長所だけでなく短所も聞かれるため、マイナスイメージにならない範囲で回答するのに苦労する留学生は少なくありません。そのようなときは、短所が強く表れた出来事とそこから学んだ教訓をあわせて伝えましょう。単純に短所を述べるだけで終わらず、改善策も考えておけば、採用担当者に「しっかりと自己分析ができる人だ」とアピールできます。

業界・企業研究

業界・企業研究の画像

自己分析が完了すれば、希望する業種や職種がはっきりしてくるでしょう。そこで、次のステップでは応募する企業の実態や業界全体の雰囲気を調べます。企業の方針と目標を理解するのは、自分自身との相性を確かめるために重要なポイントです。企業や業界に関するニュースをチェックして、徹底的に調べましょう。SNSや企業の評価サイトなどを確認して、実際に働く従業員の声をチェックするのも良い方法です。多角的に情報収集を行えば、平均年収の範囲や福利厚生、従業員の満足度、業界内での企業の立ち位置などが明らかになります。
業界・企業研究は選考や履歴書の準備にも役立つので、入念に調査を行いましょう。また、日本企業が外国人を採用する際は、日本人とは異なる能力やスキルを求めている可能性があります。たとえば、海外への事業拡大を検討している企業なら、複数の言語を話せる人材やネイティブスピーカーを雇用したいと考えているでしょう。そのため、日本で就活を行う際は業界・企業研究で得られた情報をベースに、自分の強みをアピールすることをおすすめします。

OB・OG訪問

OB・OG訪問の画像

OB・OGとは「Old Boy」「Old Girl」の略称で、日本ではすでに就職している卒業生を指します。OB・OGとの面談は、志望企業の内情を知る絶好の機会です。特に会社説明会や面接では聞きにくい情報も聞けるので、詳しく知りたい方は参加してみると良いでしょう。また、直接志望企業に関りがなくても、同じ業界に属する企業から上方法を得られることもあります。業界や企業が自分に適しているか見極めるために、OB・OG訪問を活用しましょう。

インターンシップ

インターンシップの画像

日本のインターンシップはアメリカやヨーロッパとは異なり、採用に直結することはほとんどありません。しかし、実際の企業の内情を把握するのに役立つので、積極的に参加する就活生が多いようです。希望する職種で求められるスキルや能力は何か、日本社会にはどのような文化が存在するかを知る良い機会なので、興味がある留学生はインターンシップに応募してみましょう。就活に必須なプロセスではありませんが、参加しておくと選考や面接で有利に働きます。

日本語能力の向上

日本語能力の向上の画像

留学生を採用する日本企業の多くは、外国人にも一定の日本語能力を求めています。外国人採用を行う日本企業の主な目的は、日本人との円滑なコミュニケーションや通訳が可能な人材の確保です。JLPTの基準でいえばN2レベルの日本語能力を求める企業が多いので、就活が本格化する前に日本語に関する試験を受けておくと良いでしょう。
日本のビジネスシーンでは、正しい敬語を話せる必要があります。特に営業職やサービス業では、適切な言葉遣いや敬語でのコミュニケーションが欠かせません。面接の場で日本語能力の高さをアピールできるように、ビジネスで役立つ敬語を勉強することをおすすめします。

日本語の履歴書の作成

日本語の履歴書の作成の画像

日本で就活する以上、履歴書は日本語で作成する必要があります。履歴書は就職活動において重要な書類です。大学の生協や書店、コンビニなどで履歴書を購入できるので、テンプレートに従って内容を記入しましょう。日本の履歴書には顔写真や氏名、住所などの個人情報を記入する欄があります。海外の履歴書とは作成方法が異なるので、書き方を調べてから記入してください。

面接対策

面接対策の画像

書類選考や筆記試験を通過したあとは、志望企業の採用担当者との面接があります。入退室時のマナーを習得したり受け答えの練習をしたりして、本番に臨みましょう。面接で質問される内容はある程度決まっています。質問の受け答えはESや履歴書の内容をベースに、一貫性をもって答えましょう。
面接の形式は企業によって異なり、1on1形式やグループ形式、プレゼンテーション形式、ディスカッション形式などがあります。面接の形式は基本的に事前に告知されるので、あらかじめ対策を考えておきましょう。面接では、緊張しすぎず具体的に自分をアピールすることが大切です。身だしなみや話し方、視線などはよくチェックされるポイントなので、面接練習のときから気をつけておきましょう。なお、留学生の場合は日本に来た理由や母国の好きなところを質問される可能性があります。どのような質問が来ても回答できるように、面接練習を行いましょう。

日本の就活の概要と必要な準備は、「日本の就活の流れや必要な準備とは何か?外国人留学生に向けて解説」でも紹介しています。就活を成功させたい方は、あわせて確認してみてください。

在留資格変更手続き

在留資格変更手続きの画像

日本での就活が成功したら、速やかに在留資格を変更しましょう。在留資格の変更は、必ず入社日までに済ませておく必要があります。留学生が保有する在留資格は「留学」です。就労が認められていないため、日本で就職するには就労可能な在留資格に変更しなければなりません。在留資格の変更手続きには1〜2ヶ月ほど掛かるので、入社日に間に合うよう逆算して行動しましょう。

学生ビザから就労ビザへの変更方法

学生ビザから就労ビザへの変更方法の画像

在留資格の変更は、地方出入国在留管理官署で行います。なお、マイナンバーカードがあればオンラインでも手続きが可能なので、来所が難しい方はオンライン申請を活用してください。
在留資格の変更手続きが入社日までに終わらない場合、日本で働くことはできません。速やかに入社する会社に連絡し、状況を説明しましょう。在留資格の変更手続きに必要な書類は以下のとおりです。

自分で用意する書類

  • 在留資格変更許可申請書(申請者側)
  • パスポート
  • 在留カード
  • 裏に名前を書いた写真(4x3cm)
  • 履歴書
  • 申請理由書(任意)
  • 4,000円(申請が承認された場合)

就職する企業が用意する書類

  • 在留資格変更許可申請書(会社側)
  • 雇用契約書の写し
  • 企業の登録情報の謄本
  • 財務諸表の写し
  • 会社パンフレット
  • 採用理由証明書(任意)

学校が用意する書類

  • 卒業証明書の原本(または卒業見込証明書)
  • 成績証明書

書類に不備がある場合、在留資格の変更手続きに掛かる時間が延びます。提出前に書類がそろっているかチェックしましょう。

学校卒業後に就職する際の流れ

学校卒業後に就職する際の流れの画像

在学中に就職先が見つからず、卒業後も日本に残って就職活動を続けたい留学生は、在留資格「特定活動」へ変更手続きを行いましょう。特定活動とは、法務大臣が特定の活動を行う外国人個々に付与する在留資格です。日本の大学を卒業した留学生で、就職のために引き続き日本に滞在することを希望する人は、特定活動9に該当します。在留期間は最長1年なので、期間内に就職を実現しましょう。
必要な書類は上記で紹介したものと同じです。また、就職活動を継続していることを証明する書類も必要なので、エントリーシートや大学の推薦状を提出しましょう。大学からの書類は機関によって異なる場合があるので、事前に確認・準備してから出願してください。

まとめ

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日本の就活は海外と大きく異なるため、留学生にとっては怖く感じるかもしれません。しかし、きちんと準備を整えておけば、万全の態勢で就活に臨めます。日本での就職を実現させるためにも、後悔のないようにベストを尽くしましょう。

ライター

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