日本語には、読み方が複数ある漢字やオノマトペの多さ、同音異義語など難しいとされる要因が複数あります。また、「すみません」や「大丈夫です」など使われる場面やシチュエーションによって異なる意味を持つ言葉も少なくありません。日本語を習得するには使用する言葉の意味や特徴を理解していくことが必要です。
この記事では、日本語学習者が難しいと感じる日本語を使った例文を一覧で紹介します。例文ごとの解説を読んで、どの程度日本語を理解できているかチェックしてみてください。ダジャレや早口言葉などの言葉遊びを知って、楽しく学習を進めましょう。
目次
- 学習者が日本語を難しいと感じる理由
- 難しい日本語の例文【漢字の読み方】
- 難しい日本語の例文【同音異義語・ダジャレ・早口言葉】
- 難しい日本語の例文【複数の使い方と意味がある言葉】
- 難しい日本語の例文【数え方】
- 難しい日本語の例文【一文字の違いで意味が異なる文】
- 難しい日本語の例文【主語や目的語の省略】
- 難しい日本語の例文【オノマトペを多用】
- 難しい日本語の例文【長音やアクセント】
- 難しい日本語の例文【勘違いしやすい表現】
- まとめ
学習者が日本語を難しいと感じる理由
日本語は外国人(特に英語話者)にとって習得が難しい言語といわれています。表現や言い回しが分かりづらかったり、主語や目的語が省略されたりするなど、理由はさまざまです。ほかにも、オノマトペや音を伸ばすかどうかで意味が異なる言葉も多数あるため、聞き取りが難しく難易度が高く感じる人もいます。
母語との違いを理解し、楽しく日本語の学習を進めてください。
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難しい日本語の例文【漢字の読み方】
日本語には、一つの漢字に複数の読み方があります。ここでは、複数の読み方を持つ漢字を使った例文を紹介するので、正しく読めるかどうか確認してみてください。
「日」
【例文】1月1日は日本の祝日です。その日は日曜日で、5日ぶりに雨が降りました。
【読み方】1月1日(ついたち)は、日本(にほん)の祝日(しゅくじつ)です。その日(ひ)は日曜日(にちようび)で、5日(いつか)ぶりに雨が降りました。
「月」
【例文】9月の第3月曜日にお月見をしましょう。
【読み方】9月(くがつ)の第3月曜日(げつようび)にお月見(つきみ)をしましょう。
「生」
【例文】父は、生の魚を売ることを生業にしている。父にとって仕事は生きがいで、毎日一生懸命働いている。
【読み方】父は、生(なま)の魚を売ることを生業(なりわい)にしている。父にとって仕事は生き(いき)がいで、毎日一生懸命(いっしょうけんめい)働いている。
「上」
【例文】友人の村上さんと近所を散歩した。神社の階段を上ると木の上にリスの姿が見えた。川の上流は空気が澄んでいて気持ちが良かった。
【読み方】友人の村上(むらかみ)さんと近所を散歩した。神社の階段を上る(のぼる)と木の上(うえ)にリスの姿が見えた。川の上流(じょうりゅう)は空気が澄んでいて気持ちが良かった。
「楽」
【例文】音楽は私にとって楽しめる娯楽の一つだ。バラード調の楽曲を聴くと気持ちが楽になりリラックスできる。
【読み方】音楽(おんがく)は私にとって楽(たの)しめる娯楽(ごらく)の一つだ。バラード調の楽曲(がっきょく)を聴くと気持ちが楽(らく)になりリラックスできる。
「行」
【例文】昨日は学校行事で遠足に行った。天気も良く、無事に行われて良かった。
【読み方】昨日は学校行事(ぎょうじ)で遠足に行った(いった)。天気も良く、無事に行われて(おこなわれて)良かった。
漢字には音読みと訓読みがあり、訓読みの漢字には送り仮名が付くこともあります。また、人名や地名などに使われる漢字には、独特な読み方をするものも少なくありません。漢字を覚える際は、複数の読みやよく使われる熟語もあわせてチェックしておくと、日常生活で活用しやすくなるのでおすすめです。
難しい日本語の例文【同音異義語・ダジャレ・早口言葉】
同音異義語とは、同じ読み方でも違う意味を持つ言葉を意味します。同音異義語は漢字を見れば違いはすぐ分かるものの、会話などで聞き取る際は前後の文脈などから判断することが必要です。以下の例を参考に、同音異義語について理解を深めてください。
同音異義語
たとえば、「はしを渡る」と「はしを持つ」には、それぞれ「橋」と「箸」の同音異義語が当てはまります。違いを見分けるコツは文脈やイントネーションです。前後の文脈や発音でどの意味の言葉か考えると良いでしょう。
【例】
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かてい:「家庭」「過程」「課程」「仮定」「下底」など
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こうしょう:「交渉」「高尚」「工商」「考証」「口承」など
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かいとう:「解答」「回答」「怪盗」など
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さいしょう:「最小」「最少」「細小」など
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たいしょう:「対象」「対称」「対照」「大賞」「大勝」「大正」など
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かんしょう:「観賞」「鑑賞」「干渉」「感傷」など
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かき:「柿」「牡蠣」「夏季」「下記」など
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せいさん:「清算」「精算」「生産」「成算」など
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ほしょう:「保証」「保障」「補償」など
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たいせい:「体制」「態勢」「耐性」など
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いどう:「移動」「異動」「医道」「異同」など
ダジャレ
「ダジャレ」とは、同音異義語や似ている読み方の音を持つ言葉をかけた言葉遊びのことです。言葉の響きを使ったジョークであり、堅苦しい雰囲気を和らげるときにも使われます。ダジャレを使った例文は以下のとおりです。
【例文】
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「ぞう」:象の像(ぞう)が見えたぞう
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「ねこ」:猫がねころんだ
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「こうちょう」:校長先生はいつも絶好調(ぜっこうちょう)
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「よそう」:悪いことを予想(よそう)するのはよそう
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「いいわけ」:言い訳(いいわけ)ばかり言っていいわけ?
早口言葉
言いにくい言葉やフレーズを噛んだり間違えたりしないように繰り返す言葉遊びを「早口言葉」といいます。早口言葉は似たような表現が含まれているため、アクセントが重要です。以下は同音異義語を使った早口言葉を紹介します。
【例文】
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「はし」:橋(はし)の端(はし)を箸(はし)を持って渡る
-
「にわ」:庭(にわ)に二羽(にわ)、裏庭(うらにわ)にも二羽(にわ)鶏(にわとり)がいる
-
「かき」:夏季(かき)は下記(かき)の柿(かき)や牡蠣(かき)の書き(かき)入れ時ではない
近畿地方で使われている方言の総称である関西弁を使った早口言葉もあります。「関西弁の特徴とは?特有のイントネーションやかわいい言葉を一覧で紹介!」では関西弁独特のインターネットやフレーズについて紹介しています。
難しい日本語の例文【複数の使い方と意味がある言葉】
日本語には一つの言葉に対し複数の使い方や意味があるのが特徴です。以下は日常会話でよく使われる言葉の中でも、特に分かりづらいといわれている言葉を紹介します。どのような意味を持つかを考えてみましょう。
「すみません」
-
ミスをしてしまい、すみませんでした
-
すみません、コーヒーをください
1は謝罪の意思を伝え、2は誰かに話しかけるときの声掛けとして使用しています。本心ではさほど謝罪の意思がない場合でも、他者との摩擦を避けるクッション言葉として使うことも珍しくありません。
「やばい」
-
やばい!憧れのアイドルに会えた!
-
やばい!寝坊した!
「やばい」は嬉しいときと、困ったときの両方で使われる若者言葉です。1は憧れのアイドルに会えて「とても嬉しい」という感情を表現していて、2は寝坊してしまい「どうしよう。困った。」といった気持ちを表しています。
ほかにも、一言で驚きを表現するなど、特殊な使い方をされている言葉です。今では若者だけでなく、幅広い年齢の日本人が日常的にさまざまな場面で使用しています。ただし、「やばい」はカジュアルな表現であるため、ビジネスシーンで使用するのは控えましょう。
「かわいい」
-
このネコ、小さくてかわいい
-
あのビル、キラキラしていてかわいい
「かわいい」は感じ方が人によって異なるため、そもそも理解が難しい言葉です。1のように本来の意味である「愛らしいもの」に対して使うのが本来の使い方といえます。
また、2のような無機質な物体に対して使う人も。一見「かわいい」とは掛け離れたものに対して使う人がいるため、学習者は混乱するでしょう。
「あまい」
-
このクッキーは、とてもあまい
-
子どもにあまい親
「あまい」にも複数の意味があります。1は味覚的な甘さを、2は厳しさに欠けている様子です。ほかにも、「言葉が巧みな様子」や「心地よくうっとりするさま」「機能が通常より衰えている状態」などの意味もあります。
「かわいい」は日本以外でもそのままの意味で通じる日本語として知られています。「かわいい(Kawaii)の意味とは?対象や派生語もあわせて覚えよう」では使い方や派生語を紹介しています。
難しい日本語の例文【数え方】
日本語の難しさの一つが「対象によって数の数え方が変わること」です。たとえば、紙の枚数を数えるときは「1枚、2枚」と数えますが、人の数は「1人、2人」と数えます。数字のあとにくる「~枚」や「~人」などを助数詞といい、さまざまな種類があるのが特徴です。ここでは助数詞の一例を紹介します。
【例】
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「枚(まい)」:紙・皿・シャツ・カーテンなど薄い物を数えるとき
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「人(にん)」:人を数えるとき
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「匹(ひき)」:犬・猫・魚・昆虫など小さい生き物を数えるとき
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「頭(とう)」:牛・馬・イルカなどの大きな動物を数えるとき
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「冊(さつ)」:本や雑誌などを数えるとき
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「軒(けん)」:家や店などの小さな建物を数えるとき
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「脚(きゃく)」:椅子・テーブル・ベンチなどの脚がある家具を数えるとき
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「足(そく)」:靴・靴下などの足に履くものを数えるとき
日本語の難しさには言葉の順番や敬語の正しい使い方、漢字の読み書きなどがあります。「日本語の勉強法を解説!学習に苦労する点や役立つWebサイトも」では日本語の勉強方法のポイントを紹介しています。
難しい日本語の例文【一文字の違いで意味が異なる文】
日本語の助詞にはさまざまな意味があるため、一文字の違いで文の意味が異なることも少なくありません。また、長音と短音、濁点の有無によって全く違う意味に変わる場合もあります。例文を参考に違いや使い方を理解しましょう。
「は」と「が」
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父は医者です。
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父が医者です。
「は」は、父について説明したいときに使います。「は」の後は父について伝えたい情報です。「が」はその前の名詞(父)を強調したいときに使うため、「が」の前に伝えたい情報があることを表しています。
「が」と「で」
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ジュースがいいです。
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ジュースでいいです。
「が」は、ジュースが一番いいという意味で使う表現です。「で」は、ほかに良いものもあるが、ジュースでもいいという意味があります。人に何か勧められた際に「で」を使うと失礼な応答になる場合もあるので注意が必要です。どちらがいいか選ぶ際は「が」を使うようにしましょう。
「に」と「へ」
-
明日、どこに行きますか?
-
明日、どこへ行きますか?
「に」は特定の場所を指すときに使い、「へ」は広い範囲を示すときに使います。しかし、「に」と「へ」の使い方を間違えても、大きく意味が異なるわけではありません。また、日常会話の中では、どちらも入れずに「明日、どこ行く?」と言う日本人もいます。
「すわる」と「さわる」
-
すみません、少しすわってもいいですか?
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すみません、少しさわってもいいですか?
一文字の違いですが意味が全く異なるので、「すわる」と「さわる」は言い間違えないよう注意が必要です。ほかにも、音の響きが似ている「かわいい」と「こわい」も、真逆の意味なので発音に気を付けましょう。
難しい日本語の例文【主語や目的語の省略】
日本語には、主語や目的語が省略されている会話が多数あり、日本語を学習する者にとっては「誰が」「何について」話しているのかが分かりづらいといえます。以下は主語と目的語を省略した例文です。どのような言葉が省略されているか考えてみましょう。
【例文1】
-
昨日、テレビを見ましたか?
-
見ました
上記の会話に英語の文法のような主語と目的語を追加すると「1.あなたは昨日、テレビを見ましたか?」「2.私は昨日、テレビを見ました」となります。
【例文2】
-
先週借りた、あの漫画を読みました
-
面白かったですか?
上記の例文2に主語と目的語を追加すると「1.私はあなたから先週借りたマンガを読みました」「2.あなたは、その漫画を読んで面白かったですか?」です。
主語や目的語を判断するポイントは、前後の会話や文書の流れを理解することです。また、日本語の会話に多く触れる機会を持つことで、感覚的に分かってくることもあります。主語や目的語のない文でも理解できるような日本語スキルを身に付けましょう。
「日本語には主語がない?省略する理由や海外の反応について解説」では日本語の主語が省略される理由について解説しています。
難しい日本語の例文【オノマトペを多用】
オノマトペとは擬音語(ぎおんご)・擬声語(ぎせいご)・擬態語(ぎたいご)の総称です。音や声、物事の状態や動きなどを表します。オノマトペはほかの言語にもありますが、日本語にはオノマトペを多用している特徴があります。以下は日本で使われているオノマトペの一部と例文を紹介するので、意味を理解できているかチェックしてみましょう。
「くらくら」
【例文】風邪で熱があるせいか、頭がくらくらする。
【意味】めまいがする。倒れそうな様子のこと。
「ぺこぺこ」
【例文】朝から何も食べていないので、お腹がぺこぺこです。
【意味】空腹の状態。
「じめじめ」
【例文】雨が多いと部屋がじめじめするので嫌だ。
【意味】湿気が多い様子。
「ドキドキ」
【例文】人前で話すのは苦手なのでドキドキする。
【意味】期待や不安、緊張を表す表現。
「モテモテ」
【例文】私の父は、若いころはモテモテだったらしい。
【意味】人気があり異性から好かれること。
「ゴロゴロ」
【例文】休みの日はゴロゴロして過ごす。
【意味】何もせず、暇をもてあましている様子のこと。
「ムズムズ」
【例文】花粉症で鼻がムズムズする。
【意味】細かくうごめいている様子。また、その感触があって落ち着かない様子。
ここで紹介したオノマトペはほんの一例です。日常会話の中で使われるオノマトペを「日本語のオノマトペとは?意味や使い方を覚えて表現を豊かにしよう」で紹介しています。ほかにも「日本語のオノマトペクイズ全35問を出題!楽しく学びたい人におすすめ」ではクイズ形式で楽しく学習できます。
難しい日本語の例文【長音やアクセント】
長音とは、母音を通常の倍にのばした音のことです。「ビール」と「ビル」など、音を伸ばすかどうかで意味が異なる日本語は数多くあります。
一方、日本語のアクセントの特徴は、単語ごとに特定の音節にアクセントがあることです。たとえば、「こんにちは」という言葉では第2音節にアクセントがあります。正しいアクセントを使うためには、単語ごとにアクセントの位置を覚えることが必要です。以下の例文を読み、長音の読みやアクセントについて理解を深めましょう。
長音
【例文】
-
私の家の近所には、おばあさんが住んでいます。
-
私の家の近所には、おばさんが住んでいます。
「おばあさん」と「おばさん」を用いた例です。1のおばあさんは祖母や高齢の女性のことを指します。一方、2のおばさんは親族の叔母や知り合いの成年女性のことです。同様に、「おじいさん」は祖父や高齢の男性、「おじさん」は叔父や成年男性を指します。
アクセント
日本語のアクセントの表し方は「音の高低」です。アクセントの違いによって意味が異なる場合があります。以下ではアクセントによって意味が異なる単語を紹介しているので、参考にしてください。
【例1】はる
-
春:「は」が高音
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貼る:「る」が高音
【例2】あめ
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雨:「あ」が高音
-
飴:「め」が高音
【例3】かき
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牡蠣:「か」が高音
-
柿:「き」が高音
【例4】きる
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切る:「き」が高音
-
着る:「る」が高音
【例5】むし
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虫:「む」が高音
-
無視:「し」が高音
日本語のアクセントやイントネーションには基本の型があるものの、地域によって異なります。アクセントが違っても読み方さえ間違わなければ、文脈で判断できるため意思疎通は可能です。
アクセント以外の日本語の特徴や文法の特性については「日本語の特徴とは?文法や漢字など言語学習において難しいポイントを解説」をご覧ください。
難しい日本語の例文【勘違いしやすい表現】
日本語は、ニュアンスの違いによって異なる意味や表現になることもあります。ここでは、日本語学習者が間違いやすい表現について解説するので、勉強する際に役立ててください。
「痛い」と「悪い」
-
「頭が痛い」:病気などで頭痛が起きている様子。または、問題を抱えて悩んでいる様子。
-
「頭が悪い」:知能が低く、理解が乏しいという意味
「痛い」と「悪い」を言い間違えると全く違う意味になるので注意が必要です。また、体調などが優れないことを「調子が悪い」といいます。「調子が痛い」とは言いません。
「かわいそう」
「かわいそう」は、漢字で「可哀想」と表記し、気の毒な様子や同情する状況を表します。しかし、日本語学習者のなかには「おいしそう」「面白そう」「嬉しそう」など見た目からの推察を表す「~そう」を「可愛い」に付けてしまう人もいるようです。
場合によっては、「可愛いそう」が「かわいそう」と聞こえてしまい「可哀想」という同情の意味だと捉えられる可能性もあるため注意しましょう。
「大丈夫です」
「大丈夫です」には複数の意味があります。そのため、場面によって意味が異なるフレーズです。
【例文1】
-
「運ぶときに壊れないか心配です」
-
「この箱は頑丈にできているので大丈夫です」
【例文2】
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「次のリーダーは決まりましたか」
-
「はい、あの人なら大丈夫です」
【例文3】
-
「お時間、大丈夫ですか」
-
「はい、大丈夫です」
【例文4】
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「お水のお代わり、大丈夫ですか」
-
「はい、大丈夫です」
【例文5】
-
「約束時間に遅れてごめんなさい」
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「全然大丈夫です」
【例文6】
-
「明日、ご飯に行きませんか」
-
「大丈夫です」
例文1の大丈夫は「強くてしっかりとした耐久性がある様子」、例文2は「頼りになる人・安心できる人」、例文3は「時間を確認するときに使う間違いがない様子」のことです。例文4は「必要・不要の確認」、例文5は「問題ないこと」、例文6は「相手の誘いや好意に対して断る返答」という意味を示しています。
複数の意味があるため、気を付けないと自分の意図とは異なる内容で相手に伝わってしまったり、相手の意図を理解できなかったりする場合もあるので注意が必要です。シチュエーションによっては「要りません」「可能です」「問題ありません」などと言い換えて使用しましょう。
「検討します」
「検討します」は特にビジネスシーンで使われるフレーズです。
一見、検討する余地があるように聞こえますが、できないことや対応が難しい場合、場を丸く収めるために「検討します」と言うことがあります。
似た意味を持つのが「上司と相談します」「考えておきます」です。必ずしも前向きの意見だけではないことを頭に入れておくと良いでしょう。
日本には「本音と建前」という習慣があります。本当の気持ち「本音」を隠して、表向きの意見「建前」を提示して、相手とコミュニケーションを図る傾向にあるため日本語にも本音と建前を使い分けるのです。「本音と建前の意味を知ろう!使い分ける理由や具体的な使い方を解説」では本音と建前を使う際の注意点についてもまとめています。
まとめ
日本語は主語や目的語が省略されていたり、複数の読み方をする漢字があったりするため、難しいと感じる人もいます。また、日本語には一文字の違いや音を伸ばすかどうかで意味が異なる言葉も多数あるため、母語との違いにより複雑に感じる人も少なくありません。
正しい日本語を習得するためには日本語のドラマや漫画といった自分の好きなものも取り入れ、楽しく学べるよう工夫してみましょう。