適性検査「SPI」って何をするの?外国人留学生の対策方法を紹介

WeXpats
2021/05/14

日本での就職活動では、多くの場合「SPI」をはじめとする適性検査を受けることになります。外国人留学生にとって、難解な日本語で出題される適性検査は難易度が高いでしょう。このコラムでは、適性検査「SPI」の概要をはじめ、SPIテストの対策方法や注意点を解説しています。参考にして、日本での就職活動に活かしてください。

目次

  1. SPIって?適性検査との違いは?
  2. 適性検査「SPI」の結果で何が分かるの?
  3. SPIの受検方法の種類
  4. 適性検査「SPI」の対策とは
  5. SPIの性格検査での注意点
  6. まとめ
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SPIって?適性検査との違いは?

SPIって?適性検査との違いは?の画像

外国人留学生の中には、適性検査「SPI」とは何なのか詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。この項目では、SPIの概要を説明します。

SPIとは代表的な適性検査の一種

多くの企業は就活生の能力を測るために、採用試験で適性検査を用いています。その中でも代表的な適性検査が「SPI総合検査」、通称SPIです。SPIは、「Synthetic Personality Inventory」の略で、受検者の能力や性格を総合的に測定し適性を見極めることができます。SPIには種類がいくつかあり、どれを適用しているかは企業によってさまざまです。なお、合格水準は企業によって違うため「◯点取ったから合格」という指標はありません。

外国人留学生にとってSPIは難関

SPIやほかの適性検査は、日本人の就活生向けに日本語で作られています。難しい日本語表現での出題や、日本の文化や慣習を深く理解していないと解けない問題も多数あります。日常会話は問題がない外国人留学生でも、つまづいてしまうことが多いようです。優秀な外国人留学生がSPIをクリアできず、就職試験に落ちてしまうのはもったいないこと。SPIの対策が、日本での就職活動を成功させる一つのカギといえるでしょう。

留学生向けの適性検査を適用する企業も

現状、多くの企業が外国人留学生にも、日本人と同じ適性検査を適用しています。その一方、日本への適応度をや理解度を測ることができる、外国人向けの適性検査を取り入れている企業もあります。留学生向けの適性検査は多言語に対応しているケースがほとんどです。この場合、日本語能力はこの適性検査の中ではなく、日本語能力試験(JLPT)のレベルや面接で判断する企業が多いようです。

適性検査「SPI」の結果で何が分かるの?

適性検査「SPI」の結果で何が分かるの?

企業はSPIの結果を見ることによって、受検者の「能力」と「性格」を総合的に判断します。また、受検者の適性も分かるので、採用後の配属を決める際に使用する場合もあります。

能力検査

能力検査は、知的能力を測定するための検査です。能力検査には「言語分野」と「非言語分野」の2種類の問題があります。

言語分野

言語分野では、主に言葉の意味を理解する能力を測る問題が出題されます。長文読解の問題もあり、スムーズに回答するには、ネイティブレベルの日本語能力が必要です。外国人留学生の方が最も難しく思うのは、言語分野の問題なのではないでしょうか。

非言語分野

非言語分野では、計算や推論の能力を測定します。計算自体の難易度が特別高い訳ではありません。しかし、外国人留学生の方の場合、難しい日本語の文章で出題されているため、内容を理解するのに時間がかかり、時間切れになってしまうことがあるようです。

性格検査

性格検査は、受検者の人柄や、仕事への対応力を測る検査です。問題への回答から、受検者の行動パターンや思考を計測します。企業が求める人材の人柄や性格的特徴はさまざまなので「こういった結果が出たら合格」という基準はありません。

SPIの受検方法の種類

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SPIには4つの実施方法があります。実施方法によって出題範囲が異なるので注意しましょう。SPIテストの実施時間は採用しているSPIの種類にもよりますが、パソコンを使用する場合は、性格検査30分、能力検査35分の計65分が一般的。ペーパーテスティングの場合は90分~130分です。

Webテスティング

自宅や学校のパソコンで実施する方法です。Webテスティングは、全国のどこにいても受検ができます。ペーパーテスティングやテストセンターでの受検とは違い、電卓を使用できるのが特徴です。なお、Webテスティングをはじめとするパソコンを使用するSPIテストは、各問題ごとに制限時間があります。その時間を過ぎてしまうと、強制的に次の問題に移るため、文章を読むのに時間のかかる外国人留学生は焦ってしまうことがあるようです。

テストセンター

企業指定の会場でSPIテストを受ける方法です。現状、ほとんどの企業がテストセンターでのSPIの実施を採用しており、受検者は「テストセンター」と呼ばれる会場で、パソコンで受検します。なお、性格検査はWebテスティングと同じ要領で自宅のパソコンで受検するようです。企業によっては、英語能力検査を追加する場合もありますので、会場予約時に確認しましょう。

ペーパーテスティング

ペーパーテスティングは、マークシートでの受検のことです。受検する場所は応募先の企業の会議室や、企業が用意した会場です。Webテスティングと比べ、性格検査の出題数が多く、制限時間も長いのがのが特徴です。パソコンでの受検のように、1問ごとの制限時間が表示されないため、自分で時間配分をコントロールする必要があります。

インハウスCBT

インハウスCBTは、企業に設置されたパソコンで受検します。この方法だと1日で適性検査と面接を終えることが可能です。選考過程がスピーディーな中途採用で適用する企業が多いのが特徴です。

適性検査「SPI」の対策とは

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SPIをはじめとする適性検査は、事前にどれほど対策ができているかが重要です。特に、外国人留学生の場合は回答のパターンを把握し、繰り返し練習をしておく必要があります。具体的な対策方法を紹介しますので、参考にしてください。

外国人留学生は特に言語系の対策を

言語系の問題に正確に答えるには、豊富な語彙力と、読解力が必要です。語彙力と読解力を上げるには、沢山の日本語の文章を読むことが大切。新聞や小説、雑誌など、表現方法の違うさまざまなジャンルの日本語の文章に触れましょう。

四則演算を正確にできるようにする

計算問題で高得点を取るために、四則演算を完璧にしておく必要があります。計算機を使用せずに実施される適性検査の場合は、足し算、引き算、掛け算、割り算のスピードと正確さがポイント。何回も計算をやり直していると、時間が足りなくなってしまいます。小学生レベルの簡単な計算だとないがしろにせず、練習問題を繰り返し解きましょう。

数をこなして問題に慣れる

SPIテストは、繰り返し練習して出題内容に慣れることが大切です。SPI対策の問題集が販売されていますので、活用しましょう。また、パソコンを使用し受検するケースが多いことから、パソコンでの出題の雰囲気に慣れておくと安心です。適性検査の模擬試験が受けられるWebサイトがありますので、一度試してみると良いでしょう。

SPIの性格検査での注意点

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SPIの「性格検査」には正解がありません。しかしながら、注意すべきポイントはありますので、紹介します。

直感で素早く答える

性格検査は、直感で素早く答えます。深く考えても、良い結果がでるものではありません。外国人留学生の場合、問題を読むのに時間がかかってしまうかもしれませんが、回答自体は時間をかけずに直感で答えましょう。

矛盾がないように注意

就職試験に合格したいという思いから、性格検査で良い結果を出そうと嘘をつく方もいるようです。しかし、嘘をついてしまうと約200問ある問題に答えていくうちに、必ず回答に矛盾が生じます。また、性格検査で出た結果を、入社後の配属先や人員配置を決めるときに使う企業もあります。正しくない結果を元に配属された場合、仕事内容や人間関係にミスマッチを起こす可能生もあります。将来の自分のためにも、正直に答えるのが賢明です。

まとめ

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外国人留学生にとってSPIをはじめとする適性検査は、難易度が高いものでしょう。しかし、日本の企業に就職するためには、突破しなくてはならない最初の関門でもあります。あらゆるジャンルの日本語の文章を読み、日本語の能力を上げることが点数アップの近道。できる限りの対策をして、適性検査に臨みましょう。

日本での就職活動を検討している外国人留学生には、「外国人留学生必見!日本の就職活動が始まる時期と特徴を解説」や「外国人留学生が知るべき日本の就活ノウハウを解説!」のコラムもおすすめです。就活ノウハウを身に付けて事前準備を万端にし、就職活動の成功率を高めましょう。

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