転職のきっかけは人それぞれですが、どのような理由で仕事を変えようと考えるのか知りたい方もいるでしょう。日本人と外国人が転職を考えるきっかけは、ほとんど変わりません。このコラムでは、転職を考えるきっかけや面接で転職理由を話すコツを紹介しています。ほかにも、退職から転職するまでの流れを解説していますので、転職活動を始める際にぜひお役立てください。
目次
転職を考えるきっかけとは?
転職を考えるきっかけは、キャリアアップや会社への不満など人それぞれです。転職を経験した人は、どのようなきっかけで会社を退職したのか紹介します。
給料や福利厚生に不満があった
給料や福利厚生への不満がきっかけで転職を考える方もいるでしょう。給料や福利厚生は生活に影響を与えます。やりたい仕事だったとしても、給料が低くて生活ができなくなってしまったら、仕事を続けられません。また、給料や福利厚生は仕事へのモチベーションにも繋がります。成果を残しても評価されない環境では、仕事への意欲は低下して、転職を考えるきっかけになるでしょう。
会社の人間関係がうまくいかない
仕事をするうえで、職場の人間関係はとても重要です。上司との関係がうまくいかなかったり、会社の雰囲気が良くなかったりすると、思い通りの仕事ができないこともあります。人間関係の問題は、精神的なストレスとなり、体調を崩してしまうこともあるでしょう。パワハラやモラハラなどのハラスメントを受けていて改善されない場合は、早めに転職することをおすすめします。
残業が多く休日が少ない
毎日のように残業があり、休日出勤が当たり前の会社も存在します。プライベートの時間を削ってまで仕事をするのは、心身ともに負担です。仕事内容には満足していても、労働環境が良くないとストレスも溜まっていきます。また、残業を毎日していても、業務量に見合った残業代が支払われないこともあるでしょう。仕事と私生活のバランスが取れないと、転職のきっかけになります。
会社の将来性が不安
仕事自体に不満はなくても、会社の業績不振が理由で転職を決意する人もいます。業績が悪化して倒産や買収の噂が耳に入ってきたら、誰でも不安になるものです。会社の買収が現実になった場合、減給や解雇される可能性も出てくるのではないかと、考えてしまうこともあるでしょう。
日本語でのコミュニケーションが難しい
仕事中はネイティブレベルの日本語を求められることがあり、コミュニケーションが難しいと感じる人も多くいるようです。ネイティブでない外国人が、日本語の意味やニュアンスを正しく理解するのは、難易度が高いといえます。そのため、日本語のコミュニケーションが評価に直結する場合は、仕事への意欲が下がり、モチベーションも上がらないといった理由から、転職を決める人もいるでしょう。
仕事中の外国人扱いが抜けない
会社で周りの社員から外国人扱いをされてしまうことが、転職のきっかけになるのです。日本人と同等の扱いや待遇を求めていても、外国人であるという理由で叶わないこともあります。昇進や昇給にまで影響が出ると気づき、失望してしまう人も多いようです。
日本で働くのが合わない
日本で実際に働いてみると、日本の文化に馴染めないことや将来を託せないと感じることもあるでしょう。働いている会社に不満はなくても、日本に対してマイナスなイメージを持ったら、働くことは難しいと感じて中には帰国する人もいます。
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退職を決めてから転職するまでの流れ
転職を考えるきっかけがあり退職を決意したら、会社を辞める流れと新しい仕事を探す準備を始めましょう。いつから転職活動をするのか、退職を伝えるタイミングはいつなのか、という大まかな流れを紹介します。
1.転職活動を始める
退職すると決めたらなるべく早く転職活動を始めましょう。転職活動を始める前には、自分のキャリアの整理や働きたい企業の情報収集をします。選考の際に求められる応募書類の作成をある程度済ませておくと、スムーズに求人へ応募ができるでしょう。なお、就労ビザで働いている方は、在職中に就職活動を始めるのがおすすめです。働いていない期間が3カ月以上の場合は、就労ビザが取り消されてしまう可能性があるので、退職する際は注意しましょう。
2.求人に応募する
自分に合った条件の求人を探して応募しましょう。求人を探すときのコツは、自分の希望条件を明確に知っておくことです。希望条件の譲れない点と妥協する点を書き出して優先順位をつけると、効率的に求人を探せます。1社だけに絞って応募するのではなく、複数社に応募することがおすすめです。実際に会社を見学したら、想像していた雰囲気と違ったということもありえますので、複数社を比較して自分に合った企業を選びましょう。
3.面接を受ける
求人に応募し、書類選考が通った後には面接があります。応募者の人柄や会社とマッチしている人材かを見極めるのが面接です。そのため、事前に面接対策しておくと良いでしょう。面接の流れとマナーを知っておくと、当日に焦らず対応できます。面接で聞かれる可能性が高い質問は、あらかじめ回答を用意しておきましょう。
「転職の面接でよく聞かれる質問とは?外国人向けの回答方法を例文付きで解説」では、企業が応募者に面接でよく聞く質問や、面接の質問に回答するポイントをご紹介しています。面接官に好印象を与えるために回答には根拠を示し、結論から話すようにしましょう。
4.内定を受けたら退職の準備
応募先企業から内定連絡がきたら、労働条件を改めて確認します。内定の回答には期限が設けられているため、期限内に返事をしましょう。入社を決めたら退職の準備です。退職の意思は、在職中の会社に早めに伝えておきます。日本では退職を申し出てから実際に退職するまで、1カ月以上かかることがほとんどです。退職までの期間は、仕事の引継ぎや有給消化をします。退職する際は、会社から支給されていたものの返却も忘れずに行いましょう。
内定後の流れについては「日本で転職を考える外国人に内定後の流れを解説!」のコラムで詳しくまとめています。転職先の入社手続きをスムーズに終えるためにも、ぜひチェックしてみましょう。
面接で転職理由をうまく話すコツ
転職する際の面接では、ほとんどの企業から転職理由を聞かれます。転職理由を聞くことで、応募先企業へ入社した後に同じ理由で辞めてしまわないか、確認するための質問です。ここでは、転職理由をうまく話すコツを紹介します。
転職理由を正直に話す
転職理由は嘘をつかずに正直に話しましょう。ネガティブな転職理由は話しづらいですが、正直に話す姿勢は好印象になります。転職するのは、現状を良くしたいという気持ちの表れなので、ネガティブな理由でも、ある程度は前向きに転換が可能です。
転職理由を伝えるポイントについては「転職理由を本音で話すべき?転職先への伝え方を外国人に向けて解説」のコラムを参考にしてみましょう。
前の会社を悪く言わない
面接で、現職もしくは前職のことを悪く言うのは、面接官に良い印象を与えません。どれだけ会社が悪くても、面接ではそれを証明できないため、ただネガティブな印象だけが残ってしまう可能性があります。不満や愚痴までを正直に話すのは、避けた方が良いでしょう。
きっかけをポジティブに変換する
転職のきっかけは、キャリアアップやヘッドハンティングなど前向きなものもありますが、ネガティブな場合もあります。会社への不満や人間関係が転職のきっかけだとしてもそのまま伝えず、具体的なエピソードを交えて前向きに話しましょう。たとえば、社内の人間関係が悪かった場合、「チームワークを大切にしている会社で働きたい」と、きっかけをポジティブに変換できます。また、現状を変えようと行動したことを具体的に伝えると好印象です。
まとめ
転職するきっかけが、外国人ならではの場合もありますが、面接で話す際はできるだけ前向きに伝えましょう。日本で転職を成功させるためにも、面接のマナーとルールを理解しておくことが大切です。