日本で就活をする外国人留学生の中には「自己分析って何のこと?」「難しそうだけどやらなくてはいけないの?」と思う方もいるでしょう。日本では、自己分析は就活を始める前の大切なプロセスと考えられています。このコラムでは、自己分析の目的から、自己分析のやり方や就活での活かし方を解説。このコラムを読んで、日本での就活をスムーズにスタートさせましょう!
目次
日本の就活では自己分析が重要!
自己分析という言葉に馴染みのない方もいるでしょう。自己分析は日本で就活を始めるにあたって、とても重要なものです。まずは、自己分析とは何なのかをこの項目でご説明します。
自己分析とは?
自己分析とは、自分の過去の出来事や経験を見つめなおし、自分を客観視できるよう整理する作業です。就活における自己分析は自分の長所や短所をはじめ、自分の人格が作られる上で重要だった出来事や将来なりたい自分についても分析していきます。
自己分析の目的って?
就活における自己分析の目的は、採用担当者に自分のことをわかりやすく伝えるために、自身のことを言葉にして、深く理解することにあります。たとえば、就職面接で想定外の質問をされたとき、自分という人間を深く理解しておくことで、慌てることなく答えを導き出せるでしょう。また、就活の早い段階で自己分析を行うことにより、自分が将来的にやりたいことや自分の理想像が分かり、希望職種や企業選びもスムーズに進められるでしょう。
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就活で自己分析を行うタイミング
就活で自己分析を始めるのは、できるだけ早い方が良いでしょう。日本の就職活動は、大学3年生の3月あたりからエントリーが始まります。外国人留学生の方は、日本の就職活動の独特なシステムに慣れるまで時間がかかることもあるでしょう。そのため、時間に余裕のある大学3年生の1月末ごろまでには、自己分析を済ませておきましょう。なお、外資系企業やベンチャー企業は大学3年生の12月あたりから面接を開始するケースが多いようですので、受けたい業種や企業の就活スケジュールを必ず確認しておくようにしましょう。
詳しい就活準備については「日本の就活のやりかたは?必要なものやマナーを留学生に向けて解説」でもまとめています。自己分析や企業研究などの、役立つ情報をチェックしましょう。また、「留学生必見!2022年卒の就活スケジュールと進め方を解説」のコラムでは、就活の進め方や対策を知ることができます。ぜひ就活準備にお役立てください。
外国人留学生の就活時の自己分析のやり方
外国人留学生の就活時の自己分析は、日本人の就活生とは少々内容が変わります。採用担当者が面接で行う、留学生ならではの質問に対応できるように進める必要があるためです。具体的な方法を紹介します。
なぜ留学先に日本を選んだかを振り返る
就職面接では、「なぜ留学先を日本にしたのか」という質問をされた方が多いです。その質問に適切な答えができるよう、日本に来るまでの自分を振り返りましょう。生まれてからどのような環境で育ち、どのようなものに興味を持つ子どもであったかを、自由に紙に書いていきます。その次は、書き出したキーワードから、日本への留学のきっかけに関係するものを拾い上げる作業です。その作業を続けていくうちに、日本への留学を選んだ理由が見えてくるでしょう。
日本で働きたい理由を考える
日本で働きたいと考えた理由もよく聞かれる質問です。日本での留学を経験し、さらに日本での就労を考えた理由を分析するために、留学してきてから現在までを振り返りましょう。いままで交流した日本人とのエピソードや日本で暮らしながら感じたことを紙に書き出します。その中から、日本で働きたいと思った理由を探しましょう。
将来の自分を想像する
自己分析は過去から自分を見つめなおす作業ですが、過去だけではなく、自分の将来像を考えるのにも役立ちます。自己分析で振り返った、過去の出来事や経験を踏まえた上で、将来自分はどうなっていきたいかを想像しましょう。日本の企業面接では、今の実力よりも将来の伸びしろや、ポテンシャルが重要視されます。将来の自分像をしっかり持ち、それに向かって努力できる人材であることをアピールしましょう。
自己分析の方法に悩んでいる方は、「外国人留学生のための簡単な自己分析のやり方」のコラムも参考にしてみてください。
自己分析シートや診断ツールを活用しよう!
自己分析を、どのように進めていけば良いか分からない外国人留学生の方は、専用のワークシートや診断ツールを使うのもおすすめです。ワークシートは、日本の厚生労働省のWebサイトやそのほかの就活関連サイトからもダウンロードできます。自分にあったものを選びましょう。診断ツールはパソコンやスマートフォンを使い、項目にしたがって自分のことを入力していくと、自己分析ができるというものです。自己分析が手軽にできますので、興味がある方は参考にしてください。
参照元 厚生労働省 自己分析ワークシート活用
自己分析を就活で活かす方法
自己分析は、就職面接時に質問に答えるときだけでなく、ほかの場面でも役立てられます。自己分析で自分を深く知ることにより、働きたい企業がより絞り込みやすくなるでしょう。また、企業と自分との接点が見つけやすくなり、志望動機を考えるときにも役立ちます。
まとめ
日本の就活は、はじめに自己分析をどの程度深く行っているのかによって、その後の進み方が変わってくることといわれています。自己分析は外国人留学生の方にはあまり馴染みのない作業かもしれませんが、自分を見つめなおす良い機会になり、就職活動後の社会人生活でもきっと役立ちます。
紙とペンがあればすぐに始められますので、ぜひ自己分析を就活に取り入れましょう!