日本の企業文化の特徴を解説!組織内での働き方や仕事の慣習を理解しよう

WeXpats
2024/04/18

日本の企業文化の特徴は、海外の企業文化に比べ独特なものもあります。日本の学校教育では集団意識が重視され、社会生活にも大きく反映されてきました。皆で協力し合うことや、他者への気遣いや思いやりの心は職場や組織内でも大切にされています。この記事を参考に、日本の企業文化について理解を深めましょう。

目次

  1. 日本の企業文化の意味とは
  2. 日本の企業文化と組織に見られる働き方の特徴
  3. 日本の企業文化と海外の企業文化の違い
  4. 日本の企業文化の慣習やキャリアに対する考え方
  5. 日本の企業文化に適応して快適に働くためには?
  6. まとめ
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日本の企業文化の意味とは

企業文化とは、企業と従業員の間に共通して存在している、行動や考え方に関する価値観および慣習を意味します。そのほか、企業理念に基づいて浸透しているルールが企業文化として捉えられることも。企業文化は経営者の意向や創業までの歴史が反映されるため、それぞれの企業で異なります。日本の企業も時代の流れとともに変わりつつあるため、企業文化も多様化しているといえるでしょう。企業の特徴や、日本人の共通した考え方や価値観を知っておくことにより、職場環境に馴染みやすくなるため、文化の違いを理解しておきましょう。

日本の企業文化と組織に見られる働き方の特徴

日本企業で能力を存分に活かし快適に働き続けるために、企業文化を前もって理解しておくと良いでしょう。日本企業の雰囲気や文化を理解しておくことは、入職後のミスマッチを減らすことに繋がります。ここでは、日本の企業文化の特徴と働き方を解説しますので参考にしてください。

物事の決定が慎重に行われる

日本企業は、物事の決定を慎重に行う傾向があります。一方、海外の企業の場合は上司が部下に物事を決定する権限を与える手法が一般的です。プロジェクトはスピーディーに進みやすいものの、リスクが高いという側面もあります。日本企業では、プロジェクトを進める際、複数回会議を重ね、相当の時間を掛けるケースも珍しくありません。慎重に議論をしていくため、プロジェクトを進めるうえでのリスクを減らせます。経営者の権限で物事が決められるというよりは、さまざまな立場の人と意見をすり合わせていくため、コミュニケーションや相談などはしやすい環境だといえるでしょう。

時間をしっかり守る

「日本人は時間に厳しい」というイメージがある人も多いでしょう。時間をしっかり守る価値観は、仕事にも反映されています。特に、始業時間や会議の開始時間は非常に厳格です。日本では数分でも遅れた場合は遅刻とみなされ、信用を失いかねません。日本企業は時間をしっかり守ることで、業務や会議をスムーズに始められるようにしています。ただし、昨今は時差出勤やフレキシブル勤務なども取り入れる企業も増えてきました。

年功序列が重視される

日本企業は現在でも年功序列の文化が根付いている会社が多く、役職ポストが空き次第、勤続年数が長い順に昇進をしていきます。新人社員が優秀な成績を納めても、先輩社員より先に昇進することは簡単ではありません。一方で、スタートアップ企業やベンチャー企業など新しい会社では、能力重視の方針を取るケースも増えてきました。

過程が評価される

日本企業では、結果だけでなく過程も評価される傾向にあります。過程とは、プロジェクトに取り組む姿勢や態度などです。日本では、いくら優秀な成績を納めていても、手を抜いたりラクをしたりする人はあまり評価されません。「どれだけ努力したか」も評価対象になります。たとえ結果が思わしくなくても過程を評価してもらえることは、モチベーションアップにも繋がるでしょう。

残業を進んで行う文化があった

日本企業には、かつて残業を進んで行う文化がありました。日本人には古くから「コツコツ真面目に働くのが正しい」「上司より先に帰ってはいけない」という価値観が定着していたからです。そのため、工夫をして早く仕事を終わらせるというよりは、たくさん働いたほうが良いと考える人もいます。仕事が早い人のほうが評価される海外企業との、大きな違いといえるでしょう。残業については、日本政府が打ち出した「働き方改革」により改善されてきており、企業の工夫やより変わりつつあります。

ライベートより仕事が優先される場合がある

日本企業で働くと、ときにプライベートよりも仕事を優先させなければならない場面があります。たとえば、就業後の飲み会や休日のゴルフなどです。就業後の飲み会は、お酒を飲みながらコミュニケケーションを取るので「飲みニケーション」とも呼ばれています。仕事に関する話をするので仕事の一環として考えられ、上司から誘われたら部下はなるべく参加すべきとされていました。海外のプライベートを優先する価値観との違いに、始めは戸惑うこともあるでしょう。休日のゴルフも、取引先や上司との親睦を深める手段と考えられています。

昨今ではこのような機会は減ってきましたが、完全になくなったわけではありません。休日に予定が入っているときなどは、無理をせず早めに上司に伝えましょう。

日本の企業文化と海外の企業文化の違い

日本国内の企業もさまざまで、ブラック企業と呼ばれる過酷な労働を強いる企業もあれば、ホワイト企業と呼ばれる社員ファーストの働きやすい企業もあります。日本の企業文化と海外の企業文化の異なる点もさまざまで、一緒に働く際など互いの視点の違いに驚くこともあるかもしれません。

日本の企業は、正社員に対しては固定給が基本であり、仕事の成果により給与額が減額されることはほとんどありません。また、勤続年数が長くなれば、昇給や昇格にも繋がりやすい特徴があります。海外では結果や成果が何よりも重視され、給与や昇給に大きく影響することも。日本企業は、長期雇用を前提として採用するため、一方的に解雇されることは滅多になく、安定し長く働ける環境が整っています。また、海外のキャリア採用とは異なり、日本では新卒採用も行われています。職種が未経験の社員であっても研修や社員育成制度により先輩社員のサポートを受けながら少しずつ仕事を覚えられるため、新入社員には良い環境であるといえるでしょう。

日本では、たとえ結果が伴わなくても、日頃の努力や頑張りを評価してもらえることもあります。また、日本の企業はミーティングの回数や時間も多いため、海外の企業に比べると上司や同僚に相談しやすい、情報を共有しやすい企業文化があるといえるでしょう。

日本の平均年収について知りたい方は、「日本の平均年収のデータ!在留資格別や職種別の数字を紹介」の記事を参考にしてください。

日本の企業文化の慣習やキャリアに対する考え方 

日本の企業文化の慣習やキャリアに対する考え方には年々変化が見られます。一つの企業で長く働いた人材よりも、即戦力となる多様なスキルを持つ人材とキャリアを重視する企業も増えてきました。また、ワークライフバランスを重視した柔軟な働き方を推進・実行している企業もあります。一方で、昔ながらの方針や慣習が変わらない企業もあり、日本の企業文化も多様化してきているといえるでしょう。ここでは、日本企業の慣習や、キャリアに対する考え方について解説します。

日本企業の慣習

慣習とは、一般的に行われていることや、定着してきた習慣やしきたりのことです。ルールとして明記されているものではないため、日本では「暗黙の了解」などといわれることもあります。かつては、勤務時間の30分前に出社しなくてはならなかったり新入社員が電話対応を行わなくてはならなかったりといった慣習が、多くの日本企業にありました。

現在では、日本の企業も多様化し、慣習も変わってきています。日本政府の育児休暇を推進する政策の打ちだしやパワハラ防止法の施行により、働き方も見直されてきました。また、働き方の選択肢も増え、企業によっては在宅勤務やフレックスタイムを導入するなど、ワークライフバランスを重視するところも増えています。入社後、職場の慣習について気になることがあれば、先輩社員に質問や相談をしてみましょう。

日本企業のキャリアに対する考え方

日本企業のキャリアに対する考え方は、年々変化してきています。近年では、ジェンダーギャップをなくすため、女性のキャリアアップや社会進出が国や企業から推進されるようになりました。女性の管理職登用を積極的に行ったり、子育て支援制度やキャリアアップの支援制度を導入したりする企業なども増えてきました。また、学歴や年齢、在職年数よりも、個人のスキルや知識を評価し採用する企業も多く、即戦力となる人材が求められていることが分かります。

年功序列や退職金制度のある安定型から、個人の実力を評価するキャリア型へ方針転換する企業も多く、日本企業のキャリアに対する考え方にも変化が見られるようになりました。

転職理由の伝え方については、「転職理由を本音で話すべき?転職先への伝え方を外国人に向けて解説」の記事を参考にしてください。

日本の企業文化に適応して快適に働くためには?

日本の企業文化に適応し気持ちよく働くには、日本特有の文化を理解するのが大切です。日本では周りの人の意見や考えを自分の意見と調和したり、尊重したりする「協調性」が求められます。時と場合によっては、自分の意見を主張しすぎないように気を付けましょう。

日本人の価値観や習慣を知る

日本人の価値観や習慣を知ることにより、日本企業での働き方も少しずつ理解できるでしょう。入社前に社会人の先輩から話を聞いて、雰囲気や様子を教えてもらったり、普段から積極的に日本人とコミュニケーションを取ったりすることで、違いや特徴が分かることもあります。アルバイトやインターンシップを通して働くことも、日本の企業文化を理解することに繋がるでしょう。

強く主張しすぎない

日本人は控えめで、自分の意見を主張するよりも周囲の雰囲気を乱さないことが重要と考える傾向があります。そのため、自分の意見ばかりを強く主張すると、和を乱してしまう可能性も。自分の意見を主張するときは、周囲の反応を伺いながら、言葉選びや伝え方に気を配るようにしましょう。

ただし、それはあくまで自分の権利が侵害されない範囲での話です。もしもハラスメントを受けた場合は、企業内の担当部署や外部の相談所など、しかるべき場所に相談してください。

ビジネスマナーは日本企業で働くうえで大切な作法です。日本のビジネスマナーについては「日本のビジネスマナーを解説!服装から人への接し方まで紹介!」の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

まとめ

日本の企業文化には独特なものもあり、慣れるまでは不思議に思うこともあるでしょう。日本の企業文化も変化しており、企業によって異なる点もたくさんあります。就職活動の際は、企業の情報をチェックしたり先輩社員に話を聞いたりするのも良いでしょう。まずは、海外と日本の違いを理解することが働きやすさの向上に繋がります。この記事を参考にして、日本の企業文化への理解を深めましょう。

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