さまざまな種類の日本の就労ビザを紹介

WeXpats
2023/02/03

日本でキャリアをスタートさせるための最初のステップは、単に仕事を得るだけでなく、就労ビザを取得し日本で働く許可を得ることです。この記事では、日本の就労ビザの種類、それぞれのビザに該当する職種、およびビザの滞在可能期間をご紹介します。

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目次

  1. 日本の就労ビザの種類
  2. 非就労ビザの就労許可について
  3. ビザは在留資格と同じ?
  4. まとめ

日本の就労ビザの種類

日本の就労ビザの種類の画像

日本には30種類以上のビザがあり、そのうち19種類が就労ビザです。日本で働くためには、自分の専門分野や職務範囲に合った就労ビザが必要です。ここでは、19種類の就労ビザについて、対象となる職種や滞在可能期間などをご紹介します。

就労ビザの審査基準や審査期間については、こちらの記事をご覧ください。

技術・人文知識・国際業務ビザ

日本で最も多く利用されている就労ビザです。入国管理局が毎年発表している在留外国人数の統計によると、2021年末の日本におけるこのビザの保有者は274,740人に上るとされており、永住者、特別永住者、技能実習生に次いで、4番目に保有数の多い在留資格です。

対象となる職業:
エンジニア(IT・ソフトウェアを含む)、デザイナー、ライター、翻訳・通訳、マスコミ、外国語教師(英会話・外国語学校)等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

※出入国在留管理庁「令和3年末現在における在留外国人数について」参照

高度専門職ビザ

国内に優秀な人材を呼び込むため、2012年5月に導入されました。学歴、研究業績、年収、日本語能力、受賞歴など、さまざまな要素に基づきポイントが付与されます。高度専門職ビザの最大のメリットは、ポイントに応じて10年から3年、または1年と早く永住権を取得できることです。

滞在可能期間:
・第1号 5年
・第2号 無期限

経営・管理ビザ

日本でのビジネスに興味がある外国人のために、日本でのビジネス業務に携わること、及びビジネスを立ち上げることを許可するビザです。しかし、このビザは条件が多いため、その基準を満たすことが非常に難しいと言われています。

対象となる職業:
CEO、社長、取締役、マネージャー等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、4ヶ月、3ヶ月

企業内転勤ビザの画像

企業内転勤ビザ

日本支社への転勤に特化したビザで、幅広い職種を網羅しています。

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

報道ビザ

外国の報道機関から派遣されたジャーナリスト及び報道関係者のためのビザです。

対象となる職業:
新聞記者、雑誌記者、報道カメラマン、ニュースキャスター、報道カメラマン等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3カ月

法律・会計業務ビザ

法律や会計業務に携わる法的資格保有者向けのビザです。

対象となる職業:
弁護士、司法書士・行政書士、公認会計士・税理士・公認会計士等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

教授ビザ

これから大学に赴任する学識ある教授を対象としたビザです。最終的な目標は、学術研究とパフォーマンスの向上です。

対象となる職業:
大学教授、講師、助教授等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

教育ビザ

上記の「教授ビザ」や「技術・人文知識・国際業務ビザ」の外国語教師と混同しないように、このビザは高等教育以外の教師を対象としています。

対象となる職業:
小学校、中学校、高校、インターナショナルスクール、特別支援学校等の教師(外国語教師を含む)

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

研究ビザの画像

研究ビザ

報酬を得るための研究を行うために来日する外国人のためのビザです。

対象となる職業:
研究施設、政府機関、企業などの研究者

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

医療ビザ

該当する医療資格を持つ医療専門家にのみ適用されるビザです。

対象となる職業 :
医師、外科医、理学療法士、心理学者、歯科医師、看護師等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

介護ビザ

上記の「医療ビザ」の看護師と混同しないように、2016年に導入され、2017年に施行された比較的新しいビザです。日本の介護福祉士のニーズの高まりに対応しています。認定介護福祉士のみが対象です。

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

※法務省「平成28年入管法改正について」参照

芸術ビザ

芸術作品の作成を仕事とする人を対象としたビザです。

対象となる職業:
写真家、作曲家、芸術家、彫刻家、作詞家等

有効期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

興行ビザの画像

興行ビザ

上記の「芸術家」と混同しないように、演技やモデルなど、よりパフォーマンスを重視した職業のためのビザです。有効期間は他のビザよりも短く、最長3年、最短15日です。ワールドツアーに参加する歌手、ファッションウィークに参加するモデル、スポーツの試合に出場するアスリート、映画やドラマの撮影に参加する俳優などがよく利用します。

対象となる職業:
ダンサー、歌手、俳優、モデル、ミュージシャン、アスリート等

有効期間:
3年、1年、6か月、3か月、15日

宗教ビザ

教会、寺院、神社などの宗教施設に勤務し、布教活動を行うために来日する宗教者のためのビザです。

対象となる職業:
宣教師、僧侶、司祭、司教等

有効期間:
5年、3年、1年、3ヶ月

外交ビザ

国を代表して公式な外交・領事任務を行う外交官や、外交官と同じ特権を享受するその他の重要人物のために特別に用意されたビザです。外交官は、外交特権などの特別な特権を享受することができます。街中で青いナンバープレートの車を見かけることがあるかもしれませんが、それは外交官用の車です。

対象となる職業:
外交官、領事館員、元首、大臣等とその家族

有効期間:
ミッションの期間

公用ビザ

「外交ビザ」と混同されやすいですが、このビザはどちらかというとサポートスタッフ向けのビザです。

対象となる職業:
外交官同行スタッフ、大使館スタッフ、領事館スタッフ、国際機関日本事務所スタッフ等とその家族

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3ヶ月、30日、15日

技能ビザ

このビザは、外国からの熟練労働者のためのビザです。適用される技能は、その国独自のものであるか、日本では取得が困難なものでなければなりません。

対象となる職業:
外国料理調理師、パイロット、職人、外国製品の技術者・修理工、外国のデザイン建築・土木技師、ソムリエ、動物訓練士、スポーツトレーナー等

滞在可能期間:
5年、3年、1年、3カ月

特定技能ビザ

日本国内で深刻な人手不足に陥っている特定の業界を支援するため、2019年4月より導入されました。このビザを取得するためには、基本的な日本語能力と対象業種の技術的なノウハウが必要です。

対象となる業種:
介護、ビル清掃、材料加工、産業機械製造、電気・電子、建設、船舶関連、自動車整備・修理、航空、宿泊、農業、漁業、飲食製造、食品サービス

滞在可能期間:
・第1種 1年、6ヶ月、4ヶ月
・第2種 3年、1年、6ヶ月

技能実習ビザ

日本の外国人技能実習制度に登録された実習生のための特別なビザです。このプログラムは、発展途上国の参加者が日本企業から技術的な知識や技能を学び、その知識や技能を自国に持ち帰り、自国のより良い未来のために役立てることを目的としています。その見返りとして、日本は貴重な労働力を得ることができ、より良い国際関係を築くことができます。本プログラムに参加する技能実習生のみが対象です。

滞在可能期間:
1年、6ヶ月、1年未満の期間

非就労ビザの就労許可について

就労ビザでないからといって、働くことが絶対に禁止されているわけではありません。就労ビザ以外にも働くことができる在留資格があるので、ご紹介します。

就労ビザへの変更についてはこちらの記事をご覧ください。

  • 家族滞在(労働時間制限あり)
  • 日本人の配偶者・子 
  • 永住者の配偶者
  • 定住者
  • 特定活動(ワーキングホリデーなどの活動によって異なる)

ビザは在留資格と同じ?

みなさんも知らず知らずのうちに、在留資格のことを「ビザ」と呼んでいるのではないでしょうか。よく混合されがちですが、実はこの2つは違います。それぞれを詳しく見ていきましょう。

ビザ

ピザの画像

画像引用元:在ベトナム日本国大使館

ビザは、特定の理由で入国する許可を得ていることを示す書類です。ビザは通常パスポートの中に印刷されています。ビザが必要なのは、日本に入国する際に空港で入国審査を受けるときだけで、それ以後は必要ありません。ビザは、外務省の管轄下にある日本大使館(領事館)で発行されます。

在留資格

在留資格の画像

在留資格とは、文字通り、日本に住んでいる人の身分・資格のことです。在留資格を証明するものは、空港の入国審査で有効な査証(ビザ)を提示するともらえる「在留カード」です。その後、常時携帯することが義務付けられています。この在留カードは、法務省管轄の入国管理局から交付されます。

重要:

  • 在留カードを携帯していない場合、20万円以下の罰金に処せられます。
  • 警察官、入国審査官などの求めに応じて在留カードを提示しない場合、20万円以下の罰金または1年以下の懲役に処せられます。
※出入国在留管理庁「回答(Q1~Q77)、Q.34」参照

まとめ

まとめの画像

日本でのキャリアをスタートさせるための一つの方法は、就労ビザが取得できる仕事に就くことです。あなたの求人(専門分野や職務範囲)に応じて、上記の就労ビザのうちの1つを取得することになります。

本記事のビザ情報は、外務省出入国在留庁などの公的機関から引用しています。ご不明な点は、各ホームページでご確認ください。

WeXpats Guideは、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語など、10ヶ国語に対応しています。この他にも就労に関する記事をご用意しているので、ぜひご覧ください。
フランス語圏の方は、日本語を学ぶためのサイトApprendrelejaponais.net日本での仕事についてフランス語で読むことができます。ぜひ参考にしてください。

ライター

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生活・仕事・留学に関するお役立ち情報から、日本のディープな魅力を紹介するコラムまで、バラエティ豊かな記事をお届けします。

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