退職届の書き方を紹介!提出するタイミングや作成方法を理解しよう

WeXpats
2024/03/05

退職届は退職意思が承認されたのち、会社に対して退職を届け出るための書類です。この記事では退職届を作成する際の注意点や例文、提出する際のマナーを解説します。退職届の提出が不要な会社も多いため、まずは勤務先のルールや慣習を確認しましょう。

目次

  1. 退職届・退職願・辞表の違い
  2. 退職届は誰に出す?
  3. 退職意思の切り出し方
  4. 退職届を提出するタイミング
  5. 退職届は何にどうやって書く?
  6. 退職届の書き方と例文
  7. 退職届を提出する際の注意点
  8. まとめ
日本での仕事探しで悩んでいませんか?
自分に合った仕事に出会えていますか? 日本での仕事の探し方がわからない 外国人歓迎の求人が見つからない 日本語に不安がある
日本での仕事探しの悩みを、WeXpatsが解決します。 WeXpats Jobsで仕事を探してみる

退職届・退職願・辞表の違い 

退職届・退職願・辞表の違いの画像

仕事を辞めるときに会社に提出する書類は、「退職願(たいしょくねがい)」「退職届(たいしょくとどけ)」「辞表(じひょう)」の3種類です。それぞれ意味が異なるため、提出するタイミングや状況に応じて使い分ける必要があります。ここでは、仕事を辞める際に提出する3つの書類の違いについて解説するので、参考にしてください。

退職願

退職願とは、退職を会社に願い出るための書類です。退職願は、提出が義務づけられているものではないため、近年は口頭で済ませる場合が一般的です。退職の意思表示を書面で行い、決心の固さを示したい場合は、退職願を提出しましょう。

退職届

退職届とは、会社の承諾を得て退職が確定したあとに、改めて退職の意思表示をするための書類です。退職願と同様に口頭のみの意思表示でもよいとされています。勘違いや「言った・言わない」のもめごとを避けるために、事務手続きの記録として提出を求められる場合があるため、可能であれば勤務先にルールを確認しましょう。

辞表

会社の役員以上の立場である人や公務員などが仕事を辞める場合に提出するのが「辞表」です。そのため、企業に雇用されている場合は、辞表を提出する必要はありません。役員や公務員の職に就いている人は、辞表が退職届と同じ扱いになります。

退職の手続きや流れについて詳しく知りたい方は、「退職の手続きについて知りたい!転職を考える外国人へ流れや必要書類を解説」のコラムを参考にしてください。

退職届は誰に出す?  

退職届は誰に出す?の画像

退職届は、直属の上司に直接提出します。退職願も同様です。しかし、文中の宛名は社長名を書くので間違えないように気を付けましょう。
退職届けは、直接手渡しで提出するのがマナーです。許可なく郵送するのは失礼となるため、注意しましょう。郵送での提出が認められているのは、「病気などの理由から直接手渡しするのが難しい」「会社から郵送して提出するよう指示があった」などの場合です。
円満に退職するためにも、自分の判断のみで退職届を郵送するのはやめましょう。やむを得ない理由で郵送する際は、事前に上司や会社に確認が必要です。

退職意思の切り出し方

退職意思の切り出し方の画像

退職の意思を切り出す際は、上司と2人きりになれる場所やタイミングで行いましょう。上司に声を掛ける際は、2人で話をしたい旨を伝え、退職の件はまだ伝えないようにします。以下の切り出し方の例文を参考に、タイミングを見て声掛けを行いましょう。

  • 「お忙しいところ恐縮ですが、今後のことでご相談があります。少しお時間を頂けますでしょうか」
  • 「お忙しいところ申し訳ございません。本日お話したいことがあるので、10分ほどお時間を頂けますでしょうか」

上司と直接話す時間が取れた際には、以下のように切り出して退職の意思を伝えます。

  • 「お忙しいところお時間を頂き、ありがとうございます。突然で申し訳ございませんが、退職を考えております」
  • 「お時間を頂きましてありがとうございます。急なお話で大変申し訳ありませんが、退職を考えております」

まずは退職の意思を最初に伝え、それから理由を話しましょう。退職の意思は直接伝えるのがマナーで、メールや電話で伝えるのはNGです。書面で作成した退職願を準備している場合は、退職の意思を伝えるタイミングで渡しましょう。

退職理由の伝え方について詳しく知りたい方は、「退職理由の伝え方を例文付きで紹介!円満に退社をするポイントとは」のコラムを参考にしてください。

退職届を提出するタイミング

退職届を提出するタイミングの画像

退職届を提出する前に、必ず直属の上司に退職の意思を伝えるのが鉄則です。上司との関係性を悪くしないためにも、しっかりと自分の意思を伝えてから退職届を提出しましょう。
退職届を出すタイミングには、以下の2つのパターンがあります。適切なタイミングを見計らって提出しましょう。

在籍する会社の「就業規則」にしたがう

民法では、退職の申し出は2週間前までとされています。ただし、「退職の申し出は1ヶ月~3ヶ月前まで」としている会社も多いため、在籍する会社の「就業規則」にしたがって提出しましょう。会社によって「就業規則」や「退職のルール」は異なります。円満に退職するためにも、必ず事前に「就業規則」を確認しておきましょう。

自分の状況によってタイミングを調整する

退職のタイミングは在籍している会社の就業規則のほかにも、自分の転職活動の状況などを踏まえて調整する場合もあります。ここでは、自分で退職のタイミングを調整するケースについて解説するので、参考にしてください。

退職後に転職活動をする場合

退職後に転職活動を行う場合は、退職日や退職届の提出日は会社の希望に合わせた方がスムーズに退職手続きを行えます。そのため、退職の意思を伝える際に、引継ぎに必要な日数などを上司と確認しておくと良いでしょう。退職後に転職活動を行ったほうが、転職面接などのスケジュール調整も気兼ねなく行えるというメリットもあります。

転職先が決まって退職する場合

転職先が決まった後に退職する場合は、新しい勤務先への入社日によって退職日を調整する必要があります。そのため、在籍中の会社に退職届を出す際は、転職先の入社日を確認してから行いましょう。業務の引継ぎなども考慮し、スケジュール調整は余裕を持って行うのがおすすめです。

有給休暇を消化して退職する場合

有給休暇を消化して退職する場合は、退職の意思を早めに伝えるようにしましょう。退職前に有給休暇を消化すると出社日数が減るため、業務の引継ぎなどが十分に行えなくなる可能性があります。会社に迷惑をかけないようにするためにも、退職届けを出す前に残りの有給休暇の日数を確認し、業務に支障のなく消化できるように調整しましょう。

ボーナスをもらって退職する場合

ボーナスをもらって退職したいと考えている場合は、在籍している会社の「賞与支給規定」を確認しましょう。退職を理由にボーナスを減給された場合でも不服を申し立てるのは難しいため、退職届を出すタイミングは、ボーナス支給後がおすすめです。しかし、ボーナス支給直後に退職を申し出るのは、上司や同僚に良くない印象を与える恐れもあります。そのため、退職願や退職届はボーナス支給後2週間ほど経ってから提出しましょう。

円満に退職する方法について詳しく知りたい方は、「円満退職とは?メリットやコツを外国人に向けて解説」のコラムを参考にしてください。

退職届は何にどうやって書く?

退職届は何にどうやって書く?の画像

退職届は、自由に書いて良いものではなく、ある程度の決まりがあります。「退職届は何に書いたらいいのか分からない」という人は、参考にしてください。

手書きでもパソコンでもどちらでも良い

退職届は、手書きで書いたほうが気持ちが伝わるとの見方もあります。しかし、法律上は、手書きでもパソコンでもどちらでも問題ありません。また、在籍している会社に指定のフォーマットがある場合は、指示に従って作成しましょう。

用紙

退職届を書く際に使用する用紙は、白無地が基本です。パソコンで作成する場合は、コピー用紙でも問題ありません。退職届けの専用の記入用紙がある場合は、指示に従って使用しましょう。手書きで作成する場合は、罫線入りの便箋でも使用可能です。会社の就業規則に用紙などの指示が記載されている場合もあるので、作成前に確認しておきましょう。

サイズ

退職届を書く用紙のサイズは、B5サイズが一般的です。B5サイズは3つ折りで折り畳んだ際に封筒に収まりやすいため、好ましいとされています。

ペン・封筒

退職届を書く際は、黒のボールペンまたは万年筆を使用しましょう。手書きで間違えた場合は、修正ペンや修正テープは使えません。もう一度、書き直しが必要です。

退職届を入れる封筒は、B5サイズであれば「長形4号」が良いでしょう。退職届は三つ折りで入れるため、用紙のサイズに合った無地で白色の封筒を選びます。封筒の表には「退職届」と書き、裏には所属部署と自分の名前をフルネームで書いてください。なお、郵送用の封筒で郵便番号の記入箇所がある封筒は、退職届を入れるには不適切なので使用しないようにしましょう。

退職届の書き方と例文

退職届の書き方と例文の画像

ここでは、退職届の例文を紹介します。退職届は、縦書きで書くのが一般的です。しかし、決まりはないため横書きで作成しても問題ありません。会社でフォーマットが決められている場合は、原則としてその指示に従いましょう。

自己都合で退職する場合

自己都合で退職する場合は、「一身上の都合」と表記します。自己都合による主な退職理由は、以下の通りです。

  • 結婚や育児、家族の介護
  • 健康上の理由
  • 転職や起業
  • 会社の人間関係や業務内容に不満があった
  • 懲戒処分を受けた

いずれの理由であっても、退職届には「一身上の都合」と書きます。以下の例文を参考に、退職届の基本的な書き方を理解しましょう。

例文

自分を表す「私儀」と「名前」は、縦書きであれば列の下の方に書き、横書きであれば行の右に寄せます。手書きの場合は名前の後に捺印が必要です。ここでは、縦書きの例を紹介します。

【1行目:タイトル】退職届(中央に書く)
【2行目】私儀(一番下に書く)
【3行目:本文】このたび、一身上の都合により、▲▲▲▲年▲月▲日をもって退職いたします。
【4行目:提出日】▲▲▲▲年▲月▲日
【5行目:所属部署】営業部第一課
【6行目:自分の名前と捺印】フルネーム(下の方に書く)
【7行目:宛名(会社名)】株式会社▲▲
【8行目:社長名】▲▲殿(フルネームに敬称「殿」または「様」を付ける)

退職日と退職届の提出日は、間違えないように記入しましょう。

会社都合で退職する場合

退職する理由が「会社都合」であった場合は、会社と合意した退職理由を書きましょう。会社都合による退職の場合は、失業保険が早く貰えたり給付期間が長くなったりします。しかし、会社都合による退職であっても退職届に「一身上の都合」と書いた場合は、自己都合による退職とみなされるので注意しましょう。会社都合による主な退職理由は以下の通りです。

  • リストラ
  • 会社の倒産
  • 希望退職制度を利用した退職
  • 給与の未払いや遅延
  • 派遣の雇い止め
  • 会社が法令違反を行った

ほかにも、いじめやパワハラ、セクハラなどの理由により退職する場合も、会社が事実を認めれば会社都合にできる可能性があります。

例文

会社都合の場合でも自己都合の場合と書き方は同じです。会社都合の場合は、本文の箇所に理由を明記しましょう。

【1行目:タイトル】退職届(中央に書く)
【2行目】私儀(一番下に書く)
【3行目:本文】このたび、▲▲営業所閉鎖に伴う退職勧奨のため、▲▲▲▲年▲月▲日をもって退職いたします。
【4行目:提出日】▲▲▲▲年▲月▲日
【5行目:所属部署】営業部第一課
【6行目:自分の名前と捺印】フルネーム(下の方に書く)
【7行目:宛名(会社名)】株式会社▲▲
【8行目:社長名】▲▲殿(フルネームに敬称「殿」または「様」を付ける)

会社都合の退職であるにもかかわらず、離職票が「自己都合」とされていた場合は、会社に変更を求めましょう。会社が変更に応じなかった際は、ハローワークに相談し異議申し立てを行えます。

退職届を提出する際の注意点

退職届を提出する際の注意点の画像

退職届を提出する際は、繁忙期を避けタイミングを見て提出するなど、注意すべき点があります。円満に退職するためにも、以下の点には特に注意しましょう。

誤字脱字や記入漏れがないか確認する

退職届に誤字脱字や記入漏れがないか、しっかり確認しましょう。特に、退職届や退職願など、重要度の高い書類では記入後の修正ができません。自分の固い意思を示すためにも、提出する前に必ずチェックしておきましょう。

不平不満は言わない

退職理由に会社への不満があった場合でも、上司にそのまま伝えるのは避けましょう。場合によっては、「不満な点を改善するから退職しないでほしい」と言われ、引き止められる可能性もあります。そのため、退職の意思が固まっているのであれば、不平不満は口に出さないほうが良いでしょう。円満に退職するためにもスムーズに引継ぎを行い、残りの出勤日を互いに気持ちよく過ごせるように心掛けることが大切です。

退職届は提出後に取り下げることができない

退職届は、労働契約の解除を届け出るための書類です。そのため、一度提出した退職届を取り下げるのは一般的には難しいとされています。一方で、退職願は退職を打診するための書類なので、承認前であれば取り下げは可能です。退職届を提出する際は取り下げができないことを念頭に置き、退職する意思と日にちが確定してから出しましょう。

転職を考えた理由やきっかけについて詳しく知りたい方は、「外国人が転職を考えるきっかけは?面接で話すポイントも解説!」のコラムを参考にしてください。

まとめ

まとめの画像

退職届の書き方には、日本独自の決まりがあります。不安な人は、正しい書き方で作成できているか日本人にチェックをしてもらいましょう。また、退職届けを提出するのは、直属の上司に退職の意思を伝えたあとです。いきなり退職届を出したり退職の意思を同僚に先に伝えたりするのは、失礼な行為とみなされます。退職の意思が固まったら、会社の状況を考慮し良いタイミングで提出できるように心掛けましょう。

外国人の正社員転職はWeXpats Agentにお任せください!

WeXpats Agentは外国人の方に特化した転職エージェントです。

転職エージェントとは、専属のキャリアアドバイザーが無料であなたの転職活動をお手伝いするサービスのことです。求人の紹介はもちろん、職務経歴書(履歴書)の作成や面接の練習も親身にサポートします。日本語での転職活動に不安をお抱えの方もご安心ください!

WeXpats Agentの特徴

  1. 翻訳・通訳・インバウンドなどの言語スキルを活かして働ける職種や、日本語不問のエンジニア職など、外国人の方が働きやすい求人を多数取り扱っています。
  2. 職務経歴書の執筆や面接の練習をキャリアアドバイザーがサポート。あなたの強みが企業にしっかり伝わります。
  3. 面接日の調整や条件面の交渉など、企業とのやりとりは弊社が代行します。精神的・時間的な負担を削減しましょう。

ライター

WeXpats
生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

Special Features 特集

Top Articles 人気記事

Our Social Media ソーシャルメディア

日本の最新情報を9言語で定期更新しています。

  • English
  • 한국어
  • Tiếng Việt
  • မြန်မာဘာသာစကား
  • Bahasa Indonesia
  • 中文 (繁體)
  • Español
  • Português
  • ภาษาไทย
TOP/ 日本で仕事する/ 就職活動(面接・履歴書・試験)/ 退職届の書き方を紹介!提出するタイミングや作成方法を理解しよう

当社のウェブサイトは、利便性及び品質の維持・向上を目的に、Cookieを使用しております。Cookieの使用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押して下さい。
なお、当社のCookie使用について詳しくはこちらをご参照下さい。

Cookie利用ポリシー