「日本で就職活動をしたいけれど、開始する時期が分からない…」と悩む外国人留学生もいるでしょう。日本の就職活動は、大学3年生の6月ごろから始まり、3月から企業エントリーが開始されます。このコラムでは、就職活動の流れや海外との違いを解説。就職活動で必要な持ち物や経験しておくと良いことも紹介しているので、参考にして日本企業への就職を叶えましょう。
目次
- 日本で就職活動が始まる時期はいつから?流れも紹介
- 外国人留学生が感じる日本と海外の就職活動の違い
- 外国人留学生のペースで就職活動をするのも可能!
- 就職活動を行う際に必要なもの
- 外国人留学生が就職活動を成功させるコツ
- まとめ
日本で就職活動が始まる時期はいつから?流れも紹介
日本の就職活動の時期は、大学3年生の6月ごろから始まります。大学3年生の6月から2月の間でインターンシップが行われるのが一般的です。そして、大学3年生の3月から企業エントリーが開始されます。企業エントリー後は、エントリーシートを提出して筆記と面接試験を受けるのが主な流れです。エントリーシートは、企業エントリーが始まる3月から4月の間に提出する必要があります。なお、内定が出る時期は大学4年生の10月です。採用試験に合格すると、内定の前に内々定の連絡が来ます。内々定とは、労働契約は結ばれていないものの採用の予定がある状態です。労働契約を結んだ正式な内定通知書は、10月に行われる内定式で企業から渡されます。「外国留学生が就活をスタートするべき時期はいつ?」のコラムでも、就活のスタート時期について詳しく紹介しているので、参考にしてください。
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外国人留学生が感じる日本と海外の就職活動の違い
外国人留学生は、日本の就職活動の時期や就職に対する考え方に疑問を感じるようです。ここでは、日本と海外の就職活動における相違点を解説します。
大学の入学や卒業時期
日本の大学と海外の大学は、入学と卒業の時期が異なります。日本の大学は4月に入学して3月に卒業という流れですが、海外の大学は9月に入学して6月に卒業するのが一般的です。そのため、外国人留学生は、日本の就職活動の時期やスケジュールに違和感を覚える傾向があります。日本で就職活動が行われる期間に関しては、「日本の就職活動期間は?外国人留学生に向けて紹介」のコラムでも解説しています。
就職活動の時期や方法
外国人留学生は、全員が同じ時期に就職活動を始めるのにも疑問を持つようです。海外の学生の多くは、就職活動を開始する時期になったら始めるのではなく、自分のタイミングで企業にコンタクトを取ってして内定を得ます。また、就職をする時期も人によって異なるため、日本のように皆が同じ日に入社をするのを不思議に思うようです。
就職に関する考え方
日本と海外では、就職や転職に対する意識にも違いがあります。日本では、大学在学中に就職活動を行い卒業後すぐに就職するのが一般的な流れです。しかし、海外の学生は、卒業後すぐに就職をしなければならないという意識をさほど持っていません。なぜなら、自分が本当に働きたいと思った企業に入ることの方を重要視しており、焦って就職活動を行う必要はないと考えているからです。また、日本では転職回数が多いと良くない印象があります。対して海外では、転職に関してネガティブなイメージがほとんどないようです。
企業の選考時期
日本では企業が選考を行う時期に決まりがありますが、海外の企業にはありません。日本の学生は、企業エントリーの開始時期に合わせて就職活動を進めます。しかし、海外の学生はいつでもエントリーをして選考してもらえるので、急いで応募先の企業を決める必要がありません。自分に合った企業をじっくり選び、好きなタイミングでエントリーします。日本では、就活活動のスケジュールに合わせて動かないと新卒で内定が得られません。企業の選考時期の違いは、日本と海外の就職活動に対する意識にも影響を与えているでしょう。
外国人留学生のペースで就職活動をするのも可能!
日本でも、海外の大学と同じように9月入学6月卒業の制度で、外国人留学生の受け入れを行っている学校があります。その影響で、9月以降に就職をする外国人留学生が増えているようです。また、最近は内定辞退をする学生が多いことから、秋採用を実施して積極的に学生を採る企業もあります。外国人留学生にとって、秋に就職する選択肢があるのはメリットでしょう。
就職活動を行う際に必要なもの
日本の就職活動では、リクルートスーツやスーツに合わせた靴や鞄を用意する必要があります。ここでは、面接時の服装や就職活動を行ううえで必要なものを紹介するので、参考にしてください。
リクルートスーツ
日本で就職活動を行う学生は、リクルートスーツを着用します。リクルートスーツとは、就職活動を行う学生向けに作られたスーツで、無地の黒もしくは濃紺のものが一般的です。値段は、安いもので10,000円程度のものもありますが、30,000円~40,000円程度が目安といわれています。念のため、洗い替え用で2、3着ほど用意しておくと良いでしょう。
就職活動を行う際のマナーとして、リクルートスーツの着用は必須です。リクルートスーツに馴染みのない外国人留学生も、就職活動を始める前に準備しましょう。
靴と鞄
リクルートスーツに合わせて、靴と鞄も就職活動にふさわしいものを選ぶ必要があります。色はスーツと同じく、黒やシンプルな色のものを選びましょう。男性の場合は、革靴が一般的でベルトの色も革靴に合わせるのがおすすめです。なお、靴下はくるぶし丈は避け長めのものを用意します。鞄は、A4サイズの書類を入れられるサイズが使いやすいでしょう。
女性の場合はパンプスを着用するのが一般的です。パンプスは、ヒール部分が太くて高さが3cm~5cm程度のものを選びます。また、ストッキングの着用が必須です。鞄は、男性と同様にA4サイズが入る大きさで、シンプルなデザインのものにしましょう。
証明写真
証明写真は、履歴書やエントリーシートに貼るために必要です。証明写真機や写真スタジオで撮影ができます。証明写真機は、駅の構内やスーパーの前などにあるため、すぐに用意できるでしょう。写真スタジオで撮ると、証明写真機と比べ値段は高いですが仕上がりが綺麗です。
就職活動で使用する証明写真のサイズは、基本的に縦4cm、横3センチが一般的ですが、企業が用意するエントリーシートによってサイズが異なる場合もあるので、撮影する前に確認しましょう。
交通費
就職活動を行ううえで、説明会や面接に行くときの交通費も必要です。居住地から目的地まで総額でいくら必要か事前によく調べましょう。また、地方に住む学生が都内の会社まで行く場合は、交通費のほかに宿泊費も用意しなくてはなりません。
日本で外国人留学生が就職活動をする際に必要な準備は、上記だけではありません。「外国人留学生必見!日本の就職活動の流れや必要な準備について解説」のコラムも参考にして、しっかり準備しておきましょう。
外国人留学生が就職活動を成功させるコツ
在学中に部活動を行ったり積極的にインターシップに参加したりすると、面接官にアピールできるでしょう。ここでは、就職活動を成功させるコツを紹介します。
部活動やサークル活動を行う
部活動やサークル活動を経験しておくと、就職活動の際のアピールポイントになります。就職活動が本格的に始まってからはできないため、1~2年生の時間があるうちに打ち込むと良いでしょう。また、部活動やサークル活動の経験があると、採用担当者に「物事に熱心に取り組める人」「積極的に行動ができる人」との印象を与えられる可能性もあります。就職活動では、どんな経験も無駄にならないのでさまざまなことにチャレンジしましょう。
インターンシップに積極的に参加する
インターンシップの参加は任意ですが、経験していた方が就職活動に有利でしょう。なぜなら、インターンシップは「社会に出て働くこと」や「自分に向いている仕事」を知るきっかけになるからです。その結果、より具体的に志望動機を伝えたり、入社後の目標を明確に答えられたりします。
就職活動の時期に入る前に準備を整える
就職活動が本格的に始まる前に、自己分析や企業研究などを行いましょう。自己分析ができていないまま就職活動を始めると、自分の強みややりたい仕事が分からず、履歴書や面接の内容が薄くなります。そのため、事前に自己分析や企業研究、試験対策などを行うのが大切です。自信を持って就職活動を行えるよう、就職ガイダンスに参加したり先輩の話を聞いたりしながら準備を整えましょう。
日本の就職活動の特徴や対策については、「外国人留学生が知るべき日本の就活ノウハウを解説!」のコラムをご覧ください。
まとめ
日本と海外では、就職活動の時期や考え方が異なるので、外国人留学生は疑問を感じることが多いといわれています。最近では、外国人留学生の就職活動の時期を考慮して、秋採用を行う企業も増えているようです。日本と海外の就職活動は、時期や考え方のほかにも異なる点があるため、しっかり準備を整えましょう。