bonsai(盆栽)の魅力とは?おすすめの観光スポットも紹介!

WeXpats
2023/02/13

外国人のなかには「bonsai(盆栽)の魅力を知りたい」「なぜ海外でも人気があるの?」と思う方もいるでしょう。bonsaiは、日本独自の美意識である「わびさび」の精神を感じられる日本の伝統文化の一つです。このコラムではbonsaiの魅力や歴史を解説します。また、bonsaiが海外へ広まった理由も紹介。bonsaiの観光スポットもまとめているので、参考にしてbonsaiに関する知識を深めましょう。

目次

  1. 日本の伝統文化であるbonsai(盆栽)とは
  2. 外国人にbonsai(盆栽)が広まった背景
  3. bonsai(盆栽)の観光スポット5選
  4. まとめ

日本の伝統文化であるbonsai(盆栽)とは日本の伝統文化であるbonsai(盆栽)とはの画像

bonsai(盆栽)は、樹木や草を鉢に植えて自然や四季を楽しむ日本の伝統文化の一つです。ここではbonsaiの歴史や魅力、大きさについて解説します。

bonsai(盆栽)の歴史

bonsai(盆栽)は、700年ごろに中国で生み出された「Pun-Sai」が始まりといわれています。「Pun-Sai」は鉢のなかで植物を育てる芸術で、鎌倉時代に中国から日本へ伝わりbonsaiとして広まりました。日本に伝わってからは上層階級の人々の趣味として親しまれましたが、江戸時代後期になると庶民も手軽に楽しめるようになりました。明治時代には、伊藤博文や大隈重信などの政界の重鎮を中心に、盆栽置き場を設置したり屋敷内に盆栽を飾ったりする人が増えていきます。昭和初期に入ると、盆栽を世界に広めるための「盆栽芸術運動」が始まり、1934年には「国風盆栽展」という盆栽の展覧会が開催されました。このような歴史から、bonsaiは日本の伝統文化として浸透していったのです。

bonsai(盆栽)の魅力

bonsai(盆栽)の魅力は、日本独自の美意識である「わびさび」の精神を感じられることです。日本人は、質素さや古さのあるものを美しいと感じる「わびさび」の精神を持っています。bonsaiは、歳月を重ねて季節とともに姿を変えていく芸術作品です。歳月を重ねることで生み出されるbonsaiの美しさや渋さに、「わびさび」の精神を感じられるでしょう。また、鉢という限られた空間のなかで独自の世界観を表現できるのもbonsaiの魅力の一つです。自分好みのbonsaiにするために、枝や葉を切って整え樹形を作ります。さらに、bonsaiの根元に苔や化粧砂を置くことで、より本格的に独自の世界観を創り出せるでしょう。

bonsai(盆栽)の大きさ

bonsai(盆栽)は「豆盆栽」や「小品盆栽」など、大きさごとに名前がついているのが特徴です。bonsaiの大きさは、鉢の上から樹木の最も高い部分までの高さによって分けられています。大きさごとの名前とサイズの目安は、以下のとおりです。

  • 豆盆栽、ミニ盆栽:約10cm未満
  • 小品盆栽:約10cm~20cm
  • 貴風盆栽:約20cm~35cm
  • 中品盆栽:約35cm~40cm
  • 大品盆栽:約40cm以上

初めてbonsaiを育てる人は、豆盆栽やミニ盆栽であれば挑戦しやすいでしょう。豆盆栽・ミニ盆栽〜中品盆栽の大きさだと、室内に飾ってインテリアとしても楽しめます。

大品盆栽を置くにはある程度のスペースが必要なため、屋外に置いて自然の風景と一緒に楽しむと良いでしょう。

外国人にbonsai(盆栽)が広まった背景

外国人にbonsai(盆栽)が広まった背景の画像

bonsai(盆栽)は、1873年に開催されたウィーン万国博覧会で初めて出展されました。また、1878年のパリ万国博覧会でも展示されています。外国人にbonsaiが広まった一番のきっかけは、1970年に大阪で開催された日本万国博覧会です。日本万国博覧会では、日本庭園とともに多くのbonsaiが展示され世界中から注目されました。その後、bonsaiは外国人にも親しまれるようになり、日本の伝統芸術として多くの人を魅了し続けています。

また、外国人にbonsaiが広まった背景にはSNSの普及も関係しているでしょう。美しいbonsaiの写真や育て方の動画を世界中へ発信する人がいるおかげで、bonsaiに興味を持つ人が増えているといえます。

bonsai(盆栽)の観光スポット5選

bonsai(盆栽)の観光スポット5選の画像

日本にはbonsai(盆栽)の観光スポットが多く存在し、bonsaiに憧れて来日する外国人観光客もいるようです。ここでは、bonsaiの鑑賞を楽しめるスポットを5つ紹介します。

苔聖園

苔聖園は、小品盆栽の作り手として著名な盆栽師、漆畑信市氏の息子である漆畑大雅氏によるbonsaiの専門店です。豆盆栽・ミニ盆栽から大品盆栽まで、さまざまな大きさのbonsaiを見て楽しめます。盆栽園の多くは塀で囲まれており敷居の高いイメージがありますが、苔聖園の塀はクリアでほかの盆栽園よりも気軽に足を運びやすいのが特徴です。

大宮盆栽村

大宮盆栽村は、埼玉にある大宮公園北側一帯を指します。大宮盆栽村には大宮盆栽美術館や盆栽園があり、多くのbonsaiを楽しめる地として海外でも有名です。大宮盆栽村の道の両側にけやきやもみじなどの木々が植えられていることから「けやき通り」や「もみじ通り」と名づけられ、それらの道は「盆栽四季の道」と呼ばれています。bonsaiについて学べるだけでなく、美しい景色を楽しめるのも特徴です。また、大宮盆栽村では「大盆栽まつり」が開催されています。bonsaiや鉢などが販売されており、外国人観光客も多く訪れている場所です。

大宮盆栽美術館

大宮盆栽美術館の画像

大宮盆栽美術館は、世界に誇るbonsaiの作品や歴史に関する資料が展示されている美術館です。館内にある盆栽庭園には約50点の作品が展示されているため、さまざまな大きさや形のbonsaiを鑑賞できるでしょう。また、bonsaiのコレクションギャラリーも設置されており、盆器や絵画資料などが月替わりで展示されています。さらに、床に置いて飾る日本の伝統的な「座敷飾り」の様式のbonsaiも見られるのも特徴です。季節に合わせたbonsaiが展示されているため、訪れる度に季節の移り変わりを感じられるでしょう。

春花園BONSAI美術館

春花園BONSAI美術館は、世界で活躍する盆栽作家の小林國雄氏による美術館です。東京都江戸川区に位置しており、建物は日本古来の建築方法で造られています。bonsaiが映える内装になっているのが特徴です。また、敷地内には1000鉢を超えるbonsaiや鯉が泳ぐ池が設置されています。贅沢に日本らしさを感じられるでしょう。さらに、春花園BONSAI美術館では、盆栽体験や小林國雄氏が直接指導をする盆栽教室に参加できます。年齢や国籍問わず多くの人が訪れているため、bonsaiに興味のある外国人も気軽に参加できるでしょう。

栗林公園

栗林公園の画像

栗林公園は香川県に位置する公園で、南湖のほとりにある「根上り五葉松」が有名です。根上り五葉松は、江戸幕府11代将軍の徳川家斉が、讃岐国高松藩9代藩主の松平頼恕へ贈ったbonsaiが成長してできた木だといわれています。徳川家斉が松平頼恕へbonsaiを贈ったのは1833年なので、根上り五葉松の樹齢は推定200年です。根上り五葉松は高さ8m、幹回り3.5mの大きな木で、その立派な姿から日本の歴史を感じられるでしょう。また、根上り五葉松付近には、数寄屋造りという日本の伝統的な建築方法で造られた茶屋「掬月亭」があります。掬月亭で一休みしながら、根上り五葉松を鑑賞できるのも栗林公園の魅力です。

まとめ

まとめの画像

bonsai(盆栽)は、樹木や草を鉢に植えて自然や四季を楽しむ日本の伝統文化の一つです。限られた空間のなかで独自の世界観を表現できるのが魅力といえます。

1970年に開催された日本万国博覧会でbonsaiが展示され、日本だけでなく海外にも広まりました。日本にはbonsaiの観光スポットが複数あり、多くの外国人観光客で賑わっています。bonsaiに興味のある外国人は、観光スポットへ足を運んでみると良いでしょう。

盆栽のような日本独特の美意識についてさらに詳しく知りたい方は「わびさびの意味を簡単に解説!日本人でも説明しにくい独特な美意識の概念」のコラムもおすすめです。

ライター

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