日本の夏を楽しく過ごそう!気候・食べ物・観光地・行事を紹介

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2024/06/18

夏は各地でイベントが行われており、外出する機会が増える季節です。夏の風物詩といえるお祭りや花火大会を楽しみにしている人も多いでしょう。
この記事では、夏に行われるイベントや行事、おすすめの観光地を紹介。また、暑さを乗り切るための工夫や食べ物をまとめています。日本の夏ならではの魅力を知って、楽しく過ごしましょう。

目次

  1. 日本の夏の気候と注意すべき点
  2. 日本の夏を涼しく乗り切るための工夫
  3. 暑い夏を乗り切るためのおすすめの食べ物
  4. 夏に訪れてほしい!日本のおすすめ観光地
  5. 日本で行われる夏の行事やイベント
  6. まとめ

日本の夏の気候と注意すべき点

日本の夏の気候と注意すべき点の画像

日本は6月になると梅雨を迎えます。梅雨とは、本格的な夏が始まる前に雨や曇りの日が続く時期のことです。7月中旬ころに梅雨が終わると、晴れて暑い夏の天候へと季節が変わります。8月は気温が高い日が続き、晴れる日が多くなりますが、台風が来たり豪雨が降ったりすることもあるので、注意が必要です。
ここでは、日本の夏の特徴や注意点について解説します。

日本の夏の気温

夏は、1年で最も暑い季節です。気象庁が公開している東京都の日平均気温の月平均値は、2023年の6月が23.2度、7月が28.7度、8月が29.2度でした。

また、近年は日本各地で最高気温が40度以上の猛暑日になることも。日本の夏の気温は、昔に比べてどんどん高くなっています。

参照元
気象庁「観測開始からの毎月の値 東京(東京都) 日平均気温の月平均値」
気象庁「歴代全国ランキング

気温と湿度が高い

通常、快適といわれる湿度は40〜60%ですが、日本の夏は湿度が非常に高いのが特徴です。東京都の湿度の7月の平均値は、2021年は83%、2022年は79%、2023年は72%でした。

高温多湿の日本で夏を過ごすのに、特に注意したいのが熱中症です。熱中症とは、夏の暑さなどが原因で、熱が体内にこもって起こる病気のことをいいます。初期症状としては、目まいや立ち眩み、頭痛、吐き気、体のだるさなどです。暑い日は、屋外だけでなく室内にいるときでも熱中症になる危険があります。
少しでも体調に異変を感じた場合は、エアコンが効いた室内や、屋外の場合は風通しの良い場所へ移動し、体を冷やして水分を補給しましょう。

参照元
気象庁「観測開始からの毎月の値 東京(東京都) 相対湿度の月平均値

台風や豪雨にも注意が必要

夏から秋の初めにかけては、台風の接近や上陸、豪雨にも注意が必要です。傾斜の急な山や川が多い日本では、台風や前線による大雨によって、崖崩れや土石流、川の氾濫などが発生しやすいといわれています。夏の天気は変わりやすく、短時間で甚大な被害をもたらす場合もあるので気をつけましょう。

日本の気候については、「日本の気候や天気の特徴とは?各季節の注意すべきポイントも解説」の記事もあわせてご確認ください。

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日本の夏を涼しく乗り切るための工夫

日本の夏を涼しく乗り切るための工夫の画像

日本では、厳しい暑さをしのぐための工夫を生活に取り入れてきました。実際に気温を下げるだけでなく、視覚や聴覚などの五感に訴える工夫があるのが特徴です。
ここでは、昔から生活に取り入れられてきた涼しさを感じるための工夫を紹介します。

浴衣を着てうちわや扇子で仰ぐ

浴衣を着てうちわや扇子で仰ぐの画像

日本の夏の伝統的な衣服といえば、浴衣です。浴衣は湿度が高い日本の夏の気候に適した衣服で、開いた首元や袖、裾から風が通るため、熱気を逃がせるようになっています。

また、風を起こす際に使われるのが、うちわや扇子です。場所をとらず保管できるうちわや畳んで持ち運びができる扇子は、どこでも使える便利な道具といえるでしょう。涼しい色合いや絵柄をしたうちわや扇子は、視覚的にも涼を感じさせます。

風鈴を飾ったりすだれを立て掛けたりする

風鈴を飾ったりすだれを立て掛けたりするの画像

日本では、風鈴を飾ったりすだれを立て掛けたりと、住居にも涼しさを感じさせる工夫がされてきました。風鈴とは、金属や陶器、ガラスでできた釣鐘型の小さな鈴のことです。窓辺に吊り下げておくと、風が吹いたときに短冊が揺れて鈴の音が鳴ります。日本人は、風を感じさせる風鈴の音によって、涼しさを演出してきました。

また、細い竹を糸で繋いで作ったすだれを、日よけとして窓辺に置いています。すだれは日光を遮りますが、風を通すのが特徴です。すだれを立て掛けた家の中は、日陰ができて過ごしやすくなります。

打ち水で温度を下げる

打ち水で温度を下げるの画像

打ち水とは、地面に水をまくことにより涼をとる方法です。昔から暑さ対策の1つとして、日常生活に取り入れられてきました。打ち水を行うと、水が蒸発する際の気化熱の働きで周囲の温度を下げることができるうえ、地面の気温が上がりにくくなります。

気温が上がっていない朝や気温が下がり始める夕方に打ち水をすると、暑さを和らげることができます。

怪談話やお化け屋敷でヒヤッとする

怪談話やお化け屋敷でヒヤッとするの画像

日本では、夏になるとテレビで心霊番組が放送されたり、ホラー映画が公開されたりします。また、テーマパークや商業施設でお化け屋敷が催されることもあり、日本の夏の風物詩の1つです。

怪談話の起源は、江戸時代に人気のあった歌舞伎の「涼み芝居」といわれています。「東海道四谷怪談」や「皿屋敷」などが演じられ、そこから夏に怪談話をする風習が広まりました。また、日本では夏に「お盆」と呼ばれる期間があり、亡くなった人の霊が帰ってくると信じられています。そこから、夏になると怪談話やお化け屋敷などの文化が定着したようです。

ほかにも日本の夏を快適に過ごす工夫については「日本の夏の暑さはおかしい!過ごしにくさの原因と対策方法とは?」にまとめています。

暑い夏を乗り切るためのおすすめの食べ物

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夏には「さっぱりした食べ物を食べたい!」という方も多いでしょう。日本には、冷たい料理や厳しい暑さを乗り切るためのスタミナがつく料理がたくさんあります。ここでは、夏におすすめの食べ物を紹介します。

夏の家庭料理といえば【素麺】

夏の家庭料理といえば【素麺】の画像

日本の夏の家庭料理といえば「素麵」です。素麵とは、小麦粉に水と塩を加えてこねた生地に植物性の油を塗って、細く引き伸ばし、天日干しにした極細の麺のことをいいます。夏は、素麵を茹で、冷やしたつゆにつけて食べるのが一般的です。

素麵は体を冷やす食材といわれています。また、細くて喉ごしが良いため、暑い夏にも食べやすいのが特徴です。茹で時間が短いので手軽に味わうことができます。

丑の日に食べる【鰻】

丑の日に食べる【鰻】の画像

夏の土用の丑の日に食べられるのは、鰻です。丑の日に鰻を食べるようになったのは、江戸時代の蘭学者、平賀源内が「夏にもうなぎを売りたい」と鰻屋から相談を受けたことがきっかけだといわれています。鰻屋に土用の丑の日と貼り紙をすることで、土用の丑の日は鰻を食べる日であるという認知度が広まりました。

鰻は生命力の強い生き物であることから、昔から鰻を食べると精がつくといわれています。夏バテ防止にも効果のある栄養豊富な食材であることも、土用の丑の日にうなぎが食べられる理由です。

バリエーション豊富な【かき氷】

バリエーション豊富な【かき氷】の画像

夏の冷たいスイーツである、かき氷。氷を細かく削るか砕いて、シロップ等をかけて食べます。日本のかき氷の歴史は古く、平安時代中期から食べられていました。

近年では、シロップに工夫を凝らしていたり、フルーツがたくさん入ったパフェのような見た目だったり、バリエーション豊かなかき氷が人気です。

夏が旬でみずみずしい【スイカ】

夏が旬でみずみずしい【スイカ】の画像

90%が水分でできている、スイカ。そのため、スイカを食べることで水分補給につながります。また、利尿作用に優れた成分を多く含んでいて、身体に溜まった老廃物を尿と一緒に排出してくれる食べ物です。

スイカを食べる時は塩を少し振ると、甘味がより一層感じられるのでおすすめです。水分と塩分を一緒に摂れるので、熱中症対策にもつながります。

日本には四季があり、旬の食べ物があります。「日本の季節の食べ物には何がある?春夏秋冬の旬の食材を一覧で紹介」ではそれぞれ季節においしくなる野菜や魚介類、果物を紹介しています。

夏に訪れてほしい!日本のおすすめ観光地

夏に訪れてほしい!日本のおすすめ観光地の画像

日本には、自然に囲まれた避暑地や美しい景観を楽しめるスポットがあります。ここでは、夏におすすめの観光地を紹介。お出かけする際の参考にしてください。

雄大な自然が望める【北海道】

雄大な自然が望める【北海道】の画像

北海道は、雄大な自然が望める人気の観光地です。
日本の北部に位置する北海道は、夏でも最高気温が18~25度程度で、梅雨はありません。そのため、夏でも爽やかに過ごすことができます。

日本最大規模のラベンダー畑が見られる富良野やユネスコの世界遺産にも登録された知床半島は、特に夏のおすすめのスポットです。また、旭川市にある旭山動物園は、動物が自然のままに過ごす姿を楽しめます。

ほかにも、美味しい夏の名産品がたくさんある北海道。1日の寒暖差が大きいと美味しく育つメロンや、生乳をたっぷり使った美味しいソフトクリーム、スイートコーンと呼ばれるほど甘味が強いトウモロコシなどが有名です。

有名な避暑地がある【長野県】

有名な避暑地がある【長野県】の画像

長野県には軽井沢や上高地など夏でも涼しい場所があり、多くの人が訪れます。
緑に囲まれている軽井沢は古くから人気のある避暑地です。クーラーがなくても過ごせるほど涼しく、爽やかな風が吹くホテルや貸別荘でゆったりと過ごせます。

また、アルプス山脈が望める上高地は大正池、合羽橋などの絶景があり、ハイキングに人気です。高山植物を見たい方は白馬や乗鞍高原を訪れても良いでしょう。

夏のおすすめの食べ物は「蕎麦」です。そば作りに適した冷涼な気候により、そばの生産量が多い長野。「戸隠そば」は日本三大そばの1つとして有名です。喉ごしが良く、暑さで食欲がないときも手軽に食べることができます。

日本の最南端に位置する【沖縄県】

日本の最南端に位置する【沖縄県】の画像

きれいな海で遊びたい方には沖縄がおすすめです。海水浴や多彩なマリンスポーツを楽しめます。また、美ら海水族館や国際通りといった観光地があるのも魅力。レンタカーを借りて、美しい景色を見ながらさまざまなスポットを巡ると良いでしょう。

沖縄は、日本のほかの地域とは異なる独自の文化があるのが特徴です。沖縄そばやゴーヤーチャンプルーなどを食べたり、シーサーや石垣が特徴の建物も見たりするのも良いでしょう。

美しい川が流れる【高知県】

美しい川が流れる【高知県】の画像

高知県のほぼ中心を流れる仁淀川は、国土交通省が発表する「水質が最も良好な河川」に過去何度も選ばれている清流です。ターコイズブルーやエメラルドグリーンにも見える川の色は「仁淀ブルー」と呼ばれていて、美しい景観を楽しめます。また、川沿いには絶景スポットやアクティビティ施設、カフェなどがあり、自然を満喫できる観光地です。

高知県を含む四国の観光スポットやグルメなどについては「四国地方の情報まとめ!グルメや観光スポットを知って旅を楽しもう」にもまとめています。

日本で行われる夏の行事やイベント

日本で行われる夏の行事やイベントの画像

日本には夏休みやお盆休みなど長期休暇があり、夏を楽しみにしている人が多くいます。日本の夏を感じられる行事やイベントも目白押しです。ここでは、日本で行われる夏の行事やイベントを紹介します。

笹に飾りつけをして短冊に願いを込める【七夕】

笹に飾りつけをして短冊に願いを込める【七夕】の画像

7月7日に行われる七夕(たなばた)は、折り紙で作った飾りや願い事を書いた短冊を笹につけて星に祈る行事です。地域によっては8月初旬から中旬に行われます。

琴座のベガと鷲座のアルタイルが1年で最も良く見える時期です。それぞれの星を「織姫」と「彦星」という人物に例え、1年で唯一、二人が再会できる日とされています。

この時期に合わせて、七夕のお祭りを日本各地で開催。宮城県の「仙台七夕まつり」、神奈川県の「湘南ひらつか七夕まつり」、愛知県の「一宮七夕まつり」は「日本三大七夕祭り」として有名です。

子どもたちの楽しみ【夏休み】

子どもたちの楽しみ【夏休み】の画像

日本の学校の夏休み期間は、教育機関により異なり全国一律ではありません。公立学校では7月下旬から8月末頃までを夏休みとするところが多く、学校を管轄する教育委員会によって日数が定められています。

日本では、夏休みに宿題を課す学校がほとんどです。プリントや問題集、自由研究、読書感想文など多くの課題が出されます。しかし、夏休みは普段の休日と異なり、期間が長いため、楽しみにしている子どもたちがほとんどでしょう。この期間を利用して、家族で旅行や帰省をする家庭もあります。

祖先の霊を祀る【お盆】

祖先の霊を祀る【お盆】の画像

お盆とは、先祖を迎えて共に過ごすための期間です。「先祖が帰ってくる」と考えられています。お盆の期間は、お墓や仏壇の掃除をしたり、お墓参りをして先祖の好物や蓮の花を供えたりして過ごすのが一般的です。また、家族や親戚が集まり、亡くなった人を思い出し供養します。

日本の夏の夜空を彩る【花火大会】

日本の夏の夜空を彩る【花火大会】の画像

夏になると日本各地で開催される花火大会。元々は、慰霊や悪疫退散のために打ち上げ花火が上げられたといわれています。その後、日本の蒸し暑い夏の夜に、風にあたりながら花火を眺めるという夕涼みの文化として、花火大会が広がりました。

秋田県大仙市の「大曲の花火」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」が「日本三大花火大会」と呼ばれ、毎年多くの観光客が訪れています。

まとめ

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日本の夏は気温も湿度も高いため、古くから涼しく過ごすための工夫がされてきました。また、夏は旅行や観光地に出かける機会が増える季節です。熱中症に気をつけながら、各地で行われるお祭りや花火大会、イベントに参加して、日本の夏を楽しんでください。

ライター

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